#創作大賞感想 針を置いたらあの海へ
著者:早時期 仮名子さん
早時期仮名子さん、というとまだご存知ない方もいるかもしれないが、この方はもう1つのアカウントでその名をとどろかせる著名人である。
これらの記事を目にしたことがある方もいるのではないか。
この生命体さんの小説アカウントが早時期仮名子さんだ。
私がnoteを始めたばかりの頃、この2作を読んで圧倒され、ファンになった。Xでもnoteでもすぐに感想を書いたのを覚えている。
仮名子さんの書く文章はわりと長文であるにもかかわらず、最後まで飽きることなく楽しく読むことができる。なぜか。
長文だが、情熱はある
それを知っていたから、仮名子さんが小説を書いているのを知った時は興奮した。
『針を置いたらあの海へ』この作品は最初、違うタイトルだった。
私はタイトルが『スティーク~…』だったころに1度この作品をよませていただいた。
だけどその時は1話まで。
その後、物語を構成する重要な要素や、そのタイトルまでも、この3か月で形をどんどんと変えていった。
仮名子さんはその一部始終をnote上に記し続けた。
すでに素晴らしい作品を書く方が、ここまで悩みぬいて書いている。私はずっと仮名子さんの情熱に、力をもらい続けていた。
タイトルをどうしようか、
見出し画像をどうしようか。
仮名子さんは葛藤していた。
執筆記をリアルタイムで読むことで、その完成をすぐ近くで見させてもらえた気分になった。とても貴重な体験をさせていただいたと思う。
いよいよ仮名子さんが「あとがき」を書いたころ、第1話からラストまで読んだ。
3か月前、初めて読んだ『スティーク』とは全く違った。
読む手が止まらなかった。12万文字を長いと感じなかった。
ものすごく失礼を承知で書かせていただくが、スティークの頃からこの間に何があったんだろう?と思うくらいに、『針を置いたらあの海へ』はすごかった。
感想文がネタバレにあたってはいけないと思うから、すごく慎重になってしまう。この面白さをどう表現しよう。
まず、物語に色があって、香りがあって、読了後に映画を見たような気持ちになれること。特に後半にいくにしたがって、その色はどんどん濃くなっていく。
白黒の映画がラストに向かうにつれてどんどん色づいて、色彩豊かになっていくような、最後にはカラフルなものを見終わった感覚になった。
今も目に焼きついているシーンがある。
後半の、重要なシーン。
チカチカと、美しい情景が目を閉じると浮かんでくる。
あれ?目に焼きついてる?文章なのに?
そう錯覚するほどだ。
全身タトゥーのたっちゃんという人物と、主人公レオのキャラクターの魅力的なところ。どこにも説明文は書かれていないのに、いつの間にか知っていた。主人公が美少年であることを。
そうだ。仮名子さんの小説には説明文みたいのがない。
それなのに、レオの、たっちゃんさんの、登場人物の姿や持っているものが頭にくっきり描ける。
全身タトゥーといえば、『蛇にピアス』なんだけど……と、たっちゃんについて書こうとしていたらすでにミーミーさんがその話をされていた。(そうそう!おっしゃる通り!!しか言えない)
ミーミーさんの感想を読んで、「私も好き!!!」って感想文を語り合いたい気持ちになった。
序盤のゆるやかな日常から、主人公たちの傷を知ってあの海へ。
この作品は、時間がある時に、紅茶などをいれてじっくり読んで欲しい。
ハミガキしながら片手間に読むものじゃない。
大切に読んで欲しい。(ファン心理)
私なら、旅行先に持って行って、海辺のベンチで読みたいな。もしくは、旅先の旅館もいいな。
純喫茶みたいなところも悪くないな。
いずれにせよ、紙になってくれなきゃ持ち運べない。
この作品が、活字になって私の手元に届く日を、私は楽しみにしている。
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