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「もう、この受験をやめさせようか」。そう思ったことがある親は49.3%。それでもやめられない理由【子どもの教育環境を考える②】

全5回のシリーズで、日本の教育環境を見つめ直し、中高生が海外で学ぶことの価値について考えています。
今回はその第2回です。

前回は、毎日ちゃんと学校にも塾にも通っている子どもたちが疲弊しているという話でしたが、今回は、その隣にいる親御さんの話です。

「もう、この受験をやめさせようか」と一度でも思った親は49.3%

中学受験を控えたご家庭への調査で、保護者の68.7%が受験に強いストレスを感じていると答えています。
さらに76.0%が「子ども自身もストレスを感じている」と見ています。

そして、これまでに我が子の中学受験を「やめたい」と思ったことがある保護者は、49.3%。

ほぼ半分のご家庭が、一度は同じことを考えているわけです。

注目したいのは、その理由の1位が子どもの成績ではないことです。

最も多かったのは「親の精神的負担」で44.6%でした。

しかも父親の39.6%に対して、母親は66.7%と大きく上回っています。
送り迎えも、スケジュール管理も、落ち込んだときの声かけも、どちらか一方に寄っている現実がここに出ています。

つまり、しんどいのは子どもだけじゃないんです。
親御さんのほうも、とっくに限界の近くまで来ている。

それが今の受験の実際のところです。

「早く勉強しなさい」と言った夜、布団の中で自分を責めていませんか?

多くの親御さんは、自分の言葉が逆効果だと、うすうす気づいています。

受験期のご家庭では、58%が些細なことをきっかけに親子げんかをしていて、その多くは勉強への取り組み方や生活態度への注意から始まっています。

そして、子どもにストレスを与えている言葉の筆頭が「勉強しなさい」です。

言ったあとで後悔する。
でも、次の日にはまた言ってしまう。

この繰り返しに疲れている親御さんは、本当に多いです。

ここで一つ、はっきりさせておきたいことがあります。

その言葉は、愛情が足りないから出てくるのではありません。
親であるご自身の不安を、なんとか鎮めるために口から出ているんです。

子どもの側にも、イライラや情緒不安定、口数が減る、腹痛や頭痛といった形でサインが出ます。
どちらも悪気なんてないのに、同じ家の中で二人とも削られていく。

これが受験期のご家庭で起きていることなんですよね。

会社が学歴で見ていたのは、頭の良さではなく「文句を言わずに続けられるか」だった

では、しんどいと分かっていながら、なぜやめられないのか。

そこには、親のわがままでも見栄でもない、はっきりした理由があります。

日本の会社は長いあいだ、「この仕事をしてください」と職務を決めて人を採るのではなく、まず人を採ってから仕事を割り振るやり方をとってきました。
そこで求められたのは、特別な専門技術ではありません。

