2025年11月30日 上野広小路
上野界隈の街並みは、数十年前の記憶を辿ると、どこか戦後や高度成長期前の面影を残した場所だった。少なくとも1990年代半ば頃までは、独特の猥雑さが漂う街という印象が強かった。かつては上野公園で、アコーディオンを奏でる傷痍軍人の姿を日常的に見かけたものだ。
その変遷を目の当たりにしたわけではないが、聚楽台(上野百貨店、上野松竹デパートを含む)の建て替えが始まった頃から、街の現代化が一気に進んだように感じている。映画館跡地を利用した古本屋にもよく通ったものだ。気がつけばアメ横にもコンビニが軒を連ね、かつての雰囲気を知る者としては、複雑な思いを抱かざるを得ない。
しかし、駅周辺の現代化とは対照的に、広小路界隈には今も昭和の呑み屋街や風俗街の雰囲気が色濃く残っている。新宿や渋谷にも同様のエリアはあるが、高層ビルへの建て替えを中心とした再開発によって、街の雰囲気は大きく様変わりした(もちろん、そうした場所であるという空気感は残っているものの)。上野の場合は、昭和の時代に建てられた、高くても4階建て程度のビルがそのまま使われ続けている点が大きく異なる。


というビルもすっかり見かけなくなった

店舗は閉店しているらしく、看板のみが残された状態

これが見晴らせなくなるような街になることは誰も想像できなかっただろう

価値があるかどうかは別として、こうした昭和の記録がいつまで残るのか、定期的に見届けに行きたい、という想いを抱いてしまった。

このビルが昔何だったのか、を知る人たちも少なくなっていくんだろうな。
