「歩行は無理」と言われたら、歩行練習はやめるべき?15年目の理学療法士が「絶対に続けた方がいい」と断言する3つの理由
こんにちは。今日もつらつらと書き連ねていこうと思います。
先日、ある親御さんから切実なご質問をいただきました。 「病院で『この子が将来、一人で歩く(独歩)のは無理です』と言われました。でも、足は前に出せるんです。こういう場合、もう歩行練習はあきらめて、他の練習に時間を入れた方がいいのでしょうか?」
確かに、「どうせ歩けないなら、その時間を別の生活動作の練習に充てた方が効率がいいんじゃないか」という意見も一理ありますし、そう悩んでしまうお気持ちも痛いほど分かります。
ですが、僕の結論は一貫しています。 体重をかけることで明らかに脱臼が進行するとか、骨折のリスクが極めて高いといった特異なケースを除いて、ほとんどの場合、歩行練習(あるいは抗重力活動)は絶対に続けていった方がいい。それがお子さんの未来にとって圧倒的にメリットが大きいからです。
今日は、なぜ「将来一人で歩けない」と言われても歩行練習を続けるべきなのか、僕なりの明確なアンサーをお話しします。
1. 「歩けない=車椅子だけの生活」に、勝手に蓋をしていませんか?
まず、僕がいつも不思議に思うのは、「独歩(一人で歩くこと)が難しい」=「歩行練習には意味がない」という極端な足し算・引き算になってしまうことです。
一人で何も持たずに歩くのが難しかったとしても、PCW(後方支持型歩行器)や杖(クラッチ)といった福祉機器を使えば、自分の力で移動できるようになるお子さんはたくさんいます。
もしここで「歩くのは無理だから」と練習への投資をやめてしまったら、どうなるでしょうか。 そのお子さんの移動手段の可能性、そして「世界を広げるチャンス」を、大人の予測だけで完全に閉ざしてしまうことになるんです。
もちろん、自分の力で身体を支えることが全くできず、足を一歩も前に出せない状態であれば、車椅子中心の生活に特化した環境設定を徹底していく戦略になります。しかし、「グッと身体を支えられる」「足を前に出すことができる」というポテンシャルが少しでもあるのなら、そこにチャレンジする意味は12分にあります。
※ここからは、たとえ将来100%車椅子生活になるとしても、リハビリの中で「あえて立って歩く時間」を仕掛けるべき、医学的・運動学的な3つの裏付けを公開します。
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