ときめきを輝きに変えて
毎週ショートショートnoteの企画参加作品
まえがき
バレエの世界では、輝くのはいつも主役だけではありません。
誰かを照らすために、自分の光を惜しみなく注ぐ人がいます。
そんな“ときめき”を信じる少女の物語です。
本文
ときめきを輝きに変えて——。
今日は主役が発表される日。
満智子はこれまで、血のにじむような練習を積んできた。
他の人も同じように努力してきた。
ただ、満智子にはどうしても主役に選ばれたい理由があった。
今回の演劇は、テレビカメラが入り、放映される。
田舎で暮らす祖母に見てほしかった。
両親を早くになくした満智子を育ててくれた、大切な祖母に。
——主役発表。
監督が読み上げた名前は「ひかり」。
満智子はがくっと肩を落とした。
彼女の役は、ひかりのライバル役。
けれど、それは主役と並ぶ重要な役だった。
「ひかりさんなら主役にぴったり。悔しいけれど、認めるわ」
満智子は静かに笑った。
そして心の中でつぶやいた。
——ひかりさんを輝かせながら、私もときめきを輝きに変えて頑張る。
祖母の手作りの、ときめきトゥーシューズを履いて。(348字)

あとがき
夢は、叶わなくても終わりではありません。
誰かを輝かせる力もまた、自分の中の「ときめき」から生まれます。
満智子のように、努力を光に変えられる人は、いつか自分の舞台で主役になるのでしょう。
※この物語はフィクションです。
毎週ショートショートnoteのお題に書かせて頂きました。
お題をありがとうございます。
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