「帰りたい」という言葉に、ふと足が止まった日
今日は遅番。
ゆっくりとコーヒーを飲んで家を出る。
廊下の先に見える中庭。
ピンク色のチューリップが、咲くのを待っているようだった。
100歳近い利用者さんのもとへ向かう。
「身体が痛くてどうしようもないんだよ。
家で10日寝れば治るんだよ。帰りたいんだよ」
何度も繰り返すその言葉に、
ただ耳を傾けることしかできなかった。
ここに来る人たちの多くは、
それぞれの事情を抱えている。
自宅で過ごすことが難しく、
ここが最期の場所になることも少なくない。
自分の意思だけでは、どうにもならない現実。
その中で、
私は何を大切にして生きていくのか。
ふと立ち止まる。
変わらない日常の中で、
確かにある“限り”。
だからこそ、今をどう過ごすか。
あなたは、今日をどう生きますか。
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