いい男(いい女)は、欲望に忠実なの。#BLOCK
──いい男は、欲望に忠実なのよ。
というのは、愛するエイミーこと山田詠美の言葉だ。
言うまでもないが、俺たちは誰もが、夢や願い、そして自分の欲望に向かって生きている。
忙しない日常や他人の世話に忙殺されて忘れている人も多いだろうが、誰だって潜在的に、自分を満たすために生きるってことがDNAに刷りこまれてる。
エイミーが言っているのは、自分の欲望に素直になった方がいい男(いい女)になれる、という自己解放のことだ。
誰でもいい──あなたが好きなヤツ、憧れる人、悪いけどカッコいいあいつ、惹かれるスター、著名人、成功者、こうなりたい、と切望する人たちを思い浮かべてみてくれ。
彼らは優れた人格者のようにも、他者のために生きる立派な人のようにも見えるかもしれないが、彼らが成功し、眩しく輝き、他者に貢献できるいい男やいい女であるのは、まず根底で、自分の欲望、願望、夢に対して素直で、忠実だからなんだ。
大事なことは、自分の欲望を許すこと、欲望に素直であること。それはつまり、──欲望と願望、己の渇望をクリアにすることだ。
何がしたいか──その本質的な願いがわかったら、ただひたすらそこへ向かえ。そこへ向かえばやがて、自分を阻む何か──、に気づくだろう。
俺たち、ERNESTでは、それをBLOCKと呼ぶが、心理学では認知バイアスとかマインドブロックとか呼ばれるもので、潜在意識に根づいているのでなかなか自分では気づきにくい。
心理の界隈では、そのBLOCKの根本的原因にある過去の心の傷、トラウマやその体験を引っぱりだして、紐解いて、癒す──、という手法が取られ、それには一定の効力はあるが、それだけでは完全ではない。
トラウマを癒せば誰でもいい男やいい女になって夢を叶えて幸福になれるのなら、今ごろ世界一の大富豪は心理カウンセラーたちばかりになっているだろう。
BLOCKの半分はトラウマ、つまり世界や他者によってつけられた傷かもしれないが、残りの半分は、てめえ自身が決めている決めつけと思いこみだ。
誰かのせいにしているうちは、いい男にもいい女にもなれやしない。
どんな痛みや苦しみを背負った者でも、自分の足で立ち、肚で決め、胸を張ったとき、BLOCKは壊れる。
BLOCKってのは、本当はDOORなんだ──。
欲望や願望、夢や願いを叶え、なりたい自分が、生きたい人生を生きるためには、新しいステージに入る扉、DOORを開け続けていくしかない。
ずっと過去や他者や世界のせいにして生きるのか、自分の欲望に責任を持って、力強く生きるのか──。あなただって答えはわかってるはずだ。
俺が好きな映画〈サマー・オブ・サム〉って映画に、こんな台詞が出てくる。
"Take responsibility for yourself, man. It's not the fin' world. It's your fin' dick that made you do that! Don't blame the world!"
「自分の責任を負えよ。世の中のせいじゃない。お前をそうさせたのは、お前自身の欲望だ。世界のせいにするな」
人は不安になると、何かや誰かのせいにしたがる──、という人間の性質を、連続殺人鬼をモチーフにスパイク・リーが見事に描いているが、不安になるのは、自分の願望を生きていないときだ。
自分の欲望や願望に素直になっていないとき、BLOCKが立ちはだかる。
そういうとき人は無意識下で、自分を卑下し、スネて、自分なんかダメだ、と自己否定しているので、欲望や願望もまた歪んでしまう。
本当は好きな仕事をして好きな人と生きてたくさん金を稼ぎたい、と思っているのに、イヤな仕事をしてイヤな人と生きて金を稼がないように生きてしまう──それがBLOCKであり、それを操る自我(EGO)の正体だ。
BLOCKに気づき、過去の傷を癒し、自分の足で立ち、肚をくくったとき、BLOCKはDOOR(願望を叶えるための扉)に変わる。
DOORを開ける鍵(KEY)は残念ながら、古今東西、痛みや苦しみなんだ。けれどそれは福音でもある。
成功して輝いて幸福に眩しく生きている者たちに、痛みや苦しみを経ていない者がいるだろうか?
ブッダやキリストが人々に救済の光をもたらしたのは、誰よりも苦難と茨の道を歩んだからだろう。
もしあなたが今、痛みや苦しみ、違和感や閉塞感、不確実性と不安定さに戸惑っているのだとしたら、それはKEYを手にしているのと同じだ。
KEYさえ見つけたら、ブッダやキリストほどに苦しむ必要はない。
ただ、目の前のDOORを開ければいい。
欲望に忠実であれ。夢を願え。WISHを生きろ。
過去の自分を捨てろ。今日を生きろ。今を生きろ。
KEYはいつも、あなたの中にある。
願いを叶えるDOORは、いつもそこにある。
目の前にある、今まで避けていた、そのノブを握れ。
飛び跳ねろ。手足を振りまわせ。叫べ。走れ。
震えるハートが、躍動する生命感が、疾走する血流が、あなたの渇望を教えてくれる。その熱い情熱が、必ずDOORを開けるはずだ。
Turn Blocks into Doors.
