【タロットカードとの出会い】なぎと占いとパタリロと🃏
はじめに
おはようございます、なぎです🍀
この頃は昔のように占いにどっぷりなんです。
メンバーシップ「なぎの整えごはん部」のメンバーさんへの朝のワンオラクル(現在不定期です)、依頼があったときは西洋占星術での鑑定を行っています。
この間の「note街角喫茶店」では初の三択リーディングに挑戦しました✨
どうしてこんなに「占い」が好きなんでしょう……
それは、なぎの12ハウスステリウムのせい?
2ハウスには海王星ですし。
占いとの出会いは、なぎが9歳の時でした。
それは、一冊の漫画から始まったんです。
9歳のなぎとパタリロとの出会い
10歳の誕生日の年の春、お母さんから漫画「パタリロ」をもらったんです。
あの、つぶれた肉まんのようなパタリロです。
少女漫画ではあったけれど、9歳の女の子向けの作品ではないことは確かです。
後に「なぜあの時パタリロをくれたの?」とお母さんに聞いたら「アニメ化されたから」という理由でした。
なぎの家には独特なルールがありました。
本にはどんなものでも読んでいい(大人向けも、漫画も自由)。
その代わりテレビの視聴にはかなり制限があったのですが、「アニメ」は子供だから見なくてはいけない、というルールもあったのです(なぜ?)。
その矛盾したルールの中で、お母さんは「流行っているアニメの原作」として、パタリロの単行本を買ってくれたんです。
ページを開いた瞬間を今でも覚えています。
それまで読み慣れていた漫画と違う、独特でダークな絵柄。そこからは想像もできないギャグの嵐。
最初は大変戸惑ったものです(今もなぎはギャグ作品は苦手です)。
パタリロの顔を見るたびに「なんだこれは……」と思いながらページをめくっていました。
でも、不思議なことに、読むのをやめられなかったんです。
それでも読み続けたのは、初期の作品に惹かれたからです。
「FLY ME TO THE MOON」では、不思議な力を持つ少年の起こす奇跡と悲劇。パタリロの涙が胸に痛かったです。
「忠誠の木」では、タイムワープしたパタリロ達に迫る革命の嵐。そして、ラストシーンのパタリロの国王としての顔。
これらの作品には、パタリロのギャグとは全く違う、耽美で切ない世界が広がっていました。
耽美な物語にちりばめられた「悲しみ」「誠実」「怪異」「ミステリ」に、なぎは虜になりました。
バンコランとマライヒの美しい恋物語も、なぎの心を捉えました。二人の関係性の中にある、言葉にならない想い、守りたいという気持ち、そして時に訪れる別れの危機……
9歳のなぎには、まだ完全には理解できない感情でしたが、何か大切なものがそこにあることは感じ取っていました。
占い師ザカーリと運命の一枚
そして、運命の物語に出会いました。
「アメリカ乗っ取り!」。
占い師ザカーリの登場です。

ページをめくった瞬間、なぎの心臓が高鳴りました。
美しい少年が、タロットカードを華麗に操りながら、次々と未来を言い当てていく。
ザカーリの苦難とパタリロの裏切り、そして最後の皮肉なラスト。
なぎは子供らしくなく苦笑しました。
でも同時に、「タロットカードって、こんなに素敵なものなんだ」という憧れが芽生えたんです。
そして、「ダイヤモンド伝説」。
再登場したザカーリが、ある謎に挑むのですが、そのとき、「タワー」のカードから「過去に栄光のある街……ローマか」と占ったんです。
9歳のなぎは、その瞬間に雷に打たれたような衝撃を受けました。
カード一枚から、こんなに豊かな情報が読み取れるの?
