「高校生で留学なんて、縁がない」と思っていませんか。今、高校生の挑戦のほとんどは、“短期”から始まっています【全3回シリーズ①】
中高生の留学についてお話ししていると、「うちの子には関係ないかな」と返ってくることがよくあります。
それは、留学に対して何か不安があるというより、そもそも「わが家で検討するようなもの」だと考えたことすらなかった、という感覚に近いのではないかと思います。
SNSやテレビで見かける留学経験者は、もともと英語が好きだったり、海外への憧れが強かったり、家庭に余裕があったりする、どこか自分たちとは違う世界の子に見えてしまいますよね。
周りに実際に留学した知り合いがいなければ、「そういう選択肢もあるんだ」と意識する機会自体がなかなか訪れません。
でも、実際にたくさんのご家庭の相談を受けてきた僕の肌感覚では、最初から「留学させたい」と決めていた家庭はむしろ少数派です。
多くの方が、最初は「まさかうちが」と思うところからスタートしています。
そんな「きっかけ」になれればと思って、今回から全3回にわたって、“短期留学”と“正規留学(長期留学)”の違いについてお伝えしていきます。
1回目となる今回のテーマは、その前提として多くの人が抱えている、留学そのものに対する心理的なハードルについてです。
「留学なんて、うちの子には関係ない」と感じてしまう理由
「留学に行ったのはいいけど、すぐに挫折して帰ってくることになるのでは」
「学校はちゃんと卒業できるの」
「受験や学歴にマイナスの影響があるのでは」
「友達はできるの」
留学相談の場では、こうした不安の声を本当によく耳にします。
そして、その奥には「留学はうちのような普通の家庭がすることじゃない」という、もっと根っこの思い込みが隠れていることが多いんです。
テレビやSNSで見かける留学経験者は、英語がもともと得意だったり、経済的に余裕があったりする、どこか特別な子に見えてしまいますよね。
周りに留学をした経験者がいないと、なおさら「自分にはできる」というイメージが持ちにくくなります。
でも、実際にたくさんの相談を受けてきた僕の肌感覚では、そんな特別な子ばかりが留学しているわけではありません。
むしろ「うちの子でもできるのかな」と迷いながら、それでも一歩を踏み出した家庭がほとんどです。

実は3万人以上の高校生が、すでに海外に一歩踏み出している
文部科学省が発表した令和5年度の調査によると、海外に留学した高校生は合わせて約3万5000人にのぼります。
内訳を見ると、3か月未満の短期留学が31,711人、3か月以上の留学が3,174人です。
新型コロナの影響で一度は大きく落ち込んだ人数ですが、ここまで回復してきました。
もちろん、コロナ前の平成29年度(約4万7000人)と比べるとまだ届いていませんし、高校生全体の数から見れば大きな割合ではありません。
長期の留学に絞れば、今も高校生の1,000人に1人ほどという水準です。
それでも、「留学する人はごく一部の特別な子だけ」というイメージとは違って、実際には毎年3万人を超える“普通の”高校生が、何らかの形で海外に踏み出しているんです。
国も2033年までに高校生の留学経験者を12万人まで増やす目標を掲げていて、「留学はもっと当たり前の選択肢になっていい」という方向に社会全体が動いています。
この数字を知るだけでも、「うちの子には縁がない」という感覚が、少し軽くなるんじゃないかと思います。

