【Day18】「忙しいからできない」──“やるべきことほど、後回し”になってしまうとき
たとえば、
明日の会議資料の準備を、打ち合わせ続きで後回しにした日。
家庭のことをやろうとして、でも「今日は無理だな」と片付けを放り投げた夜。
「それ、やったほうがいいのは分かってるんです」
「でも今、時間がなくて…」
そんな言葉を、
自分でも口にしたことがあるし、
誰かから聞いて、少し心がざらついたこともありました。
あなたにも、そんな瞬間があったかもしれません。
「分かってるけど、今じゃない」と、心の中でつぶやいた日が。
◆ 木こりのジレンマという話
木こりが、鈍った刃のノコギリで木を切り続けていました。
切れ味が悪く、どれだけ頑張っても木はなかなか倒れない。
それを見た人が「刃を研いだら?」と声をかけます。
でも木こりは、こう返します。
「そんな暇はない。今は目の前の木を切ることで精一杯なんだ」
なぜ、刃を研がないのか?
「今ここで止まったら、もっと遅れる」
「誰かに置いていかれるかもしれない」
そんな焦りや不安が、“立ち止まること”を怖くさせるのかもしれません。
この話を、笑い話だとは思えません。
何本も、何本も、
同じような木を前にしたチームやプロジェクトを見てきたからです。
◆ 忙しさは、ときに“心の守り”になる
「今は無理です」
「余裕がありません」
そう言いたくなる気持ちは、とてもよく分かります。
本当は、気づいている。
変えた方がいいことも、手を打つべきことも。
でもそれを言ってしまえば、
“まだやれていない自分”を直視しなきゃいけない。
だから、「忙しいから」で塞いでしまう。
それは、自分を守るための言葉でもあるのだと思います。
◆ あのプロジェクトも、“気づいていた”のに
あるプロジェクトで、初期から小さな課題が積み上がっていきました。
たとえば──
「誰が何を見て判断しているのかが曖昧」
「情報が個人に閉じていて、共有の仕組みがない」
何度も提案しました。
「このままだと、崩れます」と。
でも返ってくるのは、いつも同じ言葉でした。
「今はその話をしている時間がない」
「いまは手がいっぱいで…」
結果——
2年後、そのチームはバラバラになりました。
あの時、「刃を研ぐ時間」をとれていたら。
少しだけでも、立ち止まる勇気が持てていたら。
忙しさを責めるのではなく、
忙しさに流されて“何も言えなくなっていた自分たち”に気づけたかもしれない。
◆ 「いまできない」なら、何がクリアされたら“できる”だろう?
問い方を少しだけ変えるだけでも、空気は変わる。
「いまできないのであれば、いつやりますか?」
「いまあなたができないのであれば、私がやりましょうか?」
「何が整えば、着手できそうですか?」
この問いは、責めるためのものではなく、
希望の余白を残すための問いなんだと思います。
◆ “刃を研ぐ”ということの難しさ
ただし——
刃を研げばいい、という話ではありません。
切れ味がまだ鈍っていないのかもしれないし、
「いま」は本当に目の前の対応で精一杯かもしれない。
「刃を研ぎましょう」と言うことが、
ときに**“正論を振りかざし、課題を丸投げする”ことになってしまう**
それでは、ただ「いつか、ほらね」と言いたいだけになってしまう
私自身、そう言いそうになったこともあります。
だからこそ、気をつけたいと思っています。
◆ タイミングと違いを、問いの中で抱える
予防のしすぎが正しいとも限らない
緊急対応をずっと続けるのも望ましくない
「散らかっている」「耐えられない」の基準も、人によって異なる
だからこそ大切なのは、
「いま、自分はどこにいるのか?」を確かめ合うこと
そして、「この問いは、いま持ち出すときだろうか?」と丁寧に選ぶことだと思います。
🟢 今日の問い
「忙しいからできない」
それは本当に“今はやれない”だけ?
それとも、“ずっと後ろに追いやってきた”のかもしれない?
そして、
それに気づいた自分は、今どんな小さな問いを残せるだろうか?
“問いを塞がない人でいたい”と、
あなたはどんな場面で思ったことがありますか?
よければ、誰かとこの話もしてみてください。
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