ソフトクリーム高校のクラスマッチ
風まかせ文芸部の企画参加作品
まえがき
今回のお題は「ソフトクリーム」。
もしソフトクリームたちが高校生になって、クラスマッチをしたら――?
そんな発想から生まれた、小さなおとぎ話です。
本文:「ソフトクリームのクラスマッチ」
今日はソフトクリーム高校のクラスマッチ。
もちろん、冬限定での開催です。
いちごチームのエース・いちごちゃんは、
スタートダッシュに余念がありません。
他の選手は、メロン、スイカ、パイナップル、リンゴ。
みんな同じくらいの速さでした。
今年が最後の3年生。
いちごちゃんは「今年こそ優勝したい」と強く思っていました。
ライバルは抹茶くん。
いつもごぼう抜きされてしまい、勝ったことがありません。
でも今年はいちごちゃんには秘策がありました。
――おばあちゃんに教えてもらった「ソフトクリームの瞬間移動」。
これなら負けないはず。
ただ、いつ使うかが問題でした。
夜遅くまで考えて、迎えた当日。
ほとんど眠れず、みずみずしかったいちごちゃんは少し弱っていました。
仲間たちがつないだタスキを受け取り、走り出そうとしたその時。
横にはもう、抹茶くんの姿が――。
「今しかない!」
瞬間移動を使おうとしたその瞬間、
いちごちゃんはグラウンドに倒れてしまいました。
駆け寄ろうとした仲間たちを制し、抹茶くんはそっと手を差し出しました。
「一緒に走ろう。僕らは今日が最後だ。
1位よりも、いちごちゃんと一緒にゴールできる方が嬉しい」
二人は手をつないでゴールしました。
1位のメダルは、二つのチームに贈られました。
やがてその出来事は、
「ソフトクリーム高校のクラスマッチのおとぎ話」
として語り継がれるようになりました。

あとがき
ソフトクリームのお題から始まった空想は、
最後には友情のおとぎ話になりました。
最後まで読んで下さりありがとうございます。
iさんの風まかせ文芸部のお題に書かせて頂きました。
お題をありがとうございます。
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