「病名がわかっただけで泣いた日」のこと
5ヶ所目の病院。
初めて訪れた
ペインクリニック科の診察室に呼ばれて、
ただ言われるままに、
椅子に座りました。
正直、
このときも
あまり期待はしていませんでした。
これまで何度も
「異常なし」
そう言われてきたからです。
でも、
その先生は少し違いました。
まずは私の問診票を見ながら
「これまで大変でしたねー。」
と、声をかけてくれました。
そして、
本当に大変だったね・・・
という労わるような表情をされていました。
これまでの詳しい経過を聞いたあと、
体を触りながら
どこがどう痛いのか確認をしながら診察をし、
私に
こう言いました。
「ぼく、
さいこさんの病名わかったよ。」
その瞬間、
(え……?)
一瞬、理解が追いつきませんでした。
でも、
次の瞬間には
「ああ、やっぱり・・・」
そんな気持ちが込み上げてきました。
何かがおかしい。
ずっとそう感じていました。
でも、
それを証明するものがなかった。
「気のせいなのかもしれない」
そんなふうに、
自分を疑うこともありました。
でも、
「ちゃんと病名がある」
その事実だけで、
一気に安心しました。
先生は、
早速、病名を紙に書きながら
私と夫に丁寧に説明してくれました。
でも、
途中から
文字が見えなくなっていきました。
気づいたら、
涙があふれていました。
驚く先生に夫が
「多分、これまで
どこでも異常なしと言われていたから、
多分、安心したんだと思います。」と
こっそり伝えているのが聞こえます。
先生は
「あ、そっか・・・」と
しばらく見守ってくれました。
病名を告げられて
痛みが消えたわけではありません。
そこから治療が必要です。
それでも、
「分からない不安」が消えた。
それが、
何より大きかったです。
それまでの時間は、
正直、とてもとても辛いものでした。
どこに行っても分からない。
何をしても変わらない。
怖いMRIにも頑張って挑戦したのに
なにも悪い所はない。
ひとりで抱えるしかない状態。
でも、
あの瞬間に、
「やっとここまで来た」
そう思えました。
そして最後に、
先生はこう言ってくれました。
「ぼくが治してあげるから大丈夫だよ!
治療しましょう!」
その言葉を聞いたとき、
「もう一人じゃない」
そう思えました。
今回の経験で、
強く感じたことがあります。
人は「分からないこと」に一番不安を感じる
そして、
「分かること」で救われる
もし今、
同じように悩んでいる方がいたら。
「おかしい」と感じる自分の感覚を、
どうか大事にしてほしいです。
その一歩が、
状況を変えるきっかけになることがあります。
