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我が家の県民賞

毎週ショートショートnoteの企画参加作品

まえがき

最近、「甘噛み県民」というお題を見て、
真っ先に浮かんだのは、我が家のあの子でした。

甘噛みのはずが、時々、本気。

今日はそんな、我が家の県民のお話です。


本文

我が家には、甘噛み県民の登録証を持った猫がいる。

普段は甘噛み。
しかし、時々本気で噛んでくるから油断ならない。

その日も、私とのバトルが始まった。

猫じゃらし攻撃。
執拗に追いかける私。
なぜか逃げる猫。

追う者と、追われる者。

腰の悪い私は、戦いに疲れ、ストレッチポールに横になった。

静寂。

どこからともなく現れる猫。

私の周りを、ゆっくりとうろつく。

そして、頭のあたりでピタリと止まる。

嫌な予感。

次の瞬間——

がぶっ。

軽い痛み。

驚いた私は、ストレッチポールから転落。

ドスン。

にぶい音が部屋に響いた。

翌日。

背中から脇腹への痛みが収まらず、整形外科へ。

診察室での説明。

「猫に頭をかじられて、ストレッチポールから落ちました。」

先生と看護師の顔が、みるみる固まる。

カルテを書く手が、一瞬止まる。

あの空気は、忘れられない。

そして今、ここに宣言しよう。

栄えある我が家の県民賞を——
この甘噛み県民に贈呈する。

トラウマになった飼い主より。(403字)

イラスト:ChatGPT

あとがき

甘噛みで済ませてくれる日もあれば、
人生を揺らす一撃をくれる日もある。

それでも、今日もどこかで、
あの子は何事もなかった顔でうろついている。

我が家の県民賞は、
たぶん、来年も更新されるでしょう。

毎週ショートショートnoteのお題に書かせて頂きました。
お題をありがとうございます。


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