炭水化物の奇跡的な出会い
最初にラーメンにご飯を合わせようと考えた人、正直に挙手してほしい。

いや、この組み合わせを考えた人は本当に天才。
初めて知ったのはもうかなり前になる。
「ラーメンにご飯? そんなの合わないでしょ」
知ったときの私の感想はこれだった。
だってラーメンだけで美味しいし。わざわざご飯をつける必要はない。カロリーもすごそうだし、そもそも麺と米が合うの?
って感じだった。
そのとき一緒にいた友人に「騙されたと思って食べてみな」と勧められ、怖いもの見たさに頼んだ覚えがある。今回だけな、とか言いながら。
でも、スープとご飯を合わせたときに、全身に電気が走ったような気がした。
「うまぁああ……」
自然と言葉がこぼれていた。隣で聞いていた友人が「だろ?」とか言う。
それからというもの、私はラーメンにはご飯をつけるようになった。特に家系ラーメン。これはラーメン界の中でも一番ご飯に合うと思っている。
今では、ラーメンとご飯の組み合わせを見ると自然に笑みがこぼれるようになった。理屈抜きで、本能的に「美味しい」と感じる組み合わせなのである。
ラーメンとして作品が完成しているのに、なぜそこにご飯をつけようと考えたのだろう。
ラーメンだけではお腹がいっぱいにならなかったのか、はたまた食べている途中に「ご飯をつけたらさらに美味しくなるだろう」と閃いたのか。
なんにせよ天才すぎる。
しかも、炭水化物と炭水化物。
「混ぜるな危険」みたいな組み合わせなのに、合わせちゃったんだ。言葉を選ばずに言えば、罪だと思う。
🍜 🍚
さて、ラーメンとご飯というのが最強の組み合わせだというのはわかっていただけたと思うけど、最適な食べ方はご存知だろうか。
まず、ご飯にラーメンのスープをかける。
私の場合は、ラーメンのスープをかける部分とかけない部分を分けている。カレーみたいな感じ。
次に、スープをかけた部分のご飯をそのまま食べる。
もちろん美味しい。ラーメンの濃厚なスープがお米に絡んで、出会えた幸せを感じることができる。
そして、今度はスープをかけなかった部分を食べる。
お米を口に含んだ後に、スープをすする。すると、不思議なことにスープをかけた部分のご飯をそのまま食べるときと味が微妙に変わるのである。ぜひ試してほしい。
さらに、のりをスープにたっぷり浸してご飯と一緒に食べる。
のりの風味とスープの濃厚さが手を取りながら口で遊び始めて、思わずニッコリしてしまう。辛みそやにんにくがあれば、のりにつけてご飯と一緒に食べてもめちゃくちゃ美味しい。
以上が、ラーメンとご飯の美味しい食べ方である。 ご飯がないと、ほぼすべての行程が成り立たないことになる。
ラーメンだけで完成された作品だと思っていたけど、ご飯がおともすることでその良さが何倍にも増していることがわかる。
🍜 🍚
むろん、この組み合わせは健康にはあまりよくない。
私は痛風持ちなのでよく内科に通うのだけど、そこで患者さんがお医者さんに「ラーメンに米はダメって言ったでしょ!!」と言われているのを耳にしたことがある。
うん、わかる。
ダメだとわかっていても、やっちゃうくらいの美味しさなんだよな。一度ハマってしまったら、ラーメン単品では物足りなくなっちゃうんだよ。
それが身体に悪いとわかっていても。仕方がないことなんだ。
「すみません」と謝っていたあの患者さんも、また食べてしまうと思う。
ラーメンとご飯。
やっぱりこの2つを出会わせた誰かは罪だなあ。
🍜 🍚
ラーメンにご飯を合わせようと思った理由は何なのだろう。
どんなきっかけであれ、最初に「やってみよう」と考えた人がいた。
そして、それを誰かが「いいね」と受け取った。
この素敵な循環が、新しいものを見つけることに繋がるんだ。
当たり前だと思っていることも、考えてみれば誰かの創意工夫があって生まれたものである。
人の発想は、誰かに幸せをもたらすことを実感した。
周りを見渡せば、ラーメンとご飯のような素晴らしい組み合わせはたくさんある。
食べ物に限らず、「誰かのため」に考えられた工夫は至るところで見られる。
この世の中には、天才が溢れている。
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