50歳の節目|①彼の息子と始まった「新しい家族の形」
付き合ってから1年半。まさかの「3人暮らし」が始まりました。
マレーシアに住む彼の息子・中2になったマルコメ君(仮名)は、年に1〜2回帰国し、数週間~2か月一緒に暮らします。思春期まっただ中の男子と突然同居──子育て歴20年の私でも、これは完全に未知の挑戦でした。
■ 最初の挨拶で決めたこと
「まず私を受け入れてくれて、ありがとう」最初にマルコメ君に伝えた言葉です。
「私はマルコメ君のお母さんじゃない。お母さんはマレーシアにいて、あなたを産んで育ててくれてる人。私は"お友達"だからね。親友として認めてもらえるかはわからないけど、まずは友達からよろしく!」
そう言ったら、マルコメ君はちょっとびっくりした顔をして、でもすぐに笑ってくれました。
この「友達宣言」が、その後の関係を築く大切な土台になったと思います。
■ 5つのエピソード(味噌ちゃん=私)
❶ 母性本能が爆発した瞬間
同居してすぐのこと。私が在宅ワークをしていると、部屋のドアをノックする音が。
「僕、今からコンビニ行くけど、味噌ちゃん何かいる?」……もうね、これ、完全に母性本能 爆発案件(笑)。
中学生男子からの、こんな自然な気遣い。胸がキュンキュンしました。
❷ 音楽とアニメで縮まる距離
マルコメ君は基本、部屋にこもりがち(思春期だから当然)でも夕食のとき、ふいに話題をふってきます。「この歌、知ってる?ちょっと聴いて」 「『鬼滅の刃』一緒に見ようよ。『進撃の巨人』も面白いよ」
アニメが苦手な私が、マルコメ君の誘いで一緒に見るなんて、想像もしていませんでした。しかも「お母さんとは見ない。知らないから」って言うんです。ちょっとだけ"特別扱い"されてる気がして、胸がじんわりと温かくなりました。
❸ バドミントン対決での発見
部活でバドミントンを始めたマルコメ君。ある日、打ち合いをお願いされました。「喜んで!」と。全力で『おりゃーー』と打ち返したら、
「ちょっと、やだ〜。『おりゃーー』なんて言わないで!」……なんだこの可愛さは(笑)。
少し中性的な感覚を持っているようで、その繊細さにまたキュンとしてしまいました。
❹ 性の話も自然に
私は中学の頃、「女子の先輩がカッコよく見えて、もしかして私って…?」と悩んだ経験があります。だから性に関する話題に偏見はゼロ。
ふとしたときにマルコメ君に聞いてみました。「マルコメ君は、男の子が好き?女の子が好き?また気軽に教えてね」「うん!」と、恥ずかしそうに笑いながら答えてくれました。
こんなフラットな関係を築けることが、「友達」だからこそできることなのかもしれません。
❺ 横断歩道での大阪魂(笑)
大阪育ちの私は、歩行者優先を全力アピールするタイプ。「車が止まるのを待つんじゃなくて、『私が通るで!』って意思表現するんやで」と実演してみせたら、
「え…ちょっと僕、それ恥ずかしい…」と顔を赤らめていました。
こういう小さなやりとりも、少しずつ心の距離を縮める大切な時間だったと思います。
■ 「友達」という関係の特別さ
お母さんでも、先生でもなく、"友達"。そう思って接したからこそ、マルコメ君も私を受け入れてくれた気がします。変に母親ぶったり、教育しようとしたりせず、ただ一人の大人として向き合うこと。それが思春期の彼には心地よかったのかもしれません。「たぶん、友達として好きになってくれてる」そう感じられることが、私にとってもすごく幸せでした。
■ 彼の本心と父の想い
マルコメ君は、どんどん私たちに本音を話してくれるようになりました。「ドバイでは半年で9回、マレーシア半年で3回。スーツケース4個で」(連れ去り別居の時と同じく、毎回何も聞かされないままだそう)。「マレーシアに戻りたくない。お父さんと日本にいたい」けれど彼は、静かに答えるのです。「ごめんな、守ってやれなくて。でも帰さないとお父さん犯罪者になるんだ」二人とも泣きながら。成人になるまで・・一緒に頑張ろうと。
卓球の福原愛ちゃんの裁判のように、親権をめぐる問題はすぐに"連れ去り"や"犯罪"と結びついてしまう。マルコメ君の心には、"本当はお父さんと暮らしたかった"という大きな傷が残っている事を想えば、胸が締め付けられる思い。そして「私自身の覚悟も神様に試されている時間なんだ」と感じるのです。
■ 50歳で始まった新しい挑戦
マルコメ君と過ごす何週間は、毎日が発見の連続です。彼の優しさに母性本能をくすぐられ、感性の違いに驚かされ、時には大阪のおばちゃん魂で恥ずかしがらせ(笑)…。
50歳の節目に、こんな"新しい家族の形"が始まるなんて、人生ってやっぱり面白い。シングルマザーとして息子一人を育ててきた私にとって、思春期男子との関係は本当に新鮮で、学びの多い体験となっています。
※タイトル写真は、彼が運転するクルーザーにマルコメ君と友達。「新しいお母さん?」と質問に対して「違う。味噌ちゃん!」(笑)
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