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対談【日野真奈美】100枚のチケットを完売させた方法

応援される人は、「応援しやすい形」を用意している

どうも、しんたろーたりーでございます。
おはようございます、こんにちは、こんばんは。
いろんな状況下で、いろんな時間に聴いてくださっている皆さん、本日もお付き合いありがとうございます。

今日のお話なんですけど、ゲストに日野真奈美さんをお迎えして、マナミさんが主催・主演されるコンサートについて話をしておりました。

最初はね、僕としては完全にこういうつもりだったんですよ。

「チケットが苦戦しているらしい」
「これはもう、しんたろーたりーの出番だ」
「今日ここに集まってくれたリスナーの皆さんに向けて、何とかチケットを売っていこう」

そう思っていたわけです。

で、マナミさんに聞いたんです。

「今、チケットどんな感じなんですか?」と。

すると、マナミさんが言うわけです。

「1ヶ月前は、チケットが1枚しか売れていませんでした」

これはわかる。
100席の会場で、1枚。
これはかなりしんどいです。

イベントをやる人ならわかると思うんですけど、チケットが売れないというのは、ただ数字が動かないだけではありません。

心が削られるんです。

「本当に来てくれる人いるのかな」
「自分は必要とされているのかな」
「このイベント、大丈夫なのかな」

そういう不安が、毎日じわじわ来る。

だから僕は、これは何とか応援せねばと思っていたんです。

ところがですよ。

マナミさん、続けてこう言いました。

「昨日、100枚売れました」

売れとるやないかい。

こっちはね、今からリスナーさんに向けて、
「皆さん、マナミさんが大変なんです。ぜひ応援してください」
みたいな空気で行こうとしていたんですよ。

それが、もう100枚売れている。

しかも、100枚売れたから追加でプレミアム席を15席出したら、それも完売したと。

さらに、カメラ用に空けていた席を開放して、10席ほど追加したら、それも残りわずか。

いや、売れてるやないかい。
出すたびに売れてるやないかい。

ただ、ここで終わる話ではないんです。

大事なのは、
なぜ1ヶ月前に1枚しか売れていなかったチケットが、そこまで動いたのか
ということです。

ここに、イベント集客だけではなく、仕事にも、営業にも、発信にも、人間関係にも通じる大事な話があると思いました。


チケットが売れなかった理由

まず、マナミさん自身が分析していた「売れなかった理由」があります。

ひとつは、イベントをやりすぎていたこと

去年の12月にも大きなイベントをやり、今年の3月にもイベントをやり、そして今回また100人規模のコンサートをやる。

そうなると、応援している側にも、どうしても疲れが出ます。

「前回行ったし、今回はいいかな」
「また今度でもいいかな」

そういう空気になる。

これは、イベントをやる側にとってはかなりリアルな問題です。

もうひとつは、ゴールデンウィーク開催だったこと

これも大きい。

普通のコンサートなら、ライバルは他のコンサートかもしれません。
でもゴールデンウィークになると、ライバルが一気に増えるんです。

旅行。
家族行事。
ディズニー。
映画。
潮干狩り。

潮干狩りに負けるコンサート。

言い方は変ですけど、実際そういうことなんですよ。
その人の人生の中では、潮干狩りも立派な大事なイベントです。

だから、ただ「来てください」と言うだけでは弱い。

こっちは、その人のゴールデンウィークの予定の中に、割り込んでいかなければいけない。

これ、かなり大変なことです。


それでも動いた理由

では、何が起きたのか。

マナミさんは、かなり泥臭く動いていました。

インスタライブをする。
Voicyで生放送をする。
今の販売状況を隠さず伝える。
小学校にアポを取る。
アートギャラリーを回る。
直接、人に伝えに行く。

いわゆるドブ板営業です。

このドブ板営業という言葉、ちょっと古くさい響きがあります。
でも僕は、結局これが一番強いと思っています。

営業をやったことがない人は、1回の営業で全部決めようとするんです。

1回説明した。
1回DMした。
1回投稿した。
だから売れるはずだ。

でも、そんなに簡単に人は動きません。

人は、1回では動かない。

耳から聞く。
目で見る。
誰かから聞く。
別の投稿でまた見る。
さらに本人が必死に動いている姿を見る。

そうやって、違う角度から2回、3回、4回と届いて、ようやく心が動くんです。

だから営業というのは、一撃必殺ではありません。

種まきなんです。

今日まいた種が、今日芽を出すとは限らない。
でも、まいておかなければ、絶対に芽は出ない。


