10月24日の連想ゲーム
少し肌寒い自転車通勤。最低気温16℃。
家を出た時は、ジャンバーのファスナーを顎の下までギュッと閉めないといけないほど肌寒く感じた。しかし、次第にジャンバーの中には熱がこもり、私はいつしかファスナーを完全に下ろしていた。
開けたファスナーの中に、冷たい空気をかんじて、火照った体が気持ちいい。私はぼんやりと風を感じながら、信号待ちをしていた。
ぼすぼすとよくわからないエンジン音が、右側から聞こえてきた。右を向いた目線の先には、オレンジ色のタクシー。ドッドッドと音もする。不穏なリズムを刻んでいる。
あのタクシー、止まるんじゃね?
私は今にも止まりそうなタクシーを、じっと見つめた。しかし、タクシーは止まることなく私の前を横切っていった。
その瞬間、音が変わった。
あ、ドップラー効果だ、と私は思う。
それと同時に、頭の中にグラップラー刃牙の顔がホワンと浮かんだ。
読んだこともないのに、なぜ脳裏にグラップラー刃牙が、と考える必要はなかった。
朝、読み終わった本。
飲茶著「史上最強の哲学入門」。
本書では、筆者が哲学者たちをグラップラー刃牙っぽく紹介していた。この本を読んだ影響だろう。私の中で、ドップラー効果とグラップラー刃牙が、重なった。韻を踏んでいるようで気持ちがいい。一曲書けそうな気はしない。ななななーななななードップラー効果、グラップラー刃牙。ロゴが悪い。ななななーななななーアンパンマン短パン!こっちの方がいい。
そして、その日の夕方。
家には、注文していたスマホのガラスフィルムが届いていた。私は、せっせとガラスフィルムを貼る。
夫が尋ねてきた。
「今度は何を買ったのか」
私は答える。
「ガラスフィルムです。バキバキだったので」
夫は薄く笑った。
ほとんど、呆れたように私に言う。
「お前はクラッシャーだからな」と。
私は答えた。
「私は、クラッシャーバキバキである」
・・・
おあとがよろしいようで?
