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その「Yes」が一番危ない。ホストファミリーとの"言葉の壁"と乗り越え方【全5回シリーズ①】

中高生の海外留学で、皆さんが一番気になるテーマの一つが、ホームステイ先での人間関係だと思うんです。

これから全5回シリーズで、ホストファミリーとの間で実際に起きている壁と、その乗り越え方を一つずつお伝えしていきます。

第1回のテーマは「言葉の壁」です。

「はい」と答えたのに、なぜ関係がこじれるのか

例えば、ホストマザーから「電気はこまめに消してね」「この時間はシャワーを使わないでね」と生活上の注意を受けたとき、英語をうまく聞き取れていないのに、その場をやり過ごすためについ笑顔で「Yes」と答えてしまうことがあります。

ホストからすれば「ルールに同意した」と受け取りますが、本人は実は理解していないので、結果として同じことを繰り返してしまう。

すると、ホストは「約束を守らない子」と感じ、お子さん本人は「自分ばかり注意される」と被害者意識を募らせる…という悪循環が起きるんですね。

これは決して珍しい話ではなく、長期のホームステイでは本当によく耳にする壁の一つです。

"察してもらう"が、実は一番通じない

「察してもらう」という感覚は、日本ではむしろ思いやりとして評価されますよね。

相手の表情や態度から気持ちを汲み取り、言葉にしなくても分かり合う…という文化の中で育ってきたお子さんにとって、これは当たり前の感覚だと思うんです。

ところが、ホストファミリーの文化では全く逆の受け取り方をします。

「言わないこと」は「納得している」「満足している」「特に考えていない」という意味になるんですね。

だから、苦手な食べ物を黙って食べ続けていれば「気に入ってくれた」と解釈されてしまいますし、我慢の限界で不満を伝えても「じゃあ、なぜ今まで言わなかったの?」と返されてしまう。

悪気があるわけではなく、そもそも「察する」という発想自体が存在しないんです。

「完璧に話せないと恥ずかしい」が一番のブレーキ

言葉の壁というと「単語や文法を知らないから」というイメージを持たれがちですが、実はもう一つ大きな壁があります。

それが「完璧に話せないと恥ずかしい」という気持ちです。

試験のための英語はできても、生活の中で使う英語はまた別物ですし、ホストの出身によっては訛りが強く、聞き取りにくいことも珍しくありません。

実際、15歳でカナダに留学した娘のエリンは、フィリピン系のホストの英語の訛りに最初は苦労したと振り返っています。
しかも、英語で聞き続け、話し続けるというのはそれ自体がかなりの精神的な疲労を伴うものです。

留学生の多くが「聞き取りに慣れる」までに最初の3か月ほどかかると言われていて、この時期を「まだ慣れていないだけ」と割り切れるかどうかが、お子さんの気持ちの余裕を大きく左右します。

聞き返す、言い換える。たった数フレーズで変わる

では、この壁をどう乗り越えていくのか。

まず大切なのは「わかったふりを絶対にしない」ということです。

聞き取れなかったときは「Sorry?」「Can you say that again, please?」「What do you mean by that?」と、素直に聞き返していい。
うまく言葉が出てこないときは「Let me try to say it another way」「It's like…」と言い換えを試すのも有効です。

ニュージーランドで4回ホストを変えた経験を持つある留学生は、最終的に出会ったホストから「時間がかかってもいいから何でも質問して」と言われたことをきっかけに、食事中も辞書を持ち歩いてわからない単語をその場で調べるようになったそうです。

聞き返すことは失礼なことではなく、むしろ「理解しようとしている姿勢」として伝わるんですね。

気持ちを言葉にするのは、わがままじゃない

聞き返すことと同じくらい大切なのが、自分の気持ちをはっきり伝えることです。

日本では「YES/NOをハッキリ伝えると角が立つ」という感覚があると思いますが、海外の人たちにとっては、意思表示をすることこそがコミュニケーションの始まりなんですね。

ホームステイをしている以上、他の人を傷つけない範囲で「好きか嫌いか」「快適か不便か」を言葉にするのは、わがままではなく当然の権利です。

「他人に期待しすぎず、言いたいことは伝える」という姿勢を持てるかどうかが、ホストとの関係を大きく左右します。

最初は勇気が要ることですが、これができるようになると、その後の留学生活全体が驚くほど楽になっていきます。

「言葉が通じない」は、乗り越えられない壁じゃない

ここまでお話ししてきたように、言葉の壁の本質は「単語力」ではなく「伝え方」にあります。

聞き返すこと、自分の気持ちを言葉にすること…この2つを渡航前に知っているだけで、現地で感じる孤独感はずいぶん軽くなるはずです。

もちろん、これは一度伝えたら終わりというものではなく、生活の中で何度も繰り返して身につけていくスキルです。

親御さんにとっては「うちの子にできるかな…」と心配になる気持ちも分かりますが、長い目で見て、焦らず取り組んでいってほしいなと思います。


次回は、ホームステイ先での「暮らし方」にまつわる壁についてお話しします。
「お客様として迎えてもらえる」と思っていた人ほど、驚くことになるかもしれません。


気になることは、一人で抱えなくていい

言葉の壁をはじめ、ホームステイで起きるさまざまな壁について、留学パパが書き下ろした書籍『中高生の海外留学〜知るたび、自分と未来が広がる本』の中でも具体的な考え方やエピソードを詳しく紹介しています。
気になる方はぜひ読んでみてください。

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また、これから本気で留学の準備を進めたい、具体的なプランや現地の情報を相談したいという方に向けて、無料相談・無料カウンセリングも受付しています。

アメリカの大学留学経験者であり、娘の高校留学を応援してきた親の立場の留学パパと、15歳で英語力ゼロからカナダの高校に留学したエリンが、皆さんの不安や疑問について、一緒に考えていきます。

無理な「押し付け」や「留学ありき」の話は一切しません。
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