行動は、あとから効いてくる

僕自身、営業をやっていた頃に何度も思ったことがあります。

とにかく動く。
会社を回る。
名刺を置く。
メルマガを送る。
チラシを配る。
人に話す。

その場では、何も起きないことも多いです。

「今回は結構です」
「また考えます」
「必要になったら連絡します」

ほとんどはそうです。

でも、あとから急に電話が来ることがある。

「この前、どこどこの会社に行きましたよね?」
「面白い営業マンが来たって聞きました」
「メルマガが転送されてきました」

そういうことが本当にあるんです。

つまり、一回の行動は、一回で終わっていない。

自分が投げた石が、どこかで波紋になっている。
自分がまいた種が、どこかで芽を出している。
自分の知らないところで、人から人へ伝わっている。

だから僕は、営業は複利だと思っています。

一回の行動が、次の行動を呼ぶ。
一人に届いたものが、別の一人に届く。
最初は小さな一手でも、それが積み重なると、あとからドミノのように倒れていく。

今回のマナミさんのチケット販売も、まさにそうだったと思います。


応援される人は、ちゃんと困っている姿を見せている

ここで大事なのは、マナミさんが「売れていない」という状況を隠さなかったことです。

これ、かなり勇気がいるんですよ。

普通は隠したくなります。

「売れてません」なんて言いたくない。
「苦戦しています」なんて言いたくない。
人気がないと思われるかもしれない。
ダサいと思われるかもしれない。

でも、そこを隠すと、応援したい人にも届かないんです。

人は、状況が見えないものを応援できません。

困っているのか。
どれくらい困っているのか。
何をしてほしいのか。
どこまで来ているのか。
あと何が足りないのか。

これが見えたときに、初めて人は動ける。

今回、渡辺道治さんがチケットを買ってくれたり、プレゼント枠を作ってくれたり、そこからさらに別の人がチケットを買ったりした。

もちろん、渡辺さんの男気はとんでもないです。

でも、その前提として、マナミさんがちゃんと動いていた。
ちゃんと発信していた。
ちゃんと困っていることを出していた。

だから応援が発生したんだと思います。


応援したい人はいる。でも応援の形がないと動けない

ここからが、今回一番大事な話です。

世の中には、応援したい人って結構いるんです。

でも、応援の仕方がわからない。

これ、めちゃくちゃあります。

たとえば、誰かが本を出したとします。
応援したい。
でも、自分はそのジャンルにあまり興味がない。
買っても読まないかもしれない。

そうなると、ちょっと申し訳ない気持ちになるんです。

「応援したいけど、これ俺が持っていてもしょうがないよな」

僕もそういう経験があります。

ねこくらりえさんのレシピ本を応援したときもそうでした。
僕はダイエットにもそこまで興味がないし、料理も手の込んだことはあまりしない。

応援はしたい。
でも、自分の手元に置いておくだけではもったいない。

だから、5冊買って、イベント会場に置いてもらったんです。

「欲しい人は持って帰ってください」と。

その方が絶対にいい。

僕の家で眠るより、その本を本当に必要としている人に届いた方がいい。
本を出した人も嬉しい。
受け取った人も嬉しい。
買った僕も嬉しい。

これが、応援の設計なんです。


チケットは、自分が行くためだけのものではない

今回のマナミさんのコンサートでも、これと同じことが起きていました。

普通、チケットは「自分が行くために買うもの」です。

でも実際には、こういう人もいるんです。

「自分は行けない。でも応援したい」
「誰かにこの体験を届けたい」
「空席になるくらいなら、自分が1枚買って誰かに渡したい」

この人たちの受け皿を作れるかどうか。

ここが、イベント集客ではものすごく大事だと思いました。

つまり、チケットは自分が行くためだけのものではない。

誰かに体験をプレゼントするためのものにもなる。

これを最初から設計しておけば、応援したい人が応援しやすくなります。

たとえば、

「応援チケット」
「プレゼントチケット」
「誰かに届けるチケット」
「当日ふらっと来た人用のギフト枠」

こういうものがあると、行けない人でも応援できる。

これは、かなり強いです。


「奢りチケット」という考え方

飲食店でも、似たような仕組みがあります。

誰かが先に一食分を払っておく。
あとから来た人が「今日ありますか?」と聞く。
あれば、その一食を受け取れる。

いわゆる「奢りチケット」のような仕組みです。

これ、全員が嬉しいんです。

お店は売上になる。
奢った人は、誰かの役に立てる。
受け取った人は助かる。

イベントでも、これに近いことはできると思います。

「今日、応援チケットありますか?」
