自己紹介|ピアサポートと出会って人生が変わった日 ― 当事者からカウンセラーになるまでの物語
こんにちは。「ピア・ザ・カルチャー」代表の平岡良亮です。
自己紹介をしていなかったので、改めて自己紹介と私の想いを綴らせていただきたいと思います。
私は統合失調症の当事者であり、現在はピアカウンセラー・講演講師として活動しています。
今日は、自己紹介を含め私がピアサポートと出会い、人生が大きく変わった日のことをお話ししたいと思います。
■ 統合失調症と向き合う日々の中で見えなくなったもの
私は15の頃から統合失調症の症状に悩まされ、幻聴や思考のまとまりにくさ、強い不安や抑うつ、孤独の中で長い時間を過ごしてきました。
厚生労働省の発表では、精神障がいを患っている方は令和5年では約603万人と発表されています
(出典:厚生労働省「精神保健医療福祉の現状等について」の報告書)。
当時の私は、その中のひとりであるにも関わらず、ひとり取り残されたような感覚を常に抱えていました。
家族も必死に支えてくれていましたが、どう声をかけてもらえば気が楽になるのか、自分でもわからなくなる日々でした。
■ 「同じ経験をした人」の言葉が胸に落ちた瞬間
ある日、私が初めて開催した講演会で出会った当事者の方が、私にこんな言葉をくれました。
「あなたの話を聴いて前を向いて頑張ろうと思えました。」
それは家族の言葉よりも、医療者の言葉よりも、深く胸に響きました。
後になって知ったのですが、この「同じ経験を持つ人どうしの支え合い」が、厚生労働省が推進する ピアサポート の考え方そのものでした。
ピアサポートは公的にも認められており、医療・福祉の現場にも導入が進んでいます。
(出典:厚生労働省「障害者総合支援法」・ピアサポーター養成事業)
私は初めて「自分の経験が誰かの支えになる未来」を想像できたのです。
■ ピアサポートを学び出した理由
それから私は、ピアサポートについての研修や講座に参加するようになりました。
精神疾患を持つ当事者であることを「弱み」ではなく、「経験という資源」だと考えられるようになったのも、この頃からです。
学ぶほどに、過去の苦しみが「誰かを支えられる力に変わる」実感がありました。
支援者として必要な知識や倫理観、コミュニケーション、専門的な理論ももちろん大切です。
ただ、それ以上に大切なのは、「同じ痛みを知っている人の声が届く瞬間」でした。
■ ピアカウンセラーとして独立するまでの道のり
そこから私は、個人事業「ピア・ザ・カルチャー」を立ち上げました。
もちろん起業は簡単な道ではありません。
以前は行政に勤めていたのですが、行政も退職。
相談者の悩みに向き合いながら、自分の体調管理、事業の運営、講演活動、本の執筆、SNS発信……日々試行錯誤を続けています。
ですが、ひとつだけ確信していることがあります。
「当事者だからこそ伝えられる言葉がある」ということです。
■ 家族・支援者・当事者へ届けたいメッセージ
精神障がいを抱える本人も、その家族も、支える周囲の人も、それぞれに苦しみがあります。
どの立場にも「正解」がないからこそ、お互いが迷いながら歩んでいます。
・どう声をかけていいかわからない
・距離感が難しい
・一緒にいるのに孤独を感じる
そんな気持ちを抱える人にこそ、ピアサポートは役立つと私は感じています。
■ ピアサポートは誰のものでもある
ピアサポートは「専門家だけのもの」ではありません。
同じ経験をした仲間どうしが、経験を共有し、支え合い、共に回復していく文化です。
起業して活動してみたい人にも、家族を支えたい人にも、そして当事者として生きづらさを抱える人にも、共通して言えるのは、
「一人ではなく、ともに進める」ということです。
■ まとめ ― 経験は、誰かの光になる
私は統合失調症を経験していなかったら、きっと今の活動はできていません。
過去のつらさは消えませんが、その経験を「希望につながる物語」に変えることはできます。
あなたの経験も、誰かの光になります。
これからもピアサポートとともに、「つながりの文化」を広げていけたら嬉しいです。
読んでくださり、本当にありがとうございました。
いいなと思ったら応援しよう!
メンタルヘルスの情報発信・ピアカウンセリング・講演活動・ピアサポートの普及を続けるために、あなたの応援が力になります。
あたたかい想いに、心から感謝します。