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ゴルフ場は、もっと「大きな公園」のようでいい。

移住してきて、最初に驚いたことがあります。

圧倒的に、日が長い。 夏になると、夜の20時近くまで外が明るいのです。仕事を終えて外に出ても、まだ昼間の余韻が残っているような不思議な感覚。移住したばかりの頃は、空を見上げるたびに「これ、今からでも普通に1ラウンド回れるじゃないか」と何度も思ったものでした。

けれど、ゴルフ場の営業時間というのは、全国どこへ行ってもだいたい同じです。 朝の7時か8時にスタートして、夕方の17時頃には最終組が上がってくる。

もちろん多少の営業時間の前後はありますが、このタイムスケジュールは業界の「暗黙の了解」のようになっています。

でも、ふと思うのです。この時間枠って、一体いつ、誰が決めたものなのだろう、と。

デザイン豊かなカート庫

「昔からそうだから」の先にあるもの

新しい取り組みを提案しようとするとき、組織の中で決まって出会う言葉があります。

「昔からこのやり方だから」 「他のゴルフ場もみんなそうしているから」

決して、その言葉を否定したいわけではありません。長年続いてきた仕組みにはそれなりの合理的理由があるし、スタッフの人員配置や安全面を考えれば、そう簡単に営業時間をいじれない事情も痛いほどよく分かります。

ただ、「そういうものだから」の思考停止で終わらせてしまうのは、少しもったいない気がするのです。

ビジネスの主役は、いつだってお客様です。 もし自分が一人のユーザーの立場に戻って考えてみたら、やりたいことはいくらでも浮かんできます。

平日の仕事終わりに、サクッと9ホールだけ回りたい。 夏の強烈な直射日光を避けて、涼しくなり始める夕方からプレーしたい。 朝一で海に入ってサーフィンを楽しんだ後、午後からスループレーで回りたい。

こういう生々しいニーズって、絶対に僕だけではないはずなんです。

「ゴルフ場」という前提を、一度忘れる

だから、「ゴルフ場とはこういう場所だ」という固定観念を、一度きれいに忘れてみることにしました。

営業時間も、フロントでの接客も、予約のシステムも、レストランのあり方も。 極端な話、ゴルフ場を「広大な芝生のある、大きな公園」くらいに捉え直してみてもいいんじゃないか。そう思っているほどです。

そうやって一度枠組みをリセットして、お客様の目線で現場を見渡してみると、「これって、僕たちの都合で勝手にルール化しているだけじゃないか」と気づくポイントが、実はゴロゴロと転がっています。

壁の高さと、歩みを止めないこと

もちろん、頭の中で思いついたアイデアを現場に落とし込むのは、言うほど簡単なことではありません。

「営業時間を延ばして、現場のスタッフの負担はどうするのか」 「コストに対して、本当に利益は残るのか」 「暗くなってからの安全管理はどう担保するのか」

綺麗ごとだけでは事業は回りません。経営として、組織として成立させるためには、乗り越えなければいけない泥臭い壁がいくつもあります。だからこそ、多くの場所で「前例踏襲」が選ばれる理由も分かります。

でも、「難しいこと」と「やらないこと」は違います。

ゴルフ場という場所には、まだまだ僕たちが気づいていない可能性がある。 「こうあるべき」という見えない縛りを少しだけ緩めてみる。そこからしか、次の時代のゴルフ場の形は見えてこない気がするのです。

実際、この4年間、僕はそんな社内の見えない壁と何度も向き合い、現場を巻き込みながら、いくつかの新しい試みを形にしてきました。

その具体的なプロセスや、泥臭い説得の裏話については、また少しずつここで明かしていこうと思います。

"Do not individualize the code. The rules are for the game, not the game for the rules." — Bobby Jones

「ルールを自分勝手に解釈してはならない。ルールはゲームのためにあるのであって、ゲームがルールのためにあるのではない。」 — ボビー・ジョーンズ


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