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おとぎ話診療所#毎週ショートショート

深夜3時に猫を拾った。
「可哀想に、おまえも捨てられちゃったのね」
「みゃ〜」
素っ頓狂なブサカワの顔をしているくせに、か細い声で一声鳴いた。
「家に来る?」
「みゃ〜」
「そうね、独りは寂しいものね」
抱きあげると甘い匂いがした。それから家に連れて帰って冷たくなった身体を暖めた。
「今日はあなたが食べられる物は何もないの。ミルクを暖めましょうね。朝になったら必ずカリカリとチュールを買って来るから待っててね」
それから二人で私のベッドで小さくなって眠った。
「私達、愛されなかった者同士ね」
ベッドの中でまぁ〜るく胎児のようになって眠る私の円の中で、湯たんぽみたいに猫は添い寝をしてくれた。
行き場を失くした私達は、その日から二人で飼い主を求めている。長靴を履かせた方がいいかしら?外は雪が降ってる。ううん、桜が散ってるの?あれ?私、外へなんて出たかしら?
「これも全部要らないわよね?」
玩具箱の中で眠っていた私達は不燃ゴミの日に捨てられた。(410字)
たらはかにさんの企画に参加させて頂きます。

雪と桜が共存しているような夜に一匹の猫を拾ったの。名前はまだないけど、この仔と生きていこうって思ったのに
ずっと冬なら良かった。
要らない
嫌い
日本語からなくなれば、いいのにね。