「あります。ではこちらで入れます」

そういう仕組みがあれば、当日ふらっと来た人も参加しやすい。

そして何より、応援したい人が動きやすい。

ここなんです。

応援したい気持ちは、世の中にあります。

でも、その気持ちを受け取る器がないと、流れていってしまう。

だから、イベントをやる人は、
応援される努力だけではなく、
応援しやすい形を作る努力も必要なんだと思います。


受け取る力も、才能である

そしてもうひとつ大事なのは、応援を受け取る力です。

マナミさんも、最初は遠慮していたそうです。

「そんなにしてもらっていいのか」
「自分で出した方がいいんじゃないか」
「申し訳ない」

その気持ちはわかります。

でも、渡辺道治さんから、
「こういう時は甘えなさい」
「受け取ることも覚えなさい」
と言われたそうです。

これ、すごく大事です。

人に頼ること。
人の応援を受け取ること。
人の好意に甘えること。

これは、弱さではありません。

むしろ、応援される人には必要な能力です。

もちろん、ただ甘えればいいわけではありません。
受け取ったなら、次は自分の活動で返していく。
いいものを届ける。
誠実に続ける。
応援してよかったと思ってもらう。

そこまで含めて、受け取るということです。


売れた後のプレッシャーこそ、最高に生きている

チケットが売れる。
応援される。
人の気持ちを背負う。

すると、当然プレッシャーがかかります。

マナミさんも「お腹が痛い」と言っていました。

でも、僕はそれを聞いて、最高だなと思いました。

これは僕自身も、ファンフェスタのときに経験しました。

チケットが売れる。
みんなが買ってくれる。
300席が完売する。

その瞬間、嬉しいんです。
でも同時に、吐きそうになるんです。

「もう売ってしまった」
「みんなが期待してくれている」
「これは絶対に良いものを出さないといけない」

このプレッシャーがすごい。

でも、このヒリヒリがいいんです。

生きている感じがする。

安全な場所で、誰にも期待されず、何も背負わずにいるのは楽です。
でも、そこにはヒリヒリがない。

人に応援される。
期待される。
お金を払ってもらう。
その上で、まだ結果は出ていない。

ここが一番しびれるんです。

映画みたいに、すでに完成したものを売るのとは違う。
イベントは、売った後に本番が来る。

つまり、売った後に成果を出さなければいけない。

これが怖い。
でも、これが最高なんです。


イベントは、デートにもなる

最後に、マナミさんのコンサートの話を少しだけ。

今回のコンサートは、しぶきアートとのコラボでもあります。

演奏中に着ているドレスに、染料がしぶきのように飛び、そこにアートが生まれていく。

これは、なかなか普通では見られない体験です。

音楽を聴く。
目の前でアートが生まれる。
その瞬間にしかないものを見る。

こういうイベントは、正直デートにもいいと思っています。

「ちょっと変わったものを一緒に見に行く」
「あとで感想を話せる」
「音楽もアートも楽しめる」

こういう体験は、ただご飯を食べに行くより記憶に残ります。

だから、もしこの記事を読んでいる方の中で、
「誰かを誘って行ってみようかな」
と思う人がいたら、それはかなりいい使い方だと思います。


応援は、気持ちだけでは届かない

今回の話を通して、改めて思いました。

応援は、気持ちだけでは届かない。

応援したい人がいる。
でも、どう応援したらいいかわからない。

行きたい人がいる。
でも、きっかけがない。

届けたい人がいる。
でも、届ける仕組みがない。

だからこそ、必要なのは設計です。

「来てください」だけではなく、
「行けない人も、誰かに届けられます」
という形を作る。

「買ってください」だけではなく、
「あなたの応援で、誰かが体験できます」
という導線を作る。

これがあると、応援は広がります。

人の善意は、ちゃんと道を作ってあげると流れます。
逆に言えば、道がないと流れません。

イベント集客で大事なのは、才能だけではありません。
知名度だけでもありません。
泥臭く動くこと。
状況をちゃんと見せること。
応援を受け取ること。
そして、応援したい人が応援しやすい形を用意すること。

これが今回、マナミさんとの対談で一番学びになったことでした。

チケットを売るというのは、単なる販売ではありません。

人の期待を受け取ることです。
人の応援を背負うことです。
そして、その応援に応えるために、本番で全力を尽くすことです。

だから怖い。
だからお腹が痛い。
だから吐きそうになる。

でも、そのヒリヒリこそが、生きているということなんだと思います。


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