崩れ落ちる塔の絵が、「過去の栄光」を意味する。
それだけで「ローマ」という具体的な地名にたどり着く。
この魔法のような解釈に、なぎは完全に心を奪われました。
何度も何度もそのページを読み返しました。
「タワー」のカードの絵を見つめながら、「どうやったらこんな風に読み取れるんだろう」と考え続けました。
カードと対話する。
カードから物語を紡ぎ出す。
ザカーリのように、華麗にカードを操る占い師になりたい。
9歳のなぎの心に、大きな夢が芽生えた瞬間でした。

魔夜峯央先生のタロットカードへの憧れ
パタリロはメタ発言も多い作品でした。
作者である魔夜峯央先生が突然登場して、読者に語りかける。
その中で、何度も何度も宣伝していたのが「私のタロットカード発売中」というCMでした。
金箔が施された美しいカード……
雑誌の広告ページにも載っていて、なぎは何度もそのページを眺めました。
キラキラと輝く金箔、魔夜先生独特の美しい絵柄。
ザカーリが使っているような、華やかで神秘的なカード。
なぎはどうしても欲しくなりました。
夢にまで見ました。
あのカードを手にして、ザカーリのように占っている自分を。
「お母さん、誕生日にはこれが欲しい」
なぎは雑誌のページを見せながら、何度もお願いしました。
お母さんは「わかったわよ」と笑っていました。
なぎは安心しました。
誕生日が待ち遠しくて、カレンダーを見ては指折り数えていました。
あと30日、あと20日、あと10日……
キラキラと輝く金箔のタロットカードが、もうすぐ自分のものになる。
そう思うと、胸がドキドキして眠れない夜もありました。

10歳の誕生日―期待と現実
しかし、なぎは大切なことを忘れていました。
なぎの家族のプレゼントの傾向を。
小さなころから、誕生日やクリスマスのプレゼントは、おもちゃではなく、実用的なものでした。
ウォークマン、CDラジカセ、オーブンレンジ……
「長く使えるもの」「役に立つもの」を大切にする家庭でした。
お人形やゲームをもらったことは、一度もありませんでした。
誕生日の朝。
なぎは誰よりも早く起きて、リビングに置かれた包みを見つめていました。
大きさは……ちょうどタロットカードの箱くらい。
形も、四角くて平たい。
「これだ!」
なぎは期待に胸を膨らませて包みを開けました。
中に入っていたのは……「辛島宜夫・タロット占いの秘密」でした。
一般的なライダー・ウェイト版でもない。
金箔のキラキラもない。
魔夜先生の美しい絵柄でもない。
モノクロの、古代エジプト風の、見たこともないタロットカード。
なぎの手が止まりました。
心臓がギュッと縮むような感覚。
涙が出そうになるのを必死にこらえました。
お母さんは笑顔で聞いてきました。
「タロットカードって書いてあったから、これでいいのよね? なぎが欲しがってたやつでしょ?」
占いに興味のなかったお母さんは、タロットカードなら何でも一緒と勘違いしていたんですね。
「……うん、ありがとう」
なぎは精一杯の笑顔で答えました。
でも、心の中では「これじゃない……」という想いでいっぱいでした。
キラキラと輝く金箔のカード。
ザカーリが使っているような華やかなカード。
魔夜先生の美しい絵柄。
それを夢見ていたのに。
手元にあるのは、モノクロの、地味な、知らない人が作ったカード。
10歳の誕生日は、がっかりと共に始まりました。

モノクロのエジプト風タロットとの格闘
それでも、せっかくもらったカード。捨てるわけにはいきません。
お母さんが一生懸命選んでくれたものだから。
なぎは毎日使うことにしました。
箱から出して、一枚一枚を丁寧に眺めました。
モノクロのエジプト風の絵柄は、確かに独特でした。
ウェイト版の一般的なタロットとは全く違う解釈がされていて、同じ「愚者」でも、全く違う姿をしていました。
解説本を開くと……驚きました。
知らない漢字だらけだったんです。
「秘儀」「神秘」「霊性」「顕現」「象徴」「啓示」……
小学生には難しすぎる言葉ばかりでした。
でも、なぎは諦めませんでした。
リビングから漢和辞典を持ってきて、一つ一つ調べることにしたんです。
「秘儀」……部首は「禾」、画数は……
一つの漢字を引くのに、部首を数えて、画数を数えて、やっと見つける。
そんな作業を何度も何度も繰り返しました。
時には一つの文章を理解するのに、30分以上かかることもありました。
「秘儀」とは「秘められた儀式」のこと。
「顕現」とは「目に見えない何かが、形をとって現れること」。