一口に“留学”と言っても、短期と正規留学はまったく別物
ひとくちに“留学”といっても、その中身は一つではありません。
数週間の研修旅行や、学校の長期休みを利用したサマープログラム、3〜5か月ほど現地の学校に通うターム留学のような“短期”の形もあれば、中学や高校のうちから海外の学校に進学し、卒業までを目指す“正規留学”のような“長期”の形もあります。
この二つは、期間が違うだけでなく、目的そのものが違います。
短期留学は海外の暮らしや授業、現地の同世代との交流を“体験する”ことに重きが置かれ、日本の学校に籍を置いたまま参加できるものがほとんどです。
一方の正規留学は、日本の学校を離れて現地の学校に転入し、生活にどっぷり浸かりながら、学校生活を最後まで“やり切る”ことが前提になります。
どちらが優れているという話ではなく、そもそも別の種類の経験だと捉えるほうが、自分に合う選択肢を見つけやすくなります。
《より詳しい記事はこちら》
短期留学という形があるから、挑戦のハードルは思っているより低い
正規留学は総額で数百万円単位の費用がかかり、期間も年単位になるので、決断するまでに大きなエネルギーが必要です。
一方で短期留学は、数万円から数十万円ほどで参加できるプログラムもあり、期間も数週間から数か月とコンパクトな分、夏休みや冬休みといった学校の長期休みに合わせて日程を組みやすいという特徴があります。
円安や物価高が続くいまの時代、正規留学にすぐ手を伸ばすのが難しい家庭が増えているのは事実です。
でも、それは「留学をあきらめる理由」ではなく、「まず短期という形で、海外に触れてみる理由」になり得ます。
学校を長期間休んだり、大きな決断をしたりしなくても始められる。
期間が短いからこそ、“初めての一歩”として選びやすいんです。
それが短期留学という形が持っている、実はとても前向きな役割だと僕は思っています。
「うちにそんな余裕はない」という不安は、多くの家庭に共通している
官民協働の留学促進キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」が高校生と保護者を対象に行った意識調査では、保護者の74%が子どもの留学を「応援したい」と回答しています。
その一方で、実際に留学費用として出せる金額については、6割を超える家庭が「100万円以下」と答え、その中には「0円」という家庭も2割ほど含まれています。
さらに、高校生自身の7割近くが、円安が留学に与える影響を心配しているという結果も出ています。
この数字を見ると、「うちだけがお金の面で厳しい」というのは、決して特別な状況ではないことがわかりますよね。
多くの家庭が同じような不安を抱えながら、それでも子どもを応援したいと思っているんですね。
決して「取り残されている」なんてことはありません。
挑戦を後押しする支援制度も用意されている
こうした経済的な不安に応えるために、国レベルでも高校生の留学を後押しする仕組みが用意されています。
たとえば「トビタテ!留学JAPAN」の高校生向けプログラムでは、企業からの寄附を原資に、返済の必要がない給付型の奨学金として月額最大16万円、さらに留学準備金として最大25万円を支給する制度があります。
円安や物価高の影響を踏まえて支援額が見直されるなど、時代に合わせて内容が更新されているのも特徴です。
もちろん、こうした制度を使えば誰でも必ず留学できるというわけではありませんし、審査や条件もあります。
それでも、「お金がないから最初から選択肢に入れない」と決めつけてしまう前に、こうした後押しがあることを知っておいて損はないはずです。
正規留学だけでなく、短期のプログラムを対象にした支援も少しずつ増えてきているので、気になる方は今のうちに情報だけでも集めておくと安心です。
大事なのは「短期か長期か」を決めることより、自分に合う形を知ること
ここまでお伝えしてきたのは、「短期がいい」でも「正規留学のほうが優れている」でもありません。
大事なのは、その違いを正しく知ったうえで、自分にはどちらの形が合うのかを考えることだと僕は思っています。
期間も費用も違えば、そこで得られる経験の質も違う。
だからこそ、どちらか一方を最初から選ばなかったり、「うちには無理だ」と諦めたりする必要はないんです。
まずは「こういう選択肢があるんだ」と知ることから始めてもらえたらと思います。
もちろん、今すぐ答えを出さなくても大丈夫です。
「短期にするか、正規留学にするか、まだ迷っている」というくらいの温度感で、ちょうどいいと僕は思っています。
次回は、留学というと必ず話題になる“英語力”について、短期と長期でどれくらい違いがあるのか、正直なところをお伝えしていきます。
中高生の海外留学について、「もっと具体的なリアルを知りたい」「うちの子に合った選択肢って何だろう?」と感じた方は、ぜひ留学パパが書き下ろした書籍『中高生の海外留学 知るたび、自分と未来が広がる本』を手に取ってみてください。
留学の基礎知識から、英語力、生活の不安、そして親御さんの疑問まで、包み隠さず本音で語っています。

また、これから本気で留学の準備を進めたい、具体的なプランや現地の情報を相談したいという方に向けて、無料相談・無料カウンセリングも受付しています。
アメリカの大学留学経験者であり、娘の高校留学を応援してきた親の立場の留学パパと、15歳で英語力ゼロからカナダの高校に留学したエリンが、皆さんの不安や疑問について、一緒に考えていきます。
無理な「押し付け」や「留学ありき」の話は一切しません。
ぜひお気軽にメッセージくださいね。

📌 この記事が参考になったら「スキ」と「フォロー」をお願いします。
《その他の関連イベントのお知らせ》

留学パパとエリンが通訳するので英語ができなくでも大丈夫!

