おはようの風に乗って 263
日曜の夜の映画館
田舎だったから、
映画館よりも、
テレビの中の映画が近かった。
日曜洋画劇場が始まる時間になると、
なんだか特別な夜になった。
淀川さんの声を聞きながら、
ジョーズに驚き、
エクソシストに震え、
ローマの休日に憧れた。
怖いのに観たい。
眠いのに最後まで観たい。
あの頃の洋画は、
遠い外国の空気まで運んできてくれた。
みかんの映画館⑤
To Kill a Mockingbird
派手な映画ではないけれど、
静かに心に残る映画でした。
子どもの目線で描かれる物語の中に、
大人の世界の理不尽さや、
人を信じることの大切さが映し出されていました。
観ていた当時は、
難しいことは全部わからなかった気もします。
でも、不思議と心に残っている。
優しさとは何か。
正しさとは何か。
そんなことを、静かに問いかけてくる映画でした。
日曜洋画劇場で流れる、
落ち着いた空気の洋画のひとつとして、
今でも記憶に残っています。

あとがき
いつまでも心に解けない宿題を残している感じがします。
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