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夢はあの空へ~愛はあの森へ~


とても愛していました。

写真も残っていない……

写メなんてまだなかったし、自分用のカメラも持ってなかった🥲︎

なぎが18歳になる年の夏から一緒に暮らしていたポメラニアン。

11歳の時の誕生日に、プレゼントに貰ったポメラニアンを悲劇的な事故で亡くして、落ち込むなぎにおばあちゃんが新たに買ってくれた。

初代ポメラニアンは、なぎの飼い犬というより、おばあちゃんのもので、あからさまになぎは下位だった💦

家中のアイドルで、実際、ポメラニアンとして大変整った顔立ちをしていました。

外に連れて行くと、必ず可愛い!と言われる。

カメラを向けるとポーズする。

なかなかあざといわんこでした🐶

それでも兄弟のようで、それはそれは好きだったのです。

弟が生まれた次の年、おばあちゃんが入院していた夏、なぎが病院に出かけている間に、お母さんが一度家によって……ドアをきちんと施錠せず……

近所の方の話では、楽しそうに駆け回っていて、そこに車が……🚗³₃

お母さんも泣いて謝るし、おばあちゃんも入院していたのに早めに退院させてもらって、なぎもずっと塞ぎ込んでいました🥲︎

おばあちゃんも淋しかったのでしょう。

新しくポメラニアンをお迎えしました。

初代のポメラニアン、「ボク」のように、たぬきのようや丸顔ではなく、少しだけ面長なキツネ顔の「北斗」。

北斗は、なぜかお母さんに毛嫌いされて、冷たく当たられた。

なぎは誰からも愛されていたボクよりも、北斗をより愛してしまいました🥲︎

ボクに対する愛情がなくなったわけではないのですが、ボクよりも不器用な北斗が、なぎに似ているようで……

心は通じるもので、北斗もなぎに1番懐いてくれました。

なぎたちはいつも寄り添うようにして眠り、朝、なぎが出かける時は、切なそうに壁から顔を半分覗かせて見ていました。

朝と夕方に散歩をしていましたが、、眠れない夜や明日は休みだという時、私は晴れてさえいれば深夜に北斗と散歩に出かけました🚶‍♀️🐶

なぎの実家は本当に山の中で、限界集落と言ってもいい場所です。

夏の蠍座、冬のオリオンを、街灯もない、家々の灯りは22時には消える村の、さらにひらけて何もない畦道を歩いて見上げるのが好きでした☆。.:*・゜

北斗が若い頃は長い距離を歩けましたが、、年を取ってくると行きがけは私が抱いて歩くようになりました。

全く、不安なそぶりを見せないで私に抱かれている北斗を見て、不思議に思うこともありました。

なぎが今、手を離したらどうなるだろう?

そんな事など思わないのか。

安心しきった顔を見て、切なくなります🥲︎

あれほどの信頼を寄せられたのは、多分あの時だけですo,+:。☆.*・+。🍀

星はまさに降るようで、夏は眩しく、なぎの乏しい知識では全ての星座は追えませんでした

冬の星座の方がスッキリして好きです。

小高い、森のような小さな山から、オリオンが昇る。

なぎたちは、まるで悪いことをしている共犯者のように忍びやかに夜を歩く。

なぎは歩きながら北斗に話しかけました。

時折、私を見上げる丸い瞳。

何も不足もない、満ち足りた時間。

恋をしたことはあるけれど、愛と呼べるのは、あの感情だけのような気がします🥲︎

花咲ける青少年というマンガで、愛していた豹が死に、泣いてとりすがる主人公に、世話係が思いが強すぎると死者はそれに囚われ、生きてる人間に乗り移り悪霊になるという話を読んだことがあります。


悪霊となっても私は愛するだろうと、主人公は叫ぶのですが、本当に気持ちがわかるのです……

人だの異性だのなんだの関係ない。

あの星空の下、私たちは愛し合っていました。

北斗はボクと違い、天寿を全うしました。

「今日、逝く」

なぜかそう予感したなぎは、余っていた有給を使い、そばについていました。

朝8時半。

勤め先の病院の窓口が開く時間ぴったりに、北斗は深く呼吸を吸って……そのまま吐くことはなかったのです。

北斗が死んだ時、なぎの中の何かが徹底的に失われた気がします。

好きな人と別れた時より、喪失感は半端なかったのでした🥲︎

二度と、なぎより先に死ぬ命を大切にするものかと、あれから仲良くなるリアルな友達はかなり年下ばかり。

今はもう、夜空を見上げない。


星の降る小高い丘まで
今すぐに君を連れて行く
窓越しじゃ物足りないから
できるだけ夜空の近くへ

Fool On The Planet(青く揺れる惑星に立って)TM NETWORK


かつおさんのnoteを読んで、思い出したのはそんな記憶でした。

なぎは恵まれていて、ごはんに困ったことはないのです💦

それでも阪神大震災のとき、当時は避難所にペットが連れて行けないという報道を見たとき。

「もしもここにも大地震がきたら……一緒に残ろう」

そう思って北斗を見つめていました。

夢はどこまでも明るい青空を抜けて月まで届けと祈ってます🌙

でも、なぎの北斗への愛情は、あの森のような木立の間で、まだどこにもいけないみたいです🥲︎

淋しい、けれど透明なこの思い。

捨てたくはないな✿゚❀.o,+:。☆.*・+。🍀


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