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光に誘われて~狐火バーベキュー~

「毎週ショートショートnote」のお題「狐火バーベキュー」に
書かせて頂きました。お題をありがとうございます。


🦊 光に誘われて~狐火バーベキュー~(約414字)
片桐みかん

夏山で仲間とはぐれた渉は、川沿いを下っていたが、やがて川が途切れ、草むらの先に古びたほこらを見つけた。
お腹も空き、供え物に手を伸ばそうとした瞬間、奥から漂ってくる香ばしい匂い。
焼き魚、炭の香り、肉が焼ける音…。
その奥にあったのは、誰もいない不思議なバーベキュー会場。
火だけがゆらめいている。看板には「狐火使用・今宵限定」とあった。
狐火?と首をかしげつつ、渉は焼きおにぎりに手を伸ばし、一口かじった。
じんと胸が熱くなり、次の瞬間――記憶が途切れた。
気がつくと、川のそばに立っていた。
朝日が昇り、水音が響いていた。
ポケットには一本の串。
そこには、小さく狐の焼印が残っていた。

イラスト:ChatGPT


✨あとがき
現実と幻想のあいだには、
ときどき、火の灯った宴がひらかれる。
それを“狐火バーベキュー”と呼ぶ人がいるかもしれない。
あるいは、それをただ――夢と呼ぶのかもしれない。

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