ライフライン停止の恐怖、私が神戸で見た現実Vol.4
【第4回】
在宅避難という選択肢 -
神戸の教訓を活かす備えとサバイバル術
これまでの連載で、大地震によってライフラインが停止した際の過酷な状況を、私の阪神・淡路大震災での体験を交えながらお伝えしてきました。神戸市灘区岩屋のマンションは幸いにも大きな被害を免れましたが、電気、ガス、水道、下水道が使えない生活は想像を絶するものでした。
あの時、もし自宅が安全であるならば、多くの人が「在宅避難」を選択したはずです。今回は、その在宅避難を可能にするための具体的な備えと生活の知恵、そして、あの震災を経験したからこそ「これがあったら…」と痛感した防災アイテムについて深掘りします。
なぜ「在宅避難」なのか? 神戸での経験から
震災直後、私のマンションの住人たちは、幸いにも建物が無事だったため、多くが自宅に留まりました。避難所は家を失った方々で溢れかえり、受け入れにも限界があったからです。住み慣れた場所で、少しでもプライバシーを保ちながら生活できることは、混乱の中での数少ない救いでした。
プライバシーと安心感
見ず知らずの人との共同生活は避けられ、精神的な負担は軽減されました。
感染症リスクの低減: 当時は今ほど感染症対策が叫ばれていませんでしたが、結果的に密集を避けられたことは大きかったかもしれません。
残された家財の活用
わずかな食料や衣類など、手元にあるものを最大限に活用できました。
しかし、これはあくまで「自宅が安全である」という大前提があってのこと。そして、ライフラインが止まった自宅で生活を続けるためには、想像以上の備えと工夫が必要だと痛感しました。あの頃の私は、正直言って備えが不十分でした。
備えがあれば、未来が変わる
そう思った瞬間でした
在宅避難のための「備え」チェックリスト –
神戸の教訓から
ライフラインがいつ復旧するかわからない不安の中、神戸で私が本当に困ったこと、そして「こうしておけばよかった」と後悔したことを元に、具体的な備えをリストアップします。
私の自戒の念も含めてアップしますね
食料・飲料水
最低でも1週間分、できればそれ以上の備蓄を。当時は3日分と言われていましたが、甘かったです。復旧には時間がかかります。
カセットコンロとガスボンベは必須。あの時、数本しかなく、本当に心細かった。今は多めに備蓄しています。
飲料水は1人1日3リットルと言われますが、生活用水(トイレなど)も考えると、さらに必要です。ポリタンクもあった方が良いでしょう。
温めなくても食べられるもの、調理が簡単なレトルト食品や缶詰の種類を増やしておくべきでした。
食器洗いに水を使うことがもったいので食器にポリ袋をかけて食事するスタイルが生まれました。
トイレ対策
これが本当に、本当に最重要!
携帯トイレ・簡易トイレの備えがなかったことが、神戸で一番困ったことかもしれません。マンションのトイレが使えず、汚物を処理する苦労は筆舌に尽くしがたいものでした。今は、家族全員が1週間以上使える量を必ず備蓄しています。
凝固剤、消臭袋、トイレットペーパー(想像以上に消費します)、ウェットティッシュも大量に必要です。
現実的にテント村に行ったり、駅のトイレを使用したりしていました。
これほどトイレの場所が気になったことはありませんでした。
情報収集手段の確保
電池式ラジオは必須。あの時、情報がなくてどれだけ不安だったか。予備電池は必要です。
タイプを選ばずに使用できるラジオや懐中電灯だともっといいですね。
今はスマートフォンがありますが、充電できなければ意味がありません。大容量モバイルバッテリーは複数個、そしてできればソーラー充電器も。
太陽光充電はあった方が良い!!
明かりの確保
懐中電灯はありましたが、電池がすぐに切れました。LEDランタンのような長時間使えるもの、そしてヘッドライト(両手が空く)の重要性を痛感しました。
最近は、バッテリー内蔵の電球が登場しました。
画期的な電球です
おすすめ
衛生用品
水が貴重なので、ウェットティッシュ、アルコール消毒液、ドライシャンプーは本当に役立ちます。
あの頃はあまり普及していませんでしたが、今なら絶対に備えます。
ゴミ袋も大量に。生ゴミや汚物の処理に不可欠です。
寒さ・暑さ対策
1月の神戸は寒かった。電気もガスも止まると、暖房手段がありません。カイロ、毛布、寝袋、アルミブランケットは必須です。窓からの冷気を遮断する工夫も必要でした。
今だとポータブルバッテリーと電気毛布がおすすめ
小型の電気こたつも在宅避難にはあると便利ですね
【注目アイテム】
神戸の経験から欲しい!
太陽光充電2000Wポータブルバッテリー&湯煎調理
さて災害の備えといえば
カセットコンロですが
カセットコンロの注意喚起が出ています
便利で在宅避難に欠かすことのできないカセットコンロですが
数年前に、消防庁から余震に対して実験を行っています
東京にお住まいの皆さんは必見!!
振動実験から得られた
カセットこんろ等の防火防災上留意すべき燃焼現象等
便利で頼りになるカセットコンロですが
十分注意して取り扱いをお願いします
消防庁のこの実験動画を見ると考えなければなりません
そこで辿り着いた回答がこれです
もし、あの時に「太陽光充電可能な2000Wポータブルバッテリー」があったなら…。そう思うと、今の技術の進歩は本当にありがたいです。
太陽光充電2000Wポータブルバッテリーの可能性
これが一台あれば、スマートフォンの充電はもちろん、LED照明、ラジオ、小型の電気調理器具(湯沸かしポットなど)が使えたかもしれません。情報収集や最低限の温かい飲み物の確保は、精神的な支えになったはずです。
マンションの給水ポンプが動かせたかは分かりませんが、もし動かせたら、トイレ問題も少しは軽減できたかもしれません(ただし、これは専門家の確認が必要です)。
太陽光で充電できるなら、長期間の停電でも希望が持てます。
湯煎調理の有効性
ポータブルバッテリーと小型IHヒーターがあれば、カセットコンロのガスボンベを節約しながら、レトルト食品を湯煎で温められます。あの時、冷たい缶詰ばかりでなく、温かいご飯が食べられたら、どれほど力になっただろうかと思います。
洗い物も少なく済み、貴重な水を節約できます。
もちろん、これらは高価なものですが、
ライフラインが途絶えた中でのQOL(生活の質)を維持し、精神的な安定を保つためには、非常に有効な投資だと、神戸での経験を通して強く感じます。
次回は、最終回。
もし自宅での生活が困難になった場合の「避難所生活」について、そしてこの連載全体のまとめとして、私の神戸での経験を踏まえ、私たちが今からできることについて改めて考えていきます。
次回予告
【第5回】
もしも家に戻れなくなったら…避難所生活の現実と、神戸から伝えたいこと
お楽しみに
