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想い出の味

シロクマ文芸部企画参加作品

まえがき
ふとしたきっかけで思い出す「味」ってありませんか?
それは豪華なごちそうではなく、家族と一緒に食べた温かな時間と重なって、心の奥にずっと残り続けます。
今日は、私にとって忘れられない「思い出の味」を書いてみました。


本文:思い出の味
思い出の味が、今も心の中にやさしく刻まれています。
高校生の頃、毎月の楽しみはレストランのテイクアウトでした。

裕福な家庭ではありませんでしたが、月に一度、父の給料日にだけ、町の老舗レストランのAランチを二つ注文し、自転車で取りに行ったのです。

Aランチの中身は、豚のステーキにポテトサラダ、ナポリタン、キャベツの千切り、そしてご飯。値段は確か1000円ほどだったと思います。
40年前の1000円は、今でも高価に感じる金額。だからこそ、あの味は格別に感じられました。

高校を卒業してしばらくすると、そのレストランは閉店してしまいました。町で長く親しまれていた老舗がなくなったのは、とても寂しい出来事でした。

それでも、数えきれないほど美味しいものを食べてきた今でも、あのAランチに代わるものはありません。きっとこれからもずっと、私の心に残り続ける「思い出の味」なのだと思います。


イラスト:ChatGPT

あとがき
思い出の味は、ただ料理を思い出しているだけではなく、そのとき一緒に過ごした家族や時間も映し出してくれるのかもしれません。
懐かしい味を思い出すたびに、あの頃の自分や家族の笑顔までよみがえってきます。
みなさんの「思い出の味」は、どんな一皿でしょうか?

シロクマ文芸部のお題に書かせて頂きました。
お題をありがとうございます。


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