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自分におにぎりを握る #マスクドnote企画_5

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おにぎりを握る時、だいたい誰かの顔を思い浮かべている。
子どもだったり、夫だったり、妻だったり、働く現場だったり…

とにかく誰かが、両手で、片手で、齧り付いている。
その顔は、笑顔だったらいいと思うけど、泣いていても構わない。
おにぎりを通して、誰かと、手を繋いでいるのだ。


自分のためにおにぎりを握る時も、あると思う。
例えば、職場に持って行く時、お出かけする時なんかは、あらかじめ小さいおにぎりを握って持っていく。

その時、想像するのは、自分の未来だ。
職場での昼休憩、もしくは外出先でちょっと座れた時、カバンの中におにぎりが忍ばされていると、わざわざコンビニに寄らなくて済む。
そんな時、過去の自分に、感謝する。
過去の自分と、未来の自分が、手を繋いでいる。


今すぐ自分だけが食べる時に、おにぎりはわざわざ握らない。
茶碗と箸の用意があるなら、炊飯器からご飯をつげばいい。
海苔を散らして、鮭フレークをかければ、成分だって変わらない。

そんな時に、あえて握ってみる。 自分が食べられるちょうどいい量を、ボウルに掬って、好きな具材を埋め込む。
鮭、明太子、おかか、梅干し...全部入れたっていいし、混ぜ込んでもいい。 海苔を巻いてもいいし、巻かなくてもいい。
自分の手の大きさに合わせて、ぎゅっぎゅっと握る。

握っている間、考えるのは、ちょっとだけ先の自分だ。

握っている今と、あんまり変わらない。
でも、いざ口にすると、握った自分と、手を繋いでいる。
自分が、自分に、愛されているのが、すごくわかる。

「自分におにぎりを握る」
私はこれを、ことわざにしたい。

ちょっとだけ、先の自分を幸せにすること。
いつも後回しにしていることを、あえて今やってみる。
ちょっと野菜を切っておくこと。
エアコンのタイマーを調整しておくこと。

そういう時に、使うことわざだ。

自分におにぎりを握る。
そうすると、誰かの愛を待たなくても、
自分で、自分と手を繋ぐことができるのだ。



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