バターケーキとバナナケーキ。田村町の昭和なケーキ
食後に昭和ケーキを食べよう。
ちょっと歩いて田村町までやってくる。

新橋駅から虎ノ門に向かって5分ほども歩いたところがかつて「田村町」と呼ばれたエリア。
内幸町の駅が目の前。
北に向かえば帝国ホテル。南に行けば愛宕山。
かつて美食の街と言われたこともあった地域で陳建民が建てた四川飯店も田村町にあった
ステーキの名店、麤皮の東京支店は田村町。翠園酒家っていう点心がおいしい中国料理のお店もあった。
今では地名はなくなって、過去の名店も移転、あるいは閉店と当時を思い出させるのはビルの名前に残った地名、あるいはこの店。
「自家製洋菓子田村町木村屋」のような昔からあるお店くらい。

創業明治33年。1900年のことですからもう100年と四半世紀という老舗です。
入り口脇にはお使い物にピッタリの焼き菓子が並んだショーケース。お店に入ると威張らぬ感じステキなケーキがコールドケースにズラッと並ぶ。

居心地の良い喫茶室でケーキを食べる。

「ダブルケーキセット」があります。
好きなケーキを二種類選んで飲み物をつけることができるセット。
ケーキを選ぶためにしばらくショーケースの中のケーキとにらめっこ。
変わったものはない。
サイズは小さめ。どれも丁寧に仕上げられていてひとつはいく前から決まってた。

クレープでバナナとクリームを巻いたバナナケーキ。
もう一種類はモンブランにしようか、モカケーキにしようかと激しく迷うも結局バターケーキを選ぶことにした。

ここのバターケーキはおいしくって、しかも可憐でうつくしい。
バタークリームで作られた薔薇の花びら、枝に葉っぱとロココな感じ。お供の飲みものはブレンドコーヒーを選びます。

バナナケーキはこのうえもなくバナナです。
クレープ生地はむっちりとしてやわらかで、カスタードクリーム、生クリームのどちらも軽い。しかも薄塗り。
バナナは熟してやわらかく、甘みも香りも力強くてクレープ生地と一緒になってネットリとろける。完璧に熟れたバナナを食べてる感じ。バナナ以上にバナナと言ってもいいおいしさです。

バターケーキのスポンジは若干硬めで乾いた食感。
バッサリしていてバニラの香りがなんとも華やか。口を一瞬乾かす感じではあるけれど、そこにバタークリームがとけて混じって口の中をなめらかにする。

最後に薔薇の花を残してパクッと食べる。気持ち明るく笑顔になった。