難しい言葉の一つ一つが、タロットカードの深い意味を教えてくれました。
不思議なことに、苦痛ではありませんでした。
むしろ、一つ一つの言葉の意味を理解していくことが、まるで宝探しのように楽しかったんです。
あの経験でなぎは辞典の引き方がうまになりました。
国語の授業で辞書を引く時、クラスの誰よりも早く目的の言葉を見つけられるようになりました。
先生に「なぎさん、辞書を引くのが上手ね」と褒められたこともあります。
そして、少しずつ、このモノクロのカードの魅力がわかってきたんです。
華やかさはないけれど、シンプルだからこそ、想像力が広がる。
色がないからこそ、心で色を感じ取れる。
辛島宜夫先生の解釈は独特で、一般的なウェイト版の解釈とは違う部分もたくさんありました。
でも、だからこそ面白かったんです。
「魔術師」のカードを見ながら、「これは創造の力を表している」と読み解く。
「女教皇」のカードから、「隠された知識」を感じ取る。
「女帝」のカードに、「豊かさと母性」を見出す。
カードと対話することを、このモノクロのタロットが教えてくれました。

16歳の叔父と最初の予言
すぐに家族や友人のことを占い始めました。
最初はうまく読み取れませんでした。
カードを引いても、そこから何を読み取ればいいのか、よくわからなかったんです。
でも、何度も何度も練習していくうちに、少しずつ、カードが「語りかけてくる」感覚がわかってきました。
絵柄を見つめていると、頭の中に言葉が浮かんでくる。
イメージが広がっていく。
そして、それが相手の状況と不思議なほど一致するんです。
なぎの占いの能力に最初に気がついたのは、16歳しか年の違わない叔父でした。
叔父はなぎにとって、兄のような存在でした。年が近いこともあって、よく遊んでくれたんです。
ある日、叔父が遊びに来た時、なぎは得意げにタロットカードを見せました。
「なぎ、占いなんてやってるの? 面白そうだね」
叔父は興味深そうにカードを眺めました。
「じゃあ、来週なにがあるか占ってよ」
叔父は軽い気持ちで言ったんだと思います。
でも、なぎは真剣でした。
タロットカードを丁寧にシャッフルして、叔父の「来週」を思い浮かべながら、一枚のカードを引きました。
出てきたのは「恋人たち」のカード。
そして、その周りに配置したカードには、「再会」「過去」「女性」を示すシンボルがありました。
カードを見つめていると、なぎの心に映像が浮かんできました。
懐かしい顔。
大切だった人。
でももう会えないと思っていた人。
「……懐かしい人に会う? 大切な人……女の人?」
なぎは自分でもよくわからないまま、カードから受け取ったイメージを言葉にしました。
あいまいな言葉に叔父は笑っていました。
「はいはい、懐かしい女の人ね。楽しみにしとくよ」
軽く受け流して、叔父は帰っていきました。
なぎは少し不安になりました。
ちゃんと伝わったかな。
占いとして成立していたかな。
10歳のなぎには、まだ自信がありませんでした。

真実を伝えることの重さ
それから一週間後の夜。
電話が鳴りました。
受話器を取ると、叔父の慌てた声が聞こえてきました。
「なぎ! なぎか!? お前、すごいよ!」
「どうしたの、叔父さん?」
「お前が言った通り、元カノに会ったんだ!」
なぎは息を呑みました。
「本当に?」
「ああ、本当だよ。今日、駅でばったり会ったんだ。彼女、結婚して九州に住んでるはずなのに、たまたま戻ってたんだって。もう何年も会ってなかったのに……」
叔父の声は興奮していました。
「それで……彼女と話したんだ。色々と。昔のこととか、今のこととか」
「……それで?」
「なぎ、俺、これからどうしたらいい?彼女、まだ結婚してないんだ。九州にいるのは仕事の都合で。俺のこと、まだ……」
叔父の声が震えていました。
当時26歳の叔父にとって、初恋の人との再会は、人生を揺るがす出来事だったんでしょう。
10歳の子供に相談する内容ではないのですが……叔父には、他に相談できる人がいなかったのかもしれません。
なぎは慌ててカードに聞いてみました。
「叔父さんと、その人の未来」
何枚かカードを引いて並べました。
出てきたのは「別れ」を示す「塔」のカード。
そして「新しい出会い」を示す「愚者」のカード。
「先はない」
カードははっきりと告げていました。
なぎの胸がドキドキしました。
この結果を伝えたら、叔父はがっかりするかもしれない。
