3月19日卒業式
今日職場の小学校の卒業式でした。
雪混じりの雨が降る中、行われました。
以前投稿した不登校だった子。
二月になってから登校するようになったと記事に書いたのですが、
実は先週ほとんど一週間欠席したのです。
というか来たくても来られなくなってしまった。
ちょっとしたことだったのですが、彼には難しい問題が起きてしまって。
せっかく勇気を出して来られるようになったのに…
なんとかならないかと思いました。
私にできることはないのだろうか?
担任ではないから家庭訪問も担任に任せようと言うことでしたし、
直接話すことができません。
それに私には決定権がない。
でも、何とかしたい。このまま来れなくなってしまうなんて…
決定権はもっていないけど、私の思いは伝えることができるはずだと思いました。
ただ言い方を考えないと、うまく伝わらないとも思いました。
彼の特性だったら、私が一番長く見ているので知っている。
彼の立場にたって考えると言うこと。
そういう方向にもっていけるように、言葉を選ぼうと思い考えました。
論理的に合っていれば納得してもらえるはずだと。
支援級の先生との話し合いの場で私の思いは話すことができたし、共通理解を持つことができました。
まず、ホッとしました。
でもそれでうまくいくかどうかはわからないのです。
彼の思いを想像することはできてもその程度がわからないからです。
保護者に学校からの思いは伝えることができました。
保護者もわかってくれて。
でも、本人はどう思っているのかは分からず。
どうにか、辛い気持ちが和らぐことを願うばかりです。
多分一度受けた辛い思いは、そんな簡単には回復できないのです。
それができたら、不登校になることもなかったと思います。
それを考えたら
あーもう来れないかも…
と思いました。
毎日、あー今日も来れてない。
と思うと私も辛かったです。
そして、今週月曜日。
予行練習の日です。
この日に来ないと卒業式ぶっつけ本番になってしまう。
と思っていました。
すると、朝から登校して来たのです。
担任が毎日家庭訪問したからかもしれないと思いました。
少し休んで体力と気力が回復したのかもしれない、とも思いました。
とにかく本当に良かった、と思いました。
これで来れないまま卒業と言うことになってしまったら、やっぱり自分はダメだと思ってしまうかもしれないからです。
でも、それも克服して来ることができました。
ほんとにすごい。
彼の中で何が起きたのだろう?と思います。
自分で決めると言うことはこんなにもすごいことなのだと思いました。
そして今日の卒業式も朝早くから来ることができました。
顔を見てホッとしました。
少し緊張している様子でしたが、担任がずっと付いていたので心強かったのではないかと思います。
でも終わるまでは何があるかわかりません。何とか無事終わってほしいと思って私も式に臨みました。
式の間、ちょっと落ち着かない様子は見えましたが、証書もちゃんと貰えて、呼びかけと歌も参加することができました。
最後退場まで見届けてホッとしました。
感動して泣くかなあと思っていたのですが、最後までいられるかという心配で、泣くことはなかったです。
他の子が号泣している姿を見て、もらい泣きはしたのですが。
記念写真を撮る前に少し待っている時間があってそのとき、話す事ができました。
何を話そうかと思った時に、ある先生の姿を見つけて、
「Kさん、A先生の足踏んづけに行っていいよ」
と私は言ったのです。
A先生は彼が不登校になる前に支援級にいた先生で、よく足を踏まれていました。
彼は、構ってもらいたいときによくその先生の足を踏んづけていてその先生とふざけて遊んでいたのです。
不登校になっているときそのA先生と話したことがあり
「私の足踏んづけていたのに。
来られなくなっちゃって」
と悲しがっているのを知っていたので、咄嗟に
「足踏んづけていいよ」
と言ってしまいました。
「どうぞ、どうぞ、踏んづけて!」
と足を差し出すA先生。
恐る恐る足を踏むKさん。
「え?もっと強く踏んでたじゃん、もっと踏んでいいよ。」
というと3回目には思い切り踏んで。
「あー今、結構痛かったかもよ」
と笑って言う私。
なんだか昔に戻った気がしました。
彼の顔にも正気が現れている気がしたのです。
きっと、この1か月は、とにかく学校に来るということで必死だったので、いつもこわばった顔をしていました。
それがふと緩んだ顔になって。
そんな彼の顔を見られて
私とA先生とで自然に、
「Kさん、よく頑張ったね。ほんとにすごいよ」
と肩を抱くことができました。
「自分で決めたんだものね」
と伝えることができました。
ああ、伝えられて良かった。
これを伝えるために今日、私は来たのだと思いました。
そして、私だけでなくA先生と一緒に伝えられたのも嬉しかった。
一人より、二人です。
彼は恥ずかしそうにしていましたが、何かを感じてくれたと思うのです。
この1ヶ月強の短い期間の経験が自信になると思うし、これから進んでいくのに力になると思うのです。
自分で決めたことを自分で貫いたのですから。
そして、来ている間、彼は算数の勉強を黙々と進めて教科書を8割がた終わらせたと言うことも聞きました。
やる気になれば、休んだ時間を取り戻すことができる、ということも彼は教えてくれたと思います。
子どもから教えてもらうことがある。
それはとても尊いものだなあ。
そしてこれからの彼の未来が良いものであってほしい。
そんなことを思った今日の卒業式でした。
