留学中に何かあったら、現地で動いてくれるのは誰? “守られ方”を比べてみた【カナダvsNZ高校留学:全5回シリーズ②】
この記事は、カナダとニュージーランドの高校留学を5つの視点で比べていく全5回シリーズです。
今回はその第2回、テーマは"守られ方の違い"について。
「うちの子に何かあったら、現地で誰が動いてくれるんだろう…」
親として、これは本当に気になるところだと思います。
今回は、カナダとニュージーランドで「留学生を守る仕組み」がどう違うのか、できるだけ具体的にお伝えしていきます。
ニュージーランドは「法律」が学校に守る義務を課している
ニュージーランドには"Education (Pastoral Care of Tertiary and International Learners) Code of Practice 2021"という法律があります。
これは留学生を受け入れるすべての教育機関が必ず守らなければならないルールで、これに署名・登録していない学校は、そもそも留学生を受け入れることができません。
このCode of Practiceでは、学校側に
「身体的・心理的な安全を守ること」
「本人の文化的背景や個性を尊重すること」
「学習面・生活面のサポートをすること」
「家族や文化的なつながりを保てるようにすること」
「困ったときに声を上げられる仕組みを用意すること」
などが義務づけられています。
ホームステイなどの学生の住まいについても、安心して過ごせる環境を提供する責任が教育機関側にあるんですね。
万が一、学校がこのルールを守っていないと感じたときは、運用機関である"NZQA"に直接相談や苦情を申し立てることもできます。
ちなみにこの法律は大学・専門学校の留学生も対象にした大きな枠組みの一部で、高校(中等教育)の留学生向けには専用の要約や案内も別に用意されているんですね。
説明資料は複数言語に翻訳されていて、英語が得意でなくても内容を確認できるようになっています。
つまりニュージーランドでは、「誰が守ってくれるか」があらかじめ国の法律として決まっている、というのが大きな特徴です。
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カナダは「個人」が法律上の保護者になる
一方カナダには、ニュージーランドのような留学生向けの一律のルールはなく、代わりに"カストディアン(custodian)"という個人が法律上の保護者役を担う仕組みになっています。
カナダの移民規則では、17歳未満のお子さんは「親や法的保護者と一緒に来る」か「カナダ国内にカストディアンを置く」ことが必須です。
17歳以上は任意ですが、学校や審査官の判断でカストディアンを求められることもあります。
カストディアンはカナダ国籍または永住権を持つ責任ある大人で、"Custodianship Declaration(IMM5646)"という宣誓書を使って指定します。
この書類は2枚構成で、1枚目はカストディアン本人がカナダ国内で公証を受け、2枚目は親がカナダ国外(自国)で公証を受けるという、少し変わった2段階の手続きになっています。
カストディアンの役割は、緊急時の連絡先になることはもちろん、学校から呼び出しがあれば対応したり、必要に応じて医療や生活面の判断を本人に代わって行ったりすることです。
ちなみに「未成年」とみなされる年齢の基準も州によって違っていて、アルバータ・マニトバ・オンタリオ・PEI・ケベック・サスカチュワンは18歳、ブリティッシュコロンビア・ニューブランズウィック・ニューファンドランド・NWT・ノバスコシア・ヌナブト・ユーコンは19歳です。

「制度」と「人」、どちらが安心?
ニュージーランドの仕組みは、学校側に法律で義務が課されているので、どの学校を選んでも一定基準の安心感があります。
一方でカナダは、カストディアンという「個人」に多くが委ねられる分、その人がどれだけ機能してくれるかで、お子さんの安心感が大きく変わってくるんですね。
つまりカナダ留学では、「誰をカストディアンにするか」「どんなサポート体制のエージェントを選ぶか」が、ニュージーランド以上に重要な決断になるということです。
ホームステイ先や学生寮の質も、最終的にはカストディアンや受け入れ先のエージェントの目利きに大きく依存することになります。

うちの子を任せる相手を、どう見極めるか
残念ながら、留学エージェントの中には、正規留学の経験がない、教育者としての視点を持たないまま「手続き代行」だけをこなしている会社も少なくありません。
1人でも多くの案件をさばくことを優先していたり、サポート費用や送金手数料に不透明な上乗せをしているケースもあると聞きます。
大切なお子さんを任せる相手だからこそ、「教育者としての視点を持っているか」「何かあったときに、本当に動いてくれる体制があるか」を、契約前にしっかり確認してほしいと思います。
逆に教育者としての視点を持ったエージェントであれば、カストディアンの選び方や学校とのやり取りについても、契約前の段階からきちんと説明してくれるはずです。
仕組みを知ってから選んだほうが絶対にいい
今回は、カナダとニュージーランドの「守られ方」の違いについてお話ししました。
法律で守られる仕組みと、人に委ねる仕組み。
どちらが優れているという話ではなく、その違いを知っているかどうかが、留学後の安心感を大きく左右します。
今回の「守られ方」の話は、次にお伝えする費用の話とも実は無関係ではありません。
サポート体制がしっかりしている分、費用構成も変わってくることがあるからです。
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次回は、留学にかかる「お金」の話です。同じくらいの予算でも、カナダとニュージーランドでは中身がかなり違うので、お楽しみに。
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