傷つけてしまうかもしれない。
でも、カードは正直でした。嘘はつけません。
ザカーリも、どんなに辛い未来でも、カードの示す真実を伝えていました。
それが占い師の役目だと、なぎは理解していました。
「……叔父さん」
「うん?」
「……先はない、って出てる」
なぎの声は震えていました。
電話の向こうで、長い沈黙がありました。
とても長い沈黙でした。
「そっか」
叔父はやっと言いました。
その声は、どこか寂しそうでした。
「なぎ、ありがとうな。正直に言ってくれて」
「ごめんね……」
「謝ることないよ。なぎは悪くない。カードが言ってるんだもんな」
「うん……」
「おやすみ、なぎ」
電話は切れました。
なぎは受話器を置きながら、胸が苦しくなりました。
叔父を悲しませてしまった。
でも、嘘をついた方が良かったのだろうか。
「大丈夫だよ」って言った方が、叔父は喜んだのだろうか。
10歳のなぎには、重すぎる問いでした。
それから数ヶ月間、叔父は元カノとの関係を続けようとしたようです。
遠距離で、お互いに仕事があって、なかなか会えない中で、電話でやり取りを続けていたと後で聞きました。
LINE、いえ、メールも携帯電話すらない時代です。
でも、結局、二人の関係は続きませんでした。
叔父は傷つきましたが、カードの予言通り「先はなかった」のです。
そして数年後、叔父は別の女性と出会って、その人と結婚しました。
叔父はなぎに言いました。
「あの時のなぎの占いは当たってたよ。元カノとは本当に先がなかった」
「でもあの占いのおかげで、心のどこかで覚悟ができてたんだ。だから、別れた時も、次に進めた」
「それに、もしあの時、元カノとずるずる続けてたら、今の奥さんには出会えなかったかもしれない」
「だからありがとうな、なぎ」
叔父は優しく微笑みました。
なぎは、その時に深く学んだんです。
占いは、相手が聞きたい答えを言うものじゃない。
カードが示す真実を、誠実に伝えるもの。
そしてその真実は、時に厳しくても、相手を正しい道へ導くためのもの。
これが、なぎの占い師としての「原点」になりました。

口コミが広がった日々
叔父の話は、親戚の間で広まりました。
「なぎちゃんの占い、当たるらしいよ」
「元カノに会うって予言したんだって」
「しかも、その後の展開まで当てたって」
そんな口コミが広がって、親戚や同級生が「占ってほしい」とよく言われるようになりました。
「なぎちゃん、今度の試験、合格できるかな?」
「私の恋、うまくいくかな?」
「お母さんの病気、よくなるかな?」
色々な質問が寄せられました。
なぎは一つ一つ、真剣に向き合いました。
カードをシャッフルする時は、必ず相手のことを思い浮かべました。
相手の幸せを願いながら、カードを引きました。
時には良い結果が出て、みんなで喜びました。
「合格するって! やった!」
「彼と結ばれるって! 本当?」
そんな喜びの声を聞くと、なぎも嬉しくなりました。
時には厳しい結果が出て、どう伝えようか悩みました。
「今は……難しいみたい」
「もう少し時間がかかるかも」
できるだけ優しい言葉で、でも真実を曲げずに伝える。
その バランスを、なぎは少しずつ学んでいきました。
そして、カードが示した道は、いつも正しかったんです。
「なぎちゃんの言った通りだった」
後になって、そう報告してくれる人がたくさんいました。
13歳の時、西洋占星術に出会いました。
書店で偶然手に取った占星術の本。
ホロスコープを作成する方法、天体の意味、ハウスとサインの関係……
タロットカードとはまた違う、論理的で体系的な占いの世界に、なぎは魅了されました。
自分のホロスコープを作ってみると、太陽、月、水星、金星、火星が全て天秤座の12ハウスに集中していることがわかりました。
「12ハウスステリウム……」
本によれば、12ハウスは「隠されたもの」「見えない世界」「無意識」のハウス。
そこに天体が集中しているということは、なぎは「見えない世界」と深く繋がっている人間なのかもしれない。
そう気づいた時、なぎは自分の占いの能力が、偶然ではないことを確信しました。
生まれた時から、なぎはこの道を歩むように定められていたのかもしれない。
その後、サビアン占星術、ハーモニクス占星術と、どんどん深い世界に入っていきました。
14歳の時、数秘術も学び始めました。
誕生日から導き出される数字、名前から導き出される数字。
なぎのライフパスナンバーは「7」。
