ハーバード攻撃の本当の理由
トランプ政権のハーバード攻撃について、エリートがーDEIがーガザがー留学生がーみたいな事言う人が多いようですが、私はそこは世間の同意を得るための後付けだと思っています。じゃあ何かって?
トランプ大統領のビジネスのライバルが有名大学の寄付や不動産開発に関わっているのが気に食わないから。
ちなみに私はボストン地元民で、この辺の大学関連の建設は常に見ている人です。
前回の記事にも書きましたが、今これ読んでいるんですよ。
日本語版無いんですね。
なぜ。あの一見意味不明な行動の説明がつく本なのに。
こういうところなんですよね日本。しかも英語の本を読む人が少ない。
だから騙され…まあいいや。とりあえずタイトルをカジュアルな感じに訳すと、
ラッキー・ルーザー: ドナルド・トランプが父親の財産を無駄遣いし、成功者の幻想を作り上げた件
ってとこでしょうか。
著者はニューヨークタイムズのジャーナリスト、Russ Buettner氏とSusanne Craig氏です。2016年の大統領選で話題になりましたが、トランプ氏は1995年にビジネスの莫大な損失を申告したため、約20年に渡る所得税逃れをしたのですよ。匿名の告発がきっかけになり、上記のジャーナリストが裏事情を暴いたんです。本はトランプ氏の姪、メアリー・トランプ氏がトランプ家の内部事情の情報源になり、ドイツ移民の祖父母、父親の代からずっと辿っていくんです。
めちゃくちゃ面白いですよ。
私にとっては、どうやったら法律ギリギリどころか、引っ掛かっても強引に突破し成り上がるかの参考書になりました。笑
流れはこうです。ドイツ移民の祖父フレドリック・トランプ氏はゴールドラッシュ時代に築いた財産でニューヨークで不動産投資をするのですが、妻と3人の子を残し49歳で亡くなってしまいます。普通はここで伝説は終わりそうでしょう?
ところがこの未亡人のエリザベス氏、不動産ビジネスの手腕が優れていました。昔なので女性として表舞台に立たず、建設の世界に入っていったドナルドの父、フレッドを表に立たせ事業を拡大していきます。他のきょうだいも、長男は科学技術、長女も金融で才能を発揮。トランプ家は元々才能がある方が多いのです。
その後、フレッド氏は不動産大富豪になります。さてどうやって?
これがこの前書いた1927年の本にも関係するのですが、29年の大恐慌の後の34年に低所得者が住宅を購入できるよう連邦住宅局(FHA)が保証するローン制度ができるのです。それに合わせた住宅を大量に建設することでまず成功します。
この辺からコネを作って法律スレスレ、脱税スレスレのことをやるトランプ式ビジネス術が生まれていきます。
次の波は第二次世界大戦後に帰ってきた軍人向け住宅です。ここからアメリカンドリーム=家になっていくわけですが、このブームに乗ったのです。さらにはニューヨークに大量のアパート建設もし賃貸収入も大量に得るようになります。
この通り、フレッド氏は低・中所得者を対象にした住宅政策を利用して成功しました。まあちょっと悪徳っぽいところもあるんですが、庶民に大量に住宅を供給した社会貢献者としては素晴らしいじゃないですか。だからどうにかなっちゃったんですね。
この間、ドナルドは思いっきりジャイアンに育っていきます。期待通りです。しかもおぼっちゃまジャイアンですからね。スネ夫が必要ありません。
学問もスポーツも特に優れていたわけでは無いようですし、大学時代を覚えている友達も少ないようですが、財力とコネでどうにでもなる人生なので、ベトナム戦争も行かず卒業してフレッド氏の元で働き始めます。
兄弟は34人いますが、兄はビジネスに興味がなく、後にアル中になってしまいます。姉は超優秀でなんと連邦判事にまでなりますが、やはりビジネスにはあまり関わらない方向でした。弟も優秀で後に不動産管理やゲーム業界でも活躍しますが物静かな方らしく、もう一人の姉も金融で働く方。結局やんちゃでどうしようもないドナルドが父の仕事を受け継いでいきます。
ここからドナルド伝説が始まっていきます。
今も全く同じです。
父がやったことを自分が成し遂げたような話っぷり。普通のディベロッパーや投資家ならパスするような案件に何の調査もせずに手を出し、収益無視の巨大事業をぶち上げ、資金や計画で困難が生じると父の財産とコネを使い、政府や市に嘘をつきまくり、訴えられると超有名弁護士を雇い強引に突破します。
あまりの無茶苦茶さに呆れる人もいますが、無謀すぎてやばいので意外と周りの優秀な人々に助けられてしまうんですよ。普通だったら、こんな事をやらかしたら大人しくするべきところなのに、
どんなもんだい!俺ジャイアン!
と超目立ちたがりのアピールし成功体験になってしまうので、どんどん無謀な投資がエスカレートしていくんです。
自分が一番、大きく、高く、強く、ゴージャスじゃないと嫌だ。
立派な父よりも偉大になってやる。
面白過ぎるのでメディアの注目を集めてしまう。番組はできるし、本やゲームも売れてしまう。
流されやすいタイプの庶民や投資家は凄いやり手ビジネスマンだと勘違いしてしまう。
まあ凄いっちゃあ凄いけどね。汗
思ったのですが、IT富豪たちもちょっと似たようなとこありません?
なんでだろ?
ディールの仕方も今と同じ。
1.おかしいだろソレ!というレベルの事を言い出す。
2.否定されると被害者面して周りを悪者にする理由をでっちあげる。
3.周りをバカ扱いし強引に押し進める。
負けた場合、失敗した場合はひっそり処理する。笑
が。
なにげに恨みを持ち続け、酷い悪口を言いリベンジの機会を狙う。
例:バイデン
さて。ハーバードは何なのかっていうと、
プリツカー家への恨みじゃないかという説があります。
その記事がこれ (ペイウォールで読めるかわかりませんが):
プリツカー家というのは、ハイアットホテル創業者の一家です。もちろん大富豪です。昔、トランプ氏がニューヨークにハイアットホテルを建てた時に一緒に事業をし微妙な関係になってしまい、一方的にライバル心もたれて攻撃されているようなのです。
ハーバード大学に多額の寄付をし、キャンパスの不動産開発にも関与しているペニー・プリツカー氏(オバマ政権の商務長官)が気に食わないのでは?というのが上の記事です。
イリノイ州知事のJ.B.プリツカー氏(民主党)も攻撃されています。
見えてきましたでしょうか。
他のトランプ政権のわけわからん攻撃も同じようなものだと思います。
しかし日本語の情報が少ないですね…。
2.否定されると被害者面して周りを悪者にする理由をでっちあげる。
に騙され、トランプ氏が素晴らしいと勘違いしている人は気を付けてください。それは本人にはどうでもいいことなのです。
なぜアメリカの都会のマイノリティーはトランプ氏に投票しないのか。
