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子どもの心も大人の心も癒す“森のお医者さん”とは?

ちいさな背中に、やさしさをいっぱい背負って

─ 絵本『はりねずみのおいしゃさん』(世界文化社・ふくざわゆみこ 作)紹介

「やさしさって、なんだろう?」

そんなことをふと思ったとき、ぜひ読んでほしい絵本があります。
今回ご紹介するのは、ふくざわゆみこさん作『はりねずみのおいしゃさん』(世界文化社)

表紙を開いた瞬間から、ふわっとあたたかい空気が流れてくるような一冊です。
舞台は、森の中の小さな病院。
そこには、ちいさなはりねずみ先生が、毎日いろんな動物たちの診察をしています。

息子も大好きな、この一冊。動物園に行けばハリネズミを「はりねずみせんせい!」と呼び観察。病院へ行くのも嫌がらなくなりました!



はりねずみ先生は「こころ」も診てくれるお医者さん

登場するのは、風邪をひいた子、怪我をした子……でも、ただの病気の治療では終わりません。
患者さんたちは、不安やさみしさ、誰かにわかってほしい気持ちを抱えてやってくるのです。

はりねずみ先生は、どんな子にも同じ目線で、優しく話を聞き、寄り添い、
言葉以上のやさしさで包み込んでくれます。

そんな先生をサポートするのが、受付係の白鳥さん。
彼女もまた、先生を信頼し、患者さんを温かく迎える存在です。

読んでいるうちに、「ああ、この森に自分も行ってみたいな」と思ってしまうほど、
絵本の世界は心地よく、優しさに満ちています。


絵のぬくもりが、読む人の心にそっとふれる

ふくざわゆみこさんといえば、「おおきなクマさんとちいさなヤマネくん」シリーズや『ぎょうれつのできるパンやさん』でも知られる絵本作家さん。
その筆致は、やわらかく、温かく、細やかな感情を描く名手です。

『はりねずみのおいしゃさん』では、色鉛筆と水彩で描かれたようなタッチの絵が、
登場する動物たちの感情をそっと映し出しています。

特に、病気が治って笑顔を見せる動物たちの表情や、
はりねずみ先生が差し出す「やさしさ」の描き方に、心がじんわりと温まります。


親子で読むたび、新しい発見がある

この絵本は、2〜5歳くらいのお子さんへの読み聞かせにぴったり。
文字量も多すぎず、ページをめくるたびに話が進んでいくテンポ感も絶妙です。

しかし、この絵本が持つ魅力は、それだけではありません。

読むたびに、「今日はこの子の気持ちがわかる気がする」
「このセリフ、最近の自分に言ってあげたい」──
そんなふうに、大人にとっても心の処方箋になる絵本です。


「大丈夫」がもらえる場所を、私たちも持てたら

子育てに忙しい日々の中で、「ちょっと疲れたな」「余裕がないな」と感じること、ありますよね。
そんなとき、この絵本を開いてみてください。

はりねずみ先生の「だいじょうぶですよ」という一言が、
まるで自分に向けられた言葉のように感じられるはずです。

子どもと一緒に絵本を楽しむひとときは、
親にとっても、心のリセットボタンを押すような時間になるかもしれません。


おわりに:やさしさを伝える絵本を、そっと手元に

『はりねずみのおいしゃさん』は、何度でも読み返したくなる一冊です。
読むたびに、子どもも大人も、少しだけ優しくなれる。
そんな不思議な力を持った絵本。

日常の中に、ほっとできる時間をくれる“処方箋のような一冊”として、
あなたの本棚にもぜひ置いてみてください。


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