お願い営業はもう古い。アスリートの「事業家思考」3つのステップ
「今日も頭を下げて、お願いしたけど、スポンサーが獲得できなかった…」
もし、あなたがそんな「お願い営業」の落とし穴にはまっているなら、この先を読み進めてみてください。結果を出し続けるアスリートは、安易に頭を下げません。
彼らが心得ているのは、対等なパートナーとして選ばれるための「事業家思考」。あなたが変わるキッカケとして、3つのステップをお届けします。
「お願い営業」から「価値提供」へ
営業と聞いて抱く「頭を下げて、お願いする」というイメージがあれば、これこそ最初に破壊すべき固定観念です。
現代のスポンサーシップでは、単なる広告や慈善活動の枠を超え、企業の事業課題を解決するための「投資」と位置づけられています。
企業は、マーケティング、ブランディング、従業員のエンゲージメント向上といった課題を解決するため、クラブやアスリートが持つ資産(アセット)の活用にリターンを求めているのです。
つまり、アスリートがすべきことは「私たちが持つ資産(アセット)を使えば、御社の課題を解決できます。一緒にビジネスを成長させませんか?」と対等な立場で提案すること。
この思考の転換こそが、大きな第一歩。自分を「広告塔」ではなく、企業の課題を解決できる「ソリューションパートナー」と捉え直すことから、すべては始まります。
自分の価値を高める「パートナーセールス」の流儀
ちなみに、私たちは、スポンサーという言葉を使用しません。なぜなら、「スポンサー」という言葉は、英語の「sponsor」に由来し、元々は「保証人」や「支援者」を意味するから。
では、パートナーとして、どのように「提案」を組み立てるべきか。3つのポイントに絞って解説しますね。
ステップ1:徹底的な「相手目線」でのリサーチと仮説構築
まずは、「自分のファン層と企業ターゲットが合うはずだ」といった自分本位の考えではなく、徹底的に相手の立場に立ち、リサーチを重ねること。
企業のIR情報(決算資料)や中期経営計画、社長のインタビュー記事などを読み込み、「この企業は今、若年層へのアプローチに苦戦しているのではないか?」「従業員のモチベーションアップが課題かもしれない」といった課題の仮説を立てます。この仮説こそが、提案に具体性と熱をもたらすのです。
ステップ2:「提供価値」の言語化とパッケージ化
課題の仮説を立てたら、次はその課題を解決するために、自分や所属先(クラブ)が提供できる価値を具体的に言語化します。
<提供価値の簡単な一例>
認知・露出:SNS発信、メディア出演など
顧客接点・体験:ファンイベント、スポーツ教室など
コンテンツ:肖像権の活用、講演会の登壇、オリジナル商品など
重要なのは、これらを単に羅列するのではなく、「企業の課題解決」という文脈で組み合わせ、魅力的な提案パッケージとして届けるということ。企業の課題と予算に応じて選択肢を用意すれば、自ずと提案確度は高まります。
ステップ3:「人」を動かすストーリーと熱意
とはいえ、結局のところ、ビジネスは人と人との信頼関係と信用の基で成り立っています。どれだけ完璧な提案であっても、相手の心を動かすことができなければ、契約には至りません。
商談では、まず相手のビジネスへの理解とリスペクトを示し、課題をヒアリングすることに徹しましょう。
「私たちは、御社の〇〇という理念に深く共感しており、私たちが持つ△△という価値を掛け合わせることで、□□という新しい未来を一緒に創れると信じています」というように、拙くても自分自身の言葉で語るストーリーが重要なのです。
なぜ、他の誰でもなく「あなた」と組むべきなのか。
その理由を語る情熱こそが、論理を超えた壁を突破する力になり得るのです。
所属先(クラブ)をプラットフォームに。自身の事業を創造する方法
ここまで読んでみて、事業家思考を持っているけど、なかなか成果に繋がっていないというあなた。所属先(クラブ)をプラットフォームとして活用することが、自身の事業を創造する近道だということを見落としてませんか?
所属先(クラブ)のパートナーを「最初の事業パートナー」に
例えば、あなたが「子ども向けの栄養補給食品」をプロデュースしたいと考えたとします。スポンサーである食品メーカーや地域のスーパーマーケットに「クラブのパートナーメリットに、私個人の価値を上乗せすれば、さらに強力な販売促進につながります」といった提案が可能になりますね。
具体的には、個人SNSでの発信、購入者限定のスポーツ教室の開催など、所属先(クラブ)、スポンサー、アスリート自身の「三方良し」となる座組みを構築できれば、所属先(クラブ)も応援してくれるでしょう。
ファン・サポーターを「事業の共創者」に
また、熱量の高いファン・サポーターは、あなたの最初のお客様となり、最も熱心な応援団にもなり得ます。彼らを、事業を共に創り上げる「共創者」として巻き込むべきです。
例えば、新商品を考える際、まずはSNSやファンコミュニティで意見を求め、テストマーケティングの場として活用します。また、クラウドファンディングで事業資金を募れば、支援者は単なる支援者ではなく、プロジェクトの成功を自分ごととして応援してくれる「当事者」へと変わります。
「応援してくれる人」から「共に夢を追いかけるパートナー」へと引き上げることが、成功の鍵を握るのです。
所属先(クラブ)のリソースを「事業のインフラ」に
所属先(クラブ)は、スタジアム・アリーナという「不動産」、公式SNSという「メディア」、公式戦という「イベント」など、有形無形の様々な資産(アセット)を保有しています。
もちろん、無償では使用できないでしょうし、一方的に使用したいという気持ちだけでは駄目ですよね。ここでも所属先(クラブ)に対して、あなたの事業がもたらすメリットを具体的に提案する必要があります。
例えば、「自身がプロデュースする商品をスタジアムで販売させてもらい、売上の一部を還元する」といった提案は、所属先(クラブ)にとっても新たな収益源にもなり得ます。クラブを単なる「所属先」ではなく「事業プラットフォーム」と捉えることで、事業成長を遂げる可能性が眠っているのです。
事業家思考を持つアスリートは、競技以外でも所属先(クラブ)に重宝される
昨今、アスリートの価値が競技成績だけでは測れなくなった時代。自身の価値を企業の課題解決に繋げる事業家思考は、すべてのアスリートにとっての必須科目です。
「お願い」する姿勢から、「価値を提供する」パートナーへ。この思考の転換は、現役生活を豊かにし、引退後の人生をも照らします。その学びと実践の最高の舞台は、今のあなたの所属先(クラブ)かもしれないのです。
まずは、あなたの所属先(クラブ)のパートナー企業のWEBサイトをリサーチすることから、第一歩を踏み出してみませんか?
それでも足踏みしてしまう時は、お気軽にご連絡ください。実際に私たちのサポート実例を交えて可能な限りお話させていただきます。
ご連絡は、お問い合わせフォーム、またはX(旧Twitter)のダイレクトメッセージからお待ちしております。
営業・セールスに関するオススメ書籍はこちら
