30年前のタクシーと今(1) 一気読み推奨!
私、約30年前に、通算で1年ほどタクシードライバーをしていました。21歳の頃、特に明確な目的もなく二種免許を取得し、当時「フリーター」と呼ばれていた、ごく普通の若者でした。
午前中は仕出し弁当の配達、午後はファーストフードのデリバリー。休みの日は、当時流行していたゲーム『FINAL FANTASY VII』や『ときめきメモリアル』、パチンコやスロットで遊び、バイト仲間と居酒屋で騒いだりもしていました。
お金を貯めて、ワーキングホリデーでオーストラリアのブリスベンへ行くことを夢見て、遊びも仕事も充実した日々を送っていました。
その頃のアルバイト探しといえば、「フロムA」という雑誌で募集広告を見て、電話をかけるスタイルが主流でした。時代はちょうどバブル崩壊後で、就職や進学は競争が激しく、大変な時期でもありました。
むしろ就職するよりも、アルバイトを掛け持ちしたほうが稼げることもあり、周りには男女問わずフリーターが多くいました。
「フロムA」は仕事の種類も職場も豊富で、ファーストフード店や居酒屋、さらには期間工として車やバイクの部品を組み立てる仕事など、選択肢が数多くありました。また、テレビCMも盛んで、雑誌は火曜と金曜に発行されていました。
――「か〜かきんきん菊水丸!」というフレーズも、当時を思い出す象徴的なものでした。
ある日、「定時制タクシードライバー募集(月8勤務・地理試験なし)」という広告を見つけました。二種免許を持っていた私は「これだ!」と思い、すぐに応募。面接後、即採用となりました。
そして、少し遠い東京・小金井市の会社で働くこととなりました。
続く
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