7は「探求者」「神秘家」「真実を追い求める者」の数字。
またしても、占いの道を示す数字でした。
16歳のなぎ―まだ見ぬ弟の予知
そして16歳の時。
あの出来事が起こったんです。
なぎは何気なく家族の未来を占っていました。
その日は特別な理由があったわけではありません。ただ、なんとなく「家族」というテーマでカードを引いてみたくなったんです。
カードを広げると、「新しい命」を示す「女帝」のカード、「喜び」を示す「太陽」のカード、「家族の拡大」を示すカードが次々と現れました。
なぎは驚きました。
これは……
「……お母さん、もしかして赤ちゃんができる?」
夕食の席で、なぎはそう聞きました。
母は箸を止めて、笑いました。
「何言ってるの、なぎ。もうお母さん、そんな年じゃないわよ」
母は当時36歳。なぎは16歳。
確かに、新しい兄弟ができるような年齢ではありませんでした。
でも、カードは嘘をつきません。
なぎは確信していました。
「絶対に赤ちゃんができるよ。カードがそう言ってる」
「もう、なぎったら。占いも当たったり外れたりするものよ」
母は笑って話題を変えました。
でも、なぎは信じていました。
それから2ヶ月後。
母が病院から帰ってきて、驚いた顔でなぎを見つめました。
「なぎ……あなたの言った通り、赤ちゃんができてたわ」
「え? 本当に?」
「本当よ。先生もびっくりしてたわ」
家族中が驚きました。
「なぎが言った通りだなんて……」
母は半分信じられないという顔で、なぎを見つめました。
なぎだけは静かに微笑んでいました。
カードが教えてくれていたから。
妊娠が進むにつれて、なぎはまた占いました。
「赤ちゃんは男の子? 女の子?」
カードは「男性性」を示す「皇帝」のカード、「力」のカード、「勇気」を示すカードを次々と出しました。
「男の子だよ。元気な男の子」
母は「先生には性別を教えてもらわないようにしてるの。生まれるまでのお楽しみにしたいから」と言いましたが、なぎにはわかっていました。
「絶対に男の子だから。名前、考えておいた方がいいよ」
そして予定日。
生まれたのは、本当に元気な男の子でした。
2800グラムの赤ちゃん。
母は「信じられない」を連発していました。
でも、なぎには当たり前のことでした。
カードは、いつも真実を教えてくれるから。
今では立派に成長した弟です。
もう成人して、起業して既に15年以上、社長として働いています。
この出来事以来、家族は「なぎの占い」を特別なものとして見るようになりました。
特に母は、それまで「遊び」「趣味」としか思っていなかった占いが、本当に不思議な力を持つものだと認識したようです。
「なぎには、何か見えているのね」
母がそう言った時、なぎは少し照れくさかったけれど、同時に誇らしい気持ちになりました。
でも……
それは、始まりに過ぎませんでした。
イタコ状態とタロットカードの封印
17歳の頃から、なぎの占いは変わり始めました。
カードを引くと、単なる「未来予測」だけではなく、もっと深いメッセージが降りてくるようになったんです。
友人の祖母が亡くなった時、その友人を占ったら、カードを通して祖母の「言葉」が聞こえてきました。
「もっと自由に生きなさい」
「私はもう大丈夫だから」
「あなたの幸せを願っているから」
なぎは、その言葉をそのまま友人に伝えました。
友人は泣きました。
「それ、おばあちゃんがいつも言ってたことなの……」
別の時には、親戚のおじさんの仕事の相談を受けた時、カードから「亡くなった父親」のメッセージが降りてきました。
具体的な内容は、おじさんしか知らないはずのことでした。
おじさんは震えながら「なぎ、お前、本当に親父と話したのか?」と聞いてきました。
なぎ自身も、何が起こっているのかよくわかりませんでした。
ただ、カードを手にすると、誰かの「声」が聞こえてくる。
その声を伝えると、相手は「それは亡くなった○○が言っていたことだ」と驚くんです。
最初は不思議でした。
でも、だんだんと日常になっていきました。
カードを引くたびに、誰かが語りかけてくる。
見えない誰かが、なぎを通して言葉を伝えようとしている。
母は、最初は驚いていました。
でも、だんだんと心配するようになりました。
なぎが占いをするたびに、誰かの「声」を伝えるようになったからです。
「イタコ状態」
母はそう表現しました。
東北地方に伝わる、死者の霊を降ろす霊媒師のイタコ。
なぎがやっていることは、それに近かったのかもしれません。
