【天幕のジャードゥーガル】1~3話感想|かわいい絵柄とのギャップに衝撃!心をえぐられる物語
これは……感想を書かずにはいられない作品です。
かわいらしい絵柄だったので、ここまで重厚な物語だとは思っていませんでした。
2話からはもう涙なしでは観られず、心をえぐられるような展開の連続……。
歴史を題材にした作品ならではの残酷さや理不尽さが描かれていて、観ていて何度も胸が苦しくなりました。
それでは、『天幕のジャードゥーガル』1~3話の感想を書いていきます。
1話:優しい日常だからこそ、その後の展開がつらすぎる
主人公・シタラは奴隷として学者の一家のもとで暮らしています。
まず驚いたのが、「奴隷が普通にいる時代なんだ……」ということ。
奴隷と聞くと、どうしてもひどい扱いを受けているイメージがありますが、この一家はまったく違いました。
特に奥様のファーティマが本当に優しくて美しい。
屋敷で暮らす奴隷たちもみんな明るく、どこか自由な雰囲気があって、とても温かい空気が流れています。
さらに、奥様のお兄さんである叔父様も賢くて優しい人。
奥様の息子・ムハンマドも優しくて聡明で、本当にいい子でした。
そんなムハンマドは勉強のため、別の街へ旅立つことになります。
そこで流れたナレーションが、
「シタラとムハンマドが再び会うことはなかった」
……え、不穏すぎるんだけど!?
まだ1話なのにそんなこと言う!?
この時点で嫌な予感しかしない。
1話は、シタラという少女とファーティマたちとの穏やかな日常を見せてくれる回という印象でした。
だからこそ、この後の展開がより残酷に感じます。
ムハンマドが旅立って8年後。
ついにモンゴル帝国がシタラたちの街へ侵攻してきます。
シタラはファーティマとともに屋敷の地下へ避難。
叔父様たちは「3日後に迎えに来るからね」と言い残して去っていきます。
でも、その約束が守られることはありませんでした。
地下の扉を開けたのは、叔父様たちではなくモンゴル軍。
捕まってしまうシタラとファーティマ。
ファーティマが大切にしていた写本『原論』を奪うモンゴル軍のトルイ。
シタラは思わず「泥棒」というようなことを口にしてしまいます。
その言葉を訳したのが、後に重要人物となるシラという少年。
するとトルイは、シタラを斬るよう命令します。
シタラが斬られそうになったその瞬間――
ファーティマがシタラをかばって盾となり、代わりに斬られてしまいました。
奥様ーーーーーー!!!!!
やだーーーーーー!!!!!
ここで完全に涙腺崩壊です。
しかも最期に残した言葉が、
「私の娘に触るな……」
奥様……。
シタラのことを、本当に娘だと思ってくれていたんだね。
悲しすぎる。
もう本当に悲しすぎる。
トルイ、こいつ何なんまじで!!
絶対許さん。
ファーティマを失ったシタラは、そのまま捕虜としてモンゴル軍へ連れて行かれます。
そこにはすでにアニースとズムッルドの姿がありました。
さらにズムッルドは、目の前で弟(?)をモンゴル軍に殺されていたそうです。
他にも、亡くなった夫のもとへ行こうとした女性が後ろから矢で射られるなど、あまりにも悲惨な光景が広がっていました。
なにこの展開……。
苦しすぎる。
モンゴル軍は女性や子ども、職人は生かし、男性だけを別の場所へ連れて行ったそうです。
放心状態のズムッルドを支えながら歩くシタラとアニース。
しばらく進むと、そこには数え切れないほどの男性の亡骸がありました。
そして、その中には叔父様の姿も……。
叔父様ーーーー!!!!!
やだやだやだ……。
悲しすぎる。
優しくて賢かった叔父様まで……。
シタラの心も身体も、この時点ですでにボロボロ。
2話:もう誰も死なないで…。悲しみが止まらない
たくさん歩かされ、ようやく休めるシタラたち。
配給のおかゆのようなものを受け取りますが、シタラとズムッルドは食べる気力もありません。
そんな二人を励ましたのがアニースでした。
「私たちにはまだムハンマドがいる。」
その言葉に少しだけ気持ちを立て直すシタラ。
私も「そうだよ!きっとムハンマドは生きてる!」と希望を持ちながら観ていました。
しかし、その希望もすぐに揺らぐことになります。
次の野営地には、すでに別の街から捕虜となった人たちがいました。
シタラたちが「トゥースから来た」と告げると、その男性はがっかりした表情を見せます。
なんとその人は、ムハンマドが勉強へ行った街から逃げ延びてきた人だったのです。
しかも、その街は壊滅状態だったらしく、
「女、子どもも容赦なく殺された」
という話まで聞かされます。
ムハンマド……
生きてるよね?ねぇ?
絶対生きてるよね?
お願いだから生きててよ……。
シタラが絶望する気持ちが痛いほど伝わってきました。
その日の夜。
ズムッルドさんは息を引き取ります。
明るくて優しかったズムッルドさん……。
まさかここで亡くなってしまうなんて。
みんなでズムッルドさんを埋葬。
そして泣き疲れて眠ってしまうシタラ。
一方、アニースさんは
「もうときめかないな……」
そう呟いてテントの外へ出ていきます。
翌朝。
シタラが目にしたのは、血を流して倒れているアニースさんの姿でした。
モンゴル兵につかみかかり、その場で斬られてしまったそうです。
シタラは、アニースさんはモンゴル軍の奴隷になるくらいなら、あの家の奴隷のままでいたかったのだと感じます。
……その気持ちもわからなくはない。
でも、死んでしまったらダメだよ。
アニースさんまで……。
みんな死んじゃった。
悲しすぎるよ。
何この展開!!
