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何度も「死にたい」と言ったあの子が本当にいなくなった日

彼女が望んだ通り私の親友ということにして、望んだ通り亡くなったことにするという、2点のわずかな創作を交えて書きました

2025/07/03


あの子が消えた

親友だった人間が死んだ。

私は、力不足だった。

あれだけ生きてほしかったのに
あれだけ一緒にいて楽しかったのに
素出せて、過去を共有して、未来を語れて、
大好きだったのに

ついに本当に逝ってしまった。


その報告を見つけたとき、わたしは私が泣き喚くと思っていた。なにやってるの!と怒って、もっとこうしてあげれば良かった…と後悔すると思っていた。

でもその時わたしは心から、思った。


「あぁ、よかったね」



命をたてて、よかったね。



死にたがりの日常

はじめて彼女に会った時、異常なまでの執着心で目標に突き進む、そのパワフルな姿に胸を打たれた。無鉄砲ゆえの愛と素直さは、考えてからしか行動できない私にはないもので、酷く魅力的だった。
彼女は私のことを慕ってくれていたからか、耳が痛いような指摘にも、まじめに耳を傾けた。何を話しても否定せず対話ができたから、次第に、仕事からプライベートまでなんでも話せる大切な存在になっていった。

そんな彼女はなぜだかいつも死にたがっていた。
幼少期の家庭環境が原因だと本人は言っていたけど、私の目には、ご両親はかなり優しく、愛情深く見えていた。むしろ過度に甘やかしすぎなくらいではあったが、、、真相は私にはわからない。

会っている時は元気だったけど、よく救急車で運ばれていたらしく、そのたびに自殺未遂を報告してきた。

最初私は、とても心配した。
そして次第に、いつかこの子に「心から生きたい」と思わせることが私の役目とまで考えるようになっていった。この、どメンヘラを太陽パワーで照らせたら、私はきっと、今後どんな人でも救えるはずだ!


だから私は、彼女から話を聞くたびに本気で心配して、2時間以上も電話したり、時には厳しく叱ったり、精神の本を読んだり、彼女の未来の選択肢を具体的に考えたりと真剣に向き合っていた。


でも、何度も会ったとき、気が付いた。



「こいつ死なないやんけ」



心配を乞う重み

「心配」という感情は「心を配る」と書く。自分の心を配ることは、とても尊く愛しくて、そして非常に疲労する。

いつしか私は、巧みに豊かな方法で死を匂わせていた彼女のことを、心配するのに疲れていった。

毎回心配していたら、身がもたないんだなと、何度目かの死にたい願望報告で思った。
オオカミ少年ならぬ、オオカミメンヘラである。

わたしは自分の心を守るため、徐々に心配しないようになっていった。
そして心配しなくなると、配る心がなくなると、どうやら愛は薄くなるらしい。




心からのよかったね

''わたしは月にかえりました''
という内容の、命をたてたらしい、手書きの文章報告をXで見た時、わたしはびっくりするほど悲しくならなかった。え、ほんと?という衝撃と、私が救えなくてごめんねという心はあったけど、もう仕方ないか〜、の気持ちの方が大きかった。君は現世に合わなかったんもんね、楽になれてよかったね。 

私って薄情な人間だったのかなと、びっくりしたけど、心配しすぎをやめたことは正解だったと思う。

もちろん、死にたい日々はひどく辛いものだろう。私自身高校生の時、家庭も学校も嫌すぎたときに真剣に死を考えた時期があったけど、それは一過性のものだった。本気で辛い人とは比較することも烏滸がましく、慮ることすらできないだろう。

だからこそ、死を望む人に、わたしは気軽に死なないで!なんて言えない。むしろ、死なないでほしいことより、どちらかと言えば綺麗に苦しまずに死ねることを願ってあげた方がいいよなーと考えている。あと忘れないでいてあげること。


それは、相手と自分のために。


だから死にたがりと出会ったら、みなさん心配はほどほどに。もしその人が死んでしまっても決してあなたのせいではありませんからね。交通事故にあったようなものとは言い得て妙。

そして死にたがりの皆さまへ。このように周囲が冷たくなってしまうのは、人の性質上ある程度仕方ないことです。それでも、優しさは、乞うていいし、頼れるものは頼った方がいい。

それに応える人もまたいていい。

ただ、あなたの心は、あなたのもので、誰かの心と引き換えにするものではありません。


私たちは誰かの命の責任まで負わなくていいんだと思う。


彼女へ 
君、どうせ生きてるだろ!
なんなんだよ遺言で動かしてるって!なんでもない日に更新しないの!詰めが甘いんだよ!!!!!まぁでも久しぶりに話してもいいよ 10分ならね




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