同じ時期に入社して、会社の文化になじみ、長いあいだ文句を言わずに続けられること。

ただ、その資質を一人ひとり確かめるのは、企業にとってコストがかかりすぎます。
だから学歴が、“我慢して努力を続けられる人”の目印として使われてきたんです。

親御さんが「レールから外したくない」と感じるのは、この仕組みを肌で知っているからだと思います。

だから僕は、その不安を否定しません。
少なくともこれまでは、正しかったんです。

ここまで払った塾代を、ふと頭の中で計算してしまう

やめられない理由は、もう一つあります。

すでに払ってしまったものの大きさです。

何年分の月謝、季節ごとの講習費、模試代。 家族の休日も、かなりの回数を差し出してきました。

ここまでやったのだから、結果を出さないと全部が無駄になってしまう…。

そう感じるのは、人として自然な反応だと思います。
そこに、周りの空気が重なります。

まわりの子が夜遅くまで塾にいる中で、うちだけのびのび過ごさせるのは、手を抜いているように見えるんじゃないか。
教育を放棄している親だと思われるんじゃないか。

ちなみに、塾選びで保護者が最も重視しているのは「子どもとの相性」で43.9%。
「合格実績」の17.3%の、2.5倍以上です。

少しでもストレスなく通える場所を探してあげたい。
その一心で、皆さん必死に走っておられるんですよね。

「まわりの子もみんな塾に行っている」。その“みんな”は、10年後の我が子の責任を取ってくれない

ここから少しだけ、厳しい話をさせてください。

「みんなそうしているから」は、進路を決める理由としては、実はとても弱いものです。

みんなと同じ選択をして、それでうまくいかなかったとき、その結果を引き受けるのは我が子ひとりだからです。

学校も、塾も、まわりのご家庭も、誰も代わりに責任を取ってはくれません。

僕が書籍でも繰り返しお伝えしているのは、起きたことを他人や環境のせいにしない、という姿勢です。
これは子どもにだけ求めることではなくて、進路を一緒に考える親にとっても同じだと思っています。

多数派でいることは、安心にはなります。
でも、安全の保証にはならない。

この二つを混ぜてしまうと、判断がぼやけてしまうんです。

高校生の11人に1人はもう通信制。しかも就職率は全日制と変わらない

そして、これまでの前提そのものが動き始めています。

今、高校生の11人に1人が通信制の高校を選んでいます。

かつてのように「事情のある子が行くところ」というイメージは、もう実態と合っていません。
スポーツや芸能活動、プログラミングなど、自分の活動に時間を使いたい生徒が、積極的に選ぶようになりました。
卒業後の就職率も、全日制とほぼ同じ水準です。

一方で、正直に書いておくと課題もあります。

通信制の卒業生は大学進学率が22%台から26%台にとどまり、進学も就職もしていない人が3割から4割近くいます。

自由がある分、自分で舵を取る力が求められる、ということですね。

それでも、進む道が一本しかない時代ではなくなった。
そこだけは、はっきりしています。

来年も同じ、再来年も同じ。それでも僕が「環境なら変えられる」と言い切る理由

働き方の側も動いています。

仕事の中身を決めてから人を採る形へ少しずつ移りつつありますし、個人の得意なことがそのまま収入になる世界も広がりました。

動画やイラスト、プログラミングなどで活動している人は15歳から69歳の10%にのぼり、市場は国内で2兆円を超え、2034年には10兆円を超えると見込まれています。

親世代が握りしめてきた学歴という保険は、契約したときと同じ効き目のままではない、ということです。

とはいえ、国の制度も会社の採用の仕組みも、待っていて変わるものではありません。

何もしなければ、来年も再来年も同じ毎日が続きます。
それは、その場に立ち止まっているのではなく、動いている社会から少しずつ引き離されていくということなんです。

ただ、一つだけ、ご家庭の判断ですぐに変えられるものがあります。

お子さんが毎日を過ごす“環境”です。

制度が変わるのを待つのではなく、その子が立っている場所のほうを変えてしまう。

僕が高校留学という選択肢をお伝えし続けているのは、そこに理由があります。


次回は、「将来の夢は?」と聞かれて黙り込んでしまうお子さんの話です。 夢がないのではなく、まだ何も見ていないだけかもしれません。
その理由を、我が子の一日の過ごし方からたどっていきます。

中高生が価値観を大きく揺さぶられる経験ができるのが「海外留学」です。

娘の高校留学(カナダの高校に3年間)をきっかけに、親として様々なことを考え、家族で対話を重ねてきました。

そして、この8年間、YouTubeなどで情報発信するかたわら、同じような不安や疑問を抱える皆さんの応援をしてきました。

そうしたすべての経験を1つのカタチにした書籍『中高生の海外留学 知るたび、自分と未来が広がる本』を出版しました!

留学の基礎知識から、英語力、生活の不安、そして親御さんの疑問まで、包み隠さず本音で語っています。
ぜひ手に取ってみてくださいね。  

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また、これから本気で留学の準備を進めたい、具体的なプランや現地の情報を相談したいという方に向けて、無料相談・無料カウンセリングも受付しています。

アメリカの大学留学経験者であり、娘の高校留学を応援してきた親の立場の留学パパと、15歳で英語力ゼロからカナダの高校に留学したエリンが、皆さんの不安や疑問について、一緒に考えていきます。

無理な「押し付け」や「留学ありき」の話は一切しません。
ぜひお気軽にメッセージくださいね。

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