生き方に正解なし、という生き方。
■アジア太平洋の『U35若手リーダー』。
・最近のニュース、「アジア太平洋・『U35若手リーダー』、ベトナム人歌手チー・プー、大谷翔平、サッカー韓国代表ソン・フンミンなどが選出された」。
・アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の枠組みで「アジア太平洋若手起業家リーダーフォーラム(APEA)2025が開催され、同地域における35歳以下の優秀な若手リーダー141人のリストが発表された」。
・ベトナムからは「歌手・タレントのチー・プー(Chi Pu)が選出された。中国人歌手の肖戦(シャオ・ジャン)や、サッカー韓国代表のソン・フンミン、中国ロボットメーカー『宇樹科技(Unitree Robotics)』創業者兼CEOの王興興(ワン・シンシン)氏など域内の著名人が名を連ねる中、チー・プーは文化・芸術・スポーツ部門で選出され、アーティストとしての地位を確固たるものとした」。
■世界で活躍するアジアの人々。
・今年のフォーラムは「『つながり-共創-繁栄の共有』をテーマに開催した。主催者は、個人の業績(40%)、社会貢献度(30%)、国際的影響力(30%)の3つの基準をもとに、域内で活躍する各分野の若手リーダーを選出した」。
・文化・芸術・スポーツ部門では「このほかに中国人俳優の成毅(チョン・イー)、ウイグル人女優のディリラバ、中国人俳優の檀健次(タン・ジェンツー)、中国人俳優の李現(リー・シエン)、韓国人歌手のIUなど56人が選ばれている」。また「日本からはMLBのロサンゼルス・ドジャース所属の大谷翔平が選出された」。
・チー・プーは「1993年生まれの32歳。ベトナム国内で女優、モデル、プロデューサー、歌手、MCとして幅広く活動した後、2023年に放送されたリアリティ番組『Riding the Wind in China』の出演を機に、本格的に中国エンタメ界への進出を果たし、その後も中国国内で数々の人気番組に出演した。中国版紅白歌合戦の春節連歓晩会にも2年連続で出演している」。
・本報道で喜ばしいのは、大谷翔平選手が選ばれたこと、そして日本人として誇りに思う。私が感じているように、ベトナム人歌手チー・プーが中国エンタメ界へ進出し活躍している姿は、ベトナム国民の多くに希望を灯していることと察している。
■敷かれたレールをなぞる必要があったのか。
・余談、そして何よりも、彼女が中国という巨大マーケットへ果敢に乗り込んだことは、単なる商機を狙った戦略以上に、生き方の選択肢を広げる象徴的な一歩だったと感じている。ベトナム人口約1億人に対し、中国の人口は約14億人、そのスケールの違いにおける、挑戦の幅や、可能性の深さは、まるで別世界だろう。
・人は誰しも、家族という社会の最小単位・コミュニティからヨチヨチと歩み始め、学校、会社、そして、その国の社会に順応していく。その流れに溺れぬよう、放り出されぬよう乗っていると、その国の常識やルールに縛られがちになるのは、自らの命を守るためにごく自然なこと、今では、そう捉えられるようになった。
・だけど、母国とは違う国に旅し、暮らし、働き、何かを挑戦することで、「誰もが似たようなレールをなぞる必要があったのだろうか」と考えさせられたり、「生き方に正解なんてない」ということに肌身をもって感じられるようになった。チー・プーは強か且つ戦略的な人物なのかもしれない、私は勝手にそう想像している。そして、私が彼女の歩き方に興味を抱くのは、その行動力と、未知の世界に飛び込む勇気に対してなのだ。
・この国での悩みは、あちらの国では大したことではない。また、どこかの国での絶望は、こっちの国では笑い話になることもある。無駄に見える動きも、動いた先で、人生の後半で、意味を持ち始めるかもしれないし、四の五の言わずに何よりもまず動いて、走りながら考えて、軌道修正していけばいいーーーその先には、机上では決して見ることのなかった、今まで見たことのない景色が広がっているはずだ。彼女が眺めている景色を、私も見てみたくてベトナムで働く暮しを励んでいるのかもしれない、35歳以上だけど。
