ボールはフェンスを越えて…
毎週ショートショートnoteの企画参加作品
僕はバントを成功させてから万年補欠を卒業し、今では八番を打っている。
ピッチャーは少し気を緩めるから、僕はいつもホームランを狙っている。
その日の練習試合、チームメイトと賭けをした。「課金ホームラン」と名付けたゲームだ。ホームランを打てば賞金、出なければ次に持ち越し。監督にはもちろん内緒だ。
だが全員が大ぶりになり、三振ばかりが増えていく。
そこでヒットにも値段をつけた。あくまで遊びだ。金額は…言えない。
やがて僕の打席。塁には誰もいない。ここで一発出れば同点だ。
初球ストライク。二球目は空振り。追い込まれたその時、脳裏によぎる「課金ホームラン」。
来い、ストレート。
振り抜いた打球は高く舞い上がる。
ボールはフェンスを越えて――
あ、犬がボールを加えて走っていく…
幻の僕のホームラン。
課金はもらえる?…
(369字)

毎週ショートショートnoteのお題に書かせて頂きました。
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