【447】私の家の小さな相棒。温泉卵メーカーが教えてくれた幸せな時間
我が家には、長年愛用している小さなキッチングッズがあります。
それは、100円ショップで購入した温泉卵を作るための容器です。

使い方はとても簡単です。
容器に卵を入れて、お湯を注いで、あとは待つだけ。
それだけで、白身はやわらかく、黄身はとろっとした温泉卵が出来上がります。
私は温泉卵が大好きです。
理由は、生卵よりも卵特有の臭みが少なく感じるからです。
黄身の濃厚さは残しながら、まろやかで食べやすい。
ご飯に乗せても美味しいですし、うどんや蕎麦に添えても、いつもの料理が少し特別なものになります。
特に好きなのは、ビビンバです。
家で食べる時は普通のビビンバに温泉卵を乗せます。
甘辛い味付けの具材と、とろっとした温泉卵が混ざる瞬間は、もう幸せそのものです。
一方、お店で食べる石焼きビビンバは少し違います。
石焼きの場合は、生卵を入れるのが好きです。
熱々の石鍋の中で最初に具材とご飯、生卵をしっかり混ぜます。
混ぜながら均等に焼いていくと、卵が少しずつ火を通されて、ご飯や具材に馴染んでいきます。
そこへ焼いたお肉を追加して、さらに追いキムチ。

熱々のおこげ、香ばしいお肉、キムチの辛さ、そして卵のまろやかさ。
考えただけで幸せな気持ちになります。
そんな大切な温泉卵メーカーですが、ある日事件が起こりました。
いつものように温泉卵を作り、出来上がったと思って器に割り入れたところ……
「あれ?」
なんと、生卵のままだったのです。

「失敗しない温泉卵メーカーなのに、失敗したのかな?」
そう思って、もう一度お湯を入れてみました。
すると……
入れたそばから、お湯がどんどん抜けていくではありませんか。
そこで初めて気付きました。
温泉卵が失敗したのではなく、容器の部品が壊れていたのです。
その小さな部品が、お湯をゆっくり抜いて温度を調整してくれていたのだと思います。
毎日のように使っていたので、いつの間にか寿命を迎えていたのでしょう。
「今までありがとう」
そんな気持ちになりました。
幸い、私は同じ容器を2つ使っていたので、もう1つはまだ現役です。
そして、壊れる前に100円ショップで新しいものも購入していました。
100円の商品でも、長く使っていると愛着が湧きます。
美味しい温泉卵を何度も作ってくれたこと。
忙しい日の食事を少し楽しくしてくれたこと。
何気ない毎日の中で、小さな幸せを増やしてくれたこと。
値段では測れない思い出が、そこにはあります。
これからも我が家では、温泉卵メーカーが活躍してくれると思います。

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