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プライベートな対人関係でも頑張らない~頑張るをやめる(後編)-9

puプライベートな対人関係でも同様に頑張らなくなりました。
 
HIV感染発覚、エイズ発症からの社会復帰後、
私はそれまでのプライベートな友人や知人との交流を、
一部の信頼できる人以外は断ちました。
 
出会いを求める気持ちになっても、
以前のようにゲイバーに足を運ぶことはほぼなくなりました。
 
自分の病気を隠したままで新たな出会いを求める気にならなかったのです。
 
唯一、私が個人的に人と会うために出向いいたのは、
HIV陽性者を支援する団体のミーティングや勉強会だけでした。
そこでは常に安全な場づくりをしてくれていて、
参加者もそれに同意していたからです。
 
そこではHIVに関する知識や公的支援の知識、
日常生活や恋愛、セックス等に至るまで、
わからないこと、気になることなどを相談できました。
その支援団体でHIV陽性者同士でそれぞれの経験をもとにした話や、
正しい知識を得ることができたのは、
私にとって絶望と孤立から解放してくれたと思っています。
 
対人関係においても、
この支援団体ではコミュニケーションに関する勉強会が定期的に行われていました。
ミーティングにおいても、
参加者からの相談でコミュニケーションに係わる相談が出れば、
同席する参加者から
「自分の場合こうだった、こうした」などの経験談が聞ました。
 
HIVに対しては病気の治療においては進歩していて、
治療における心配はかなり軽減してきたと思います。
 
しかし、未だに社会での偏見が残っていて、
陽性者の行動や心理にブレーキをかけています。
職場や友人、家族などの関係において、
病院で、役所でなどさまざまな場所で答えに困る質問を受けたり、
何気ない言葉に傷ついたり、怒りを感じたりすることさえあります、
それだけ私たちHIV陽性者にとって、
偏見という圧力は強く感じてしまいがちなことなのです。
 
また、感染原因の中には、
「No」といえなかっためにコンドームを使わないセックスをして
感染してしまうケースもあります。
 
自分の意思をしっかり持って人と向き合うこと、
コミュニケーションに困った際にどう対処するか、
法的または倫理的な考え方も含めてこの団体は教えてくれました。
 
私にとってこの支援団体に参加したことは、
「頑張らない生き方」を選択し、
自分の身体と心を大切に自分らしく生きようと決意した私に、
自己否定や罪悪感を持たないための知識と力を与えてくれたと思うています。
 
このような支援団体での交流や学びのおかげで、
健康面と精神的な安定を取り戻した私は
機会を見つけては信頼できる友人に自分がHIV陽性者であることを
カミングアウトすることができました。
 
私はセクシャリティやこの感染症について、
カミングアウトを推奨する訳ではありません。
カミングアウトをすることは、
相手にも精神的負担を強いることになるからです。
それと同時にその相手自身にも、
自己の思考や寛容さと向き合わせてしまうからです。
 
私はカミングアウトする際には、
相手に対してどのように話せば良いのか、
相手の質問にどう答え、
どう配慮するかを確認しながら行いました。
 
私としてはこの人、この人たちなら私の話を受け入れ、
変わらぬ友情を続けていけると思える人を選んでいます。
だからこそ、信頼できる人として私も見ているし、
どんな反応をされても恨んだり、後悔しないと考えていました。
 
だから今でも、彼らとは変わらず交流できるし、
っ彼らの存在を考えると幸せな気持ちになります。
これからもそういう人と出会うことを大切に考え、
そういう私でも在りたいと考えています。
 
人数の多さよりも、
ひとり一人を大切に、
そのとき、その瞬間を大切にしながら自分らしく。
 
HIV感染発覚から10年を過ぎて、
こうして自分の考え方を書くことができているのも、
支援団体や陽性者の先輩たちの温かい関わりがあってのことと感謝しています。
 
人間関係は置かれた環境や立場、そこにいる人によって、
それぞれに異なるものです。
ここに書いたのは私の経験したものなので、
この文書を読んだ方に合っているとは限りません。
ただ私が選択した「頑張らない生き方」を10年以上続けて、
時にそれを見失いながらも、
環境や出来事にゆさぶられながらやってきて、
今の自分だからわかったことを書きました。
 
私が選択した「頑張らない生き方」は、
怠惰で自分勝手な生き方をすることではありません。
ただ目先の欲求ばかりを追うのではなく、
第三者や世間の勝手な価値観にとらわれずに、
中長期的な視点で自分の幸福な在り方を追求する姿勢です。
 
そのためには自分がこの世界の一員であり、
この宇宙で生きる生命として
自分の外部とつながっていることを忘れてはならないと思っています。
 
目の前にいる人だけでなく、
世界中の人や自然、出来事からも影響を受け合い、
この文章を見てくれたあなたlともつながっていると思うのです。

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