#159 小説を書くことを、「しあわせだけど、楽しくない」にしないために
note の「創作大賞2024」の中間審査の結果が発表になりました。6月はじめから7月中旬まで、普段のエッセイの投稿を中断して臨んだ小説『Flow into time 〜時の燈台へ〜』の執筆でしたが、残念ながら中間審査通過には至りませんでした。みなさま応援ありがとうございました。今日は思ったことを記します。
楽しかった執筆期間
下の記事で小説について予告して、第5話くらいまで書きためてからスタートしたのを覚えています。連載小説ということで、後から戻って書き換えることは基本せず、どんどん書き進めていきました。8割方実話を元にして、29年前の日記を紐解きながら、書いていきました。
小説を書くことは、ピアノを弾くことと並んで、「生まれ変わったらやりたいこと」の一つでした。友人の「生まれ変わる保証ないよ」の一言が背中を押してくれ、小説を書き始めたのは高校時代以来のことでした。毎日が楽しくて、作中の登場人物と友達になり、一気に友人が増えたようなしあわせな気持ちの中で一ヶ月半を過ごしました。あんなに楽しかったのは、久しぶりでした。僕の中で、「小説を書くこと」=「しあわせ、楽しい」という図式ができました。
音楽の反省
僕がもう一つ何より好きなもの、それは音楽です。こちらは「好き」が高じて、12年間音楽業界で仕事をしました。自分で演奏する方にも入れ込んで、大学入学以来、決して大袈裟ではなく、「使えるすべてのお金と時間を音楽に使った」青春時代でした。しかし、憧れていた楽器を始めたのが1993年で、始めて本番で演奏したのは、23年後の2016年でした。音楽に接している時間は、「しあわせだけど、全く楽しくない」時間でした。今、ピアノを練習している時間は、とりあえず楽しいと感じることができています(大進歩です!)。小説の最後でアキが弾きたいと話した、「Etude」を日々練習中です🎵(アレンジしてから練習なのが、少し面倒くさい。頭の中でアレンジするだけじゃなく、譜面に書いておかないと……)
第二作、三作目も大丈夫
一作目の『Flow into time 〜時の燈台へ〜』を書き終えたのち、「次はいつ、何を書くのかなあ」と思っていると、小説友達からまた誘いがあり、小説投稿サイト monogatary のお題に合わせて、『マリアンヌキャンディー』『音出るんですか、その指輪?』という短編小説を二本投稿しました。現在審査結果待ちです。こちらから読んでいただけるととても嬉しいです。
特に後者は、『Flow into time 〜時の燈台へ〜』に出てくるアキとマコトのそれ以前の姿を描いたものです。この二本を書いている時もとにかく楽しくて、「小説を書くことは、自分に向いているのかもしれない」と感じました。
第四作で、勝負をかける
実は、note の「創作大賞 2024」の中間審査発表のことは、きれいに忘れていました。というのも、第四作目をちょうど書き上げて、推敲に入っていた時期と発表の時期が重なっていたからです。第四作目はこれまでで一番本格的な小説で、「原稿用紙70〜150枚」という短か目の制限のついている、とある文学賞に応募するために書きました。「今回は本気を出すぞ」と、今は下読みをしてくださる方数人の元へお送りして、表現や文章などについて、アルバイト代をお支払いしてチェックして頂いています。自分でも助詞一つまで推敲を重ねて応募する予定です。厳密に、「未発表原稿に限る」の文学賞なので、結果が出るまで note ではタイトルを含めて一切発表することができないのが残念です。
同じ過ちを繰り返さないために
ここで、一つ気になっていることがあります。それは、「小説を書くことを、音楽みたいにしてはいけない」ということです。今のところ、小説を書くことは、「何よりも楽しいこと」です。先の投稿『#158 いちばん新しい友だち』に書いたように、自分が書いた小説の登場人物が、日本人の知り合いが一人もいないオランダの地で、最高の友だちになってくれています。
これを、真剣に小説に向いすぎるあまり、昔の音楽のようにしてはいけない、と感じています。「書いていることが、何より楽しく、ニコニコしてしまう」今の状態を保つのが、一番大切だと感じています。
みんな、ありがとう
とても変な話かもしれませんが、小説『Flow into time 〜時の燈台へ〜』が中間審査を通過できなかったことは、小説の登場人物たちが集まって、慰めてくれました。これ、かなりおめでたい作者ですね(笑)でも、そのくらい自分の書いた小説が大好きで、今でも読み返すのが楽しくて仕方ありません。構想期間は29年間でした。僕の頭の中から出てきて、名前を得て、動き回って物語を作ってくれて、「本当にありがとう。これからもずっとよろしく」という気持ちでいっぱいです。
今日のこの記事のヘッダ写真は、小説『Flow into time 〜時の燈台へ〜』に出てきた「ドライブインひいらぎ」のモデルとなった食堂の「ご飯少なめカツ丼」です。登場人物のアキが頼んだものです。年末にはまたあそこに行って、あの場所にお礼を言って、楽しく文学の道にも邁進したいと思っています。
それでは9月末までは、第四作のブラッシュアップに専念します。今日もお読みくださって、ありがとうございました📗
(2024年9月20日)
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