そして母は気づいていました。
占いをするたびに、なぎが消耗していることを。
顔色が悪くなっていくことを。
体重が減っていくことを。
18歳の時、ついに母が言いました。
「なぎ、もうタロットカードは使わないで」
「え? どうして?」
「あなた、最近おかしいわよ。誰かの声が聞こえるとか、亡くなった人のメッセージとか……それは、もう普通の占いじゃないわ」
母の声は震えていました。
「お母さんは心配なの。あなたが、何か危ないことに巻き込まれるんじゃないかって」
「でも、お母さん、なぎは誰かを助けてるだけだよ」
「それはわかってる。でも、なぎ自身が消耗してるのもわかるのよ。占いをした後、あなた、いつも疲れた顔してる。体重も減ってきてるし」
確かに、母の言う通りでした。
占いをすると、なぎは激しく消耗するようになっていました。
誰かの「声」を受け取ることは、想像以上にエネルギーを使うことだったんです。
「しばらく、タロットカードはお母さんが預かるわ」
母はそう言って、なぎのタロットカードを持っていってしまいました。
なぎは泣きました。
タロットカードは、なぎの「相棒」だったから。
7年間、ずっと一緒にいてくれた存在だったから。
でも、母の心配もわかりました。
確かに、なぎは疲れていました。
誰かの「声」を聞くたびに、自分が自分でなくなるような感覚がありました。
「タロットカードがなくても、占いはできるわよ」
母は優しく言いました。
「あなた、西洋占星術も数秘術もできるでしょう?それで十分よ」
母は、なぎの占いを全て禁止したわけではありませんでした。
ただ、タロットカードだけは「危険」だと判断したんです。
30年の空白―占星術と数秘術の日々
そのころには、なぎは西洋占星術(サビアン、ハーモニクス)、数秘術もしっかり学んでいたので、占いそのものは続けられました。
タロットカードがなくても、ホロスコープを作成すれば詳細な占いができました。
誕生日と名前から数秘術の分析もできました。
でも、やっぱり寂しかったんです。
タロットカードを手にする感覚。
シャッフルする時の音。
一枚一枚、カードをめくる時のドキドキ。
それが、なぎの占いの原点だったから。
30年以上の長い時間、なぎはタロットカードから離れていました。
その間も、占いは続けていました。
西洋占星術での鑑定は、むしろ深くなりました。
サビアン占星術では、一度一度の詩的なシンボルから、その人の魂の物語を読み解くことができました。
ハーモニクス占星術では、人生の様々な側面を、分割図から見ることができました。
数秘術では、名前と誕生日から、その人の人生の課題と才能を導き出すことができました。
でも、心のどこかで、いつもタロットカードを思い出していました。
特に、10歳の誕生日にもらった「辛島宜夫のタロット」。
モノクロのエジプト風の、あの独特なカード。
最初はがっかりしたけれど、なぎに占いの基礎を教えてくれた、大切な相棒。
母はずっと、そのカードを大切に保管していてくれました。
時々、「返してもいい?」と聞くと、母は首を横に振りました。
「まだ早いわ。あなたが本当に準備できた時に返すから」
その「準備」とは何なのか、なぎにはわかりませんでした。
でも、母の目は真剣でした。
だから、なぎは待ちました。
オラクルカードという優しい光
数年前、オラクルカードと出会いました。
タロットカードとは違う、優しく柔らかいメッセージを伝えてくれるカード。
最初に手にしたのは「ボディーズアストロロジー」でした。
星たちの美しいイラスト、神秘的なメッセージ。
タロットカードのように「イタコ状態」になることもなく、安心して使えるカードでした。
それから、色々なオラクルカードを集めました。
「女神のパワーオラクル」
「ムーンオロジーオラクルカード」
「シャーマンズドリームオラクル」


どれも美しく、優しく、なぎの心を癒してくれました。
オラクルカードは、今も大好きです。
毎朝、メンバーシップ「なぎの整えごはん部」のメンバーさんに送る「ワンオラクル」も、このオラクルカードを使っています。
優しいメッセージで、一日の始まりを照らしてくれる。
それがオラクルカードの魅力です。
タロットカードのような厳しいメッセージではなく、いつも前向きで温かい言葉をくれる。
なぎにとって、オラクルカードは「癒し」の存在でした。
でも……
この頃、不思議なことに、タロットカードへの愛が深まってきたんです。
タロットカードへの帰還
