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学問の神様の通り道

毎週ショートショートnoteの企画参加作品

まえがき

学問の神様の通り道には、
受験生の願いや不安、覚悟が、
目には見えないかたちで行き交っている気がします。

太宰府天満宮を思い浮かべながら、
ふと浮かんだ、不思議な通り道の話です。
少し奇妙で、少し怖くて、
でも、どこか現実とつながっている――
そんな感覚を楽しんでもらえたら嬉しいです。


学問の神様の通り道

学問の神様で知られる太宰府天満宮。
僕も大学受験を控えていたから、遥々ここまでやってきた。
やることはすべてやった。残るは神頼み――。

お守りを買おうと思っていたのに、
買い忘れたことに気づいた。

少しにぎやかな通りから外れたところに、
「合格奇岩」と書かれた看板が目についた。

これ、ふざけてる?
そう思いながらのぞくと、
たくさんの学生たちが、何やら唱えている。

まやかしじゃないの?
通り過ぎようとしたが、どうしても気になる。
そっと玄関のガラス戸を開けると、
一斉に僕の方を見た。

その顔を見て、背筋が凍った。

出ようとしたが、ガラス戸が開かない。
まずい、出られない。
僕は、みんなと一緒に並んで、唱えた。

何を言っているのか聞き取れない。
でも、合わせてみた。

どれくらいの時間が流れたのだろう。
気がつくと、僕は一人で、
学問の神様の通りを歩いていた。

あの店は、何だったんだ。
他の人たちは、どこへ行ったのだろう。

僕は、大学受験にのぞんだ。
結果は――。
(410字)

イラスト:ChatGPT



あとがき

合格するか、不合格か。
物語の中では、あえて書きませんでした。

けれど、
やることをやり切ったあとに立つ場所には、
結果とは別の「何か」がある気がしています。

それが偶然なのか、
思い込みなのか、
それとも本当にあった出来事なのか――
読む人それぞれの中で、
この物語の続きが生まれたら嬉しいです。
※この物語はフィクションです。

毎週ショートショートnoteのお題に書かせて頂きました。
お題をありがとうございます。


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