招待状
―変人式当選のお知らせ―
毎週ショートショートnoteの企画参加作品
まえがき
家の中で、よく物がなくなります。
犯人は、だいたい決まっています。
今日もまた、事件は静かに始まりました。
本文
「おかあさん、私の招待状見てない?」
「あんたの机の上に置いてたで」
「さっき見たけど、あらへん」
「また、あいつやな。
どっかに持って行ったに違いない」
「末吉、はよ持ってこんと、晩御飯抜きやでー」
しっぽをふりふりしながらやってきた末吉。
口にくわえているのは、招待状らしきもの。
「もう、何持って行ってまんねん」
招待状を開くと、こう書いてあった。
当選おめでとうございます。
この度は変人式の出席を賜り、
職員一同、感謝しております。
追って、開催日時をお知らせ致します。
「え、これ、何?
変人式てなんなん?」
「末吉、あんた、
ちゃんとした招待状どこやの?」
「おかあさん、あのな、
末吉が、変なもん持ってきよったでー」
「ほんまやな。
あんた、これ、
商品が当たるって書いてあるやないの」
「見事優勝したら、
世界一周をプレゼント…?」
「それじゃ、
本気モードでいきますか」
「末吉、あんたの出番でっせー」
末吉……(逃げる)
「あんた、
ちゅーる、毎日食べ放題や。
どや、やるか?」
末吉……。

あとがき
変人式とは何なのか。
招待されたのか、当たったのか。
結局、よく分からないままですが、
一番賢かったのは、
何も語らず逃げた猫かもしれません。
今日も我が家は、平和です。
※この物語はフィクションです。
毎週ショートショートnoteのお題に書かせて頂きました。
お題をありがとうございます。
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