30年以上のブランクを経て、また「あの感覚」が蘇ってきました。
カードを一枚引く時のドキドキ。
絵柄から物語を読み解く楽しさ。
タロットカードにしかない、あの深い世界。
オラクルカードも素敵だけれど、タロットカードには、もっと深い「真実」がある。
優しいだけじゃない。
時に厳しく、時に悲しく、でも常に正直な「真実」。
それが恋しくなったんです。
今年、思い切ってタロットカードを購入しました。
30年以上ぶりです。
最初に手にしたのは「ルナラピン」。
うさぎさんが愛らしいミニタロット。
海賊版なのはわかっていまきたが、手に取るまで本当にタロットカードに触れられるか分からなかったのです。
箱を開けた瞬間、涙が出そうになりました。
「ただいま」
心の中で、そうつぶやきました。
カードを一枚一枚手に取りながら、10歳の時の感覚が蘇ってきました。
そして気づいたんです。
最初の出会いが特殊なカードだったせいか、一般的なライダー版を見ても、なぎにはイメージが膨らまないんです。
ライダー版は、世界中で最も使われている、スタンダードなタロットカード。
多くの占い師が使っている、基本中の基本。
でも、なぎの原点は「辛島宜夫のエジプト風タロット」。
あの独特な絵柄、独特な解釈で育ったなぎには、ライダー版はどこか「教科書的」に感じてしまうんです。
だから、なぎは自分が気に入ったイラストワークのものを選ぶようにしています。
「ルナラピン」の後、「OKタロット」を購入しました。
バッキングはピンク1色、絵柄もシンプルなマルセイユ版。
それから「黒猫タロット」や「センチメンタルサーカスタロットカード」も。
どれも独特の世界観を持っていて、なぎの心に響くものばかりです。
カードを手にするたびに、「これだ」という感覚があるんです。
絵柄を見た瞬間に、物語が浮かんでくる。
メッセージが聞こえてくる。
それが、なぎにとっての「正しいカード」なんです。
おわりに
メンバーシップ「なぎの整えごはん部」では、毎朝(今は不定期ですが)オラクルカードを引いています。
依頼があった時は、西洋占星術での鑑定を行っています。
「note街角喫茶店」では、初めての三択タロットリーディングに挑戦❣️
ドキドキしましたが、楽しかったです。
カードは、変わらずなぎに語りかけてくれました。
そして、誰かの心に届くメッセージを教えてくれました。
母が封印してくれたおかげで、なぎは「イタコ状態」から解放されました。
西洋占星術と数秘術を深く学ぶ時間もできました。
そして30年という「自分らしい占い」ができるようになりました。
タロットカードは、もう怖くありません。
誰かの「声」に支配されることもありません。
今、なぎの手元にはたくさんのカードがあります。
タロットカード、オラクルカード、色々な種類のデッキ。
でも、一番大切なのは、やっぱり「辛島宜夫のタロット」です。
母の手元で眠っているカード。
モノクロのエジプト風の、独特なカード。
10歳の誕生日にもらった、なぎの占いの原点。
あのカードがなければ、今のなぎはいませんでした。
華やかな金箔のカードじゃなくて、良かった。
地味なモノクロのカードだったから、なぎは「本質」を学べました。
見た目の美しさではなく、カードとの対話。
当てることではなく、真実を伝えること。
それを教えてくれたのが、このカードでした。
占いは、なぎにとって「人生そのもの」です。
10歳から始まった旅は、まだ続いています。
これからも、カードたちと共に歩んでいきます。
誰かの心に、小さな光を灯せますように。
誰かの迷いに、道しるべを示せますように。
それが、なぎの願いです✨
みなさんにも、人生を変えた「運命の出会い」がありますか?
それは意外な形で訪れて、長い年月をかけて、あなたの「使命」へと育っていくのかもしれませんね💕
どうしてこんなに「占い」が好きなんでしょう……
それは、なぎの12ハウスステリウムのせいかもしれません。
2ハウスには海王星もありますし。
でも本当は、9歳の時に出会ったパタリロと、10歳の誕生日にもらったモノクロのタロットカードが、すべての始まりだったんです。
今日も素敵な一日をお過ごしください🌟
占い部11月企画に参加しています。
最後まで読んでくださってありがとうございます🍀
#note大学占い部
#パタリロ
#ありのままの自分で輝く秋の占い
#タロットカード
#オラクルカード
#心をいたわるセルフケア
#未来予知
#占い
#封印
