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去る者は追わず

アマノ文筆クラブの企画参加作品

まえがき

今日のお題は「去る者は追わず」。
強がりながらも、どこか胸の奥にくすぶる後悔――。
そんな“ある男”の独白を、即興で綴ってみました。
静かな夜にそっと読みたくなるような物語です。


本文

俺は今まで、“去る者は追わず”主義を貫いてきた。
その結果、独身のままだ。

あの時、一言「待ってくれ。俺が悪かった」と言えば、
もっと早くに家庭を持てていたのかもしれない――
そう思うこともある。

だけど、俺の中の“あいつ”が言わせてくれなかった。
いつだって強がりで、
去る者は追わず――なんて、かっこつけて生きてきた。

そんな俺でも、一度だけ口にした言葉がある。

「待ってくれ。君が必要だ。」

しかし、その女は、俺よりも待遇の良い男を選んだ。
俺は、追いかけたい気持ちを必死にこらえた。

まぁ、所詮、俺の恋愛事情なんて、
紙切れ一枚で終わるような話だ。

……もう、去る必要もないか。

イラスト:ChatGPT

あとがき

強がりと後悔は、誰の心にも少しだけ潜んでいるもの。
“追わなかった選択”も、“追えなかった気持ち”も、
その人の人生を形作る一部なのだと思います。
読み終えたあとに、静かに余韻が残る物語になっていたら嬉しいです。
※この物語はフィクションです。

アマノ文筆クラブのお題に書かせて頂きました。
お題をありがとうございます。


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