てめぇの目は節穴か?!
って、リアルで言われたことありますか? 僕はあります。富士ゼロックスの上司だったXXさんに。
新卒の頃、僕は富士ゼロックスの新規開拓営業部隊にいました。
主な仕事は、リ◯ーやキ◯ノンなどの複合機を利用している企業に入り込み、富士ゼロックスの複合機に代替させることです。
ここで少し歴史の話を。
ゼロックスというのはコピー機の生みの親であり、当然マーケットシェアは100%でしたから、基本的に営業部隊は後発のメーカーから「シェアを守る」ことが行動原則となります。
優れたサービス、優れた機器、こまめなフォローで顧客を虜にして逃さない、それが行動原理。
しかし、それでも中小企業を中心にコストの安さなどから他社にシェアを奪われ続けたゼロックスは、僕のいた部門、つまり「逆襲専門」部隊を作るに至ったわけです。
既存の担当顧客や守るものは何も無い、ただただシェアを奪い返すことだけに特化した攻撃部隊といったところでしょうか。
既存顧客ではないので、基本的に担当顧客の情報というのは殆どありません。 戦略を立てる為にも、どこのメーカーと取引があるか?などを確認する必要があります。
諸先輩方も含め、職業病的に人の会社に入ったら、まず「視界に写る複合機の機種を全て分析する」ということが染み付いていると思います。
僕たちは他社の複合機は研究し尽くしていますから、遠目からみただけで、メーカーはもちろん、機種を把握すれば、導入時期や印刷枚数、つまり見込める売上などもわかるわけです。
例えば、
・販売停止から5年以上経った機種がある=リース切れで代替をしていないコスト重視の顧客である。
・キ◯ノンやコニ◯ミノルタのGA機がある=このフロアにカラー出力を多用するデザイン部隊がいる
などです。
ある日、なんとかアポを取り、上司を連れて会議室に入れてもらったものの、入口から会議室までの導線に一切コピー機が見当たらない企業がありました。
応対いただいた担当者の方も、我々に心を開いておらず、今ある複合機のことを教えてくれません。
お客様が電話対応で席を外し、会議室で僕らが残され、「手がかりがないっすね」と僕が上司に言った時、ついにあの言葉を言われたのです。
「てめぇの目は節穴か?!」
なんで急にそんなことを言われた?何か見落としたか?と思うと上司は、お客様に渡された資料を指さしました。
「この紙、うちだったらあまり使わない白色度だろ。そして、このロゴを見ろ。この赤の発色。これはリコーのトナーだぞ。ってことは大◯商会とリ◯ーの組み合わせじゃねぇか?」
僕は思いました。リ◯ーの赤ってなんやねんwと。
お客様が戻って来ると、上司は言いました。 「◯◯さん。教えてくれないから僕の推理を言いますね。この紙、た◯めーるでしょ。で、メーカーはリ◯ーですよね。どう?」
お客様は驚いた様子で言いました。 「えwwwwなんでわかるんですかwww」
一通り説明すると、 「プロって凄いですね・・・実は・・・」と色々と教えてくれました。
いかがでしょう。コピー機の世界も中々奥が深いですよね。
その出来事以来、僕も修行の結果、判別術を身につけ「リ◯ーの赤」「キ◯ノンの黄色」「京◯ラの黒」など見分けられるようになりました。
次回、「ローソンやファミマで印刷したものを客に出すつもりか?セブンイレブン一択に決まってるだろ」です。燃えそうなので本当に書くかは不明です。