やだよ、やだよ……。
シタラは、自分も逃げ出せば誰かが矢を射ってくれるのだろうかと考えてしまいます。
そこへ現れたのが、屋敷で会った少年・シラでした。
シラはシタラにこう言います。
「あの本を取り返したくないか?」
え?
こいつ味方なの?
ここで初めて、物語が少し動き始めたような気がします。
改めて思ったのが、モンゴル帝国って本当に強かったんだなということ。
チンギス・ハーンの名前くらいはもちろん知っていましたが、ここまで圧倒的な勢力だったとは知りませんでした。
遠征から戻った皇子たちが成果を報告し合う場面では、挨拶でお互いの匂いを嗅いでいるようにも見えたのですが、あれはそういう風習なのかな?
ちょっと気になりました。
そして、ファーティマから『原論』を奪ったトルイは、
「妻が本を欲しいと言っていたから持って帰ってきた」
と言います。
しかも、自分ではその文字を読めないとのこと。
……は?
まじで何なんコイツ。
でも、略奪ってこういうことなんだろうなとも思いました。
シラは、その本の内容をトルイの妻へ教えてほしいとシタラへ頼みます。
そして、自分はモンゴル軍に取り入り、遠征軍の最前線へ送られるのを避けたいのだと話しました。
実力次第で上へ行ける。
シラはそう言います。
確かにそうなのかもしれないけど……。
捕虜という立場は変わらないんじゃないの?
ムハンマドの言葉を思い出したシタラは決意を固めます。
シラと自己紹介を交わす中で、シタラという名を告げるとそのキラキラした名前は…と奴隷だということに気付かれます。
名前で奴隷ってわかるんだ。
もっと威厳のある名前を名乗ればいい。
そう言われたシタラは、新しい名前を口にしますが、ここでは判明せず。
何て名前にしたのかな?
そしてトルイの前へ。
「やあ、学者の娘。生きてたんだな。うれしいよ。」
トルイはモンゴル語でそう話しかけます。
……いやいやいや!!
絶対思ってないでしょ!!
本当に腹が立ちました。
名前を聞かれたシタラは、静かに答えます。
「ファーティマと申します。」
奥様の名前……!!!泣ける…
それがシタラの決意の証なんだね。
シタラは必ずあの本を取り戻す。
そう強く決意したのだと感じました。
3話:シタラの新たな一歩
シタラはまずモンゴル軍を知るため、モンゴル民たちを観察することに。
そこで一人の着飾った女性が目に入ります。
顔立ちがシタラと少し似ている気が?
モンゴル軍は一部の妻を連れて遠征するそうです。
その女性はドレゲネと呼ばれ、第三皇子・オゴタイの妻とのこと。
ドレゲネは帰ってきたオゴタイを無視し、
「私はあなたの妻ではありません。あなたの敵です。」
と心の中で呟きます。
これって、おそらく捕虜だった女性を妻にしたということなのかな?
ということは、旦那さんを殺されたってこと?
オゴタイは見た感じ穏やかで優しそうだけど、もしそうだとしたらかなりえげつないですよね。
でも、この時代はそういう価値観だったのかな。
もし自分の夫を殺した相手の妻になれと言われたら、本当に残酷すぎると思いました。
シタラはモンゴル民を観察する中で、テントが日時計の役目も果たしていると知ります。
テントってそういう機能もあるんだ、すごい。
昔の人って本当にすごいですね。
その後、ウイグル人の使者を案内することになったシタラ。
チンカイという身分の高そうな人物に出会い、不老不死と言われる老人のもとへ案内されます。
付き人と勘違いされ、一緒について行くことになったシタラ。
老人は、
「日食を見た者はいるか?」
と尋ねます。
シタラが自分の知ることを話すと、
「世界は実に広いですね。」
と語る老人。
このシーンはシタラの博識な部分もわかるし、重要な部分なのかな?
その後、チンカイは勘違いを謝り、シタラと言葉を交わします。
シタラは、不老不死について昔読んだ本の教訓を話しました。
神に逆らってまで不老不死を得るよりも、すこやかな死を受け入れるほうがいい。
この言葉、妙に響いたな~本当にその通りだと思う。
その話を聞いたチンカイは、特別に不老不死の秘儀を教えてあげようとシタラに耳打ち。
「そんな秘儀はありません。すこやかな死を受け取ることです。」
とシタラに告げます。
まあ、そうだよね。
不老不死なんてあるわけないよね。
そしてチンカイは、
「きっとあなたは私たちに必要な賢者です。」
とシタラへ伝えます。
チンカイ、いい人っぽいな。
もちろん信用していいかはまだ分からないけど、少なくとも今のところはそう感じました。
シタラは再びムハンマドのことを思い出します。
ムハンマドに旅に出ると言われた時、どうしてあんなに悔しかったのだろうと考えるシタラ。
私は、シタラが奴隷だからなんじゃないかなと思いました。
ムハンマドは自分の意思で自由にどこへでも行ける。
でもシタラには、その自由がない。
だからこそ、あの時あんなに悔しかったのかなと感じました。
そして再び歩いて次のテント地へ。
その地はとても寒い土地でした。
シタラたちは暖かい上着を受け取ります。
シタラはトルイの妻・ソルコクタニのもとへ呼ばれます。
ソルコクタニはシタラに
「あなたがこの本の指南をしてくれるのでしょう?」
と語りかける。
そう言って差し出されたのは、あの『原論』でした。
あの本!!!!!!
ここからどうなるの!?
シタラは本を取り戻すために動き出すのだろう。
続きがすごく気になる~!
正直、この先を観るのが怖い気持ちもあります。
でも、それ以上に続きが気になる。
名前を覚えるのがちょっと大変なのはある。笑
それを差し引いても本当にいい。
次回も楽しみです!

