さて、久々に(3)

遅々とした

何か月ぶりかでルアー自作に取り組んでいますが、遅々とした進捗を少々。
前回ちょっと書いたところから出張が2発ほど入り、まとまった時間がなかなか出来なかったのと、その他の工作(木工です)にも注力していたので、あんまり沢山は出来ていないのでした・・・。

ぶつ切り

前回はボディ切り出しと粗研磨の部分、そして構造線の作成についてお示ししていたのですが、今回はここから更に構造線とウエイトのボディに埋め込む作業を行いました。
ところで、余り得意ではないのですがジョイントミノーの製作ということもあり、せっかく研磨したボディを惜しげもなく(?)ぶつ切り・乱切りにしています。

解体前の雄姿(?)
バラバラ○魚後の写真

この時点で本試作品の名前は決まりました。
「Chopped Loach」
英訳そのまんまですが「ぶつ切りどじょう」です(物々しいなあ)。

構造線とウエイト埋め込み

さて、構造線ですが、私の場合φ0.8mmか1.0mmの鋼線を使っています。
前回の記事でもちょろっと写真に出ていましたが、ルアーの他、船釣りの天秤、ヤエンなどでも使うことが出来るような直線のやつです。
普通のミノーであれば難なく作り上げるのですが、ハンドメイドでジョイントミノーを作る時の問題点は
 ○ジョイント部分の強度を如何に確保するか
 ○往々にしてジョイント部分が長くなってしまい、見た目がよくない
 ○製作時のセルロースセメントの除去
この3つ。

ヒートン打ちは余程のことがない限りはNG、ジョイント後部がファイト中にすっぽ抜けるとか、強い捻りの力が生じてボディが砕けるなんて悲劇は絶対に避けなければならず、貫通構造線+がっちりコーティングは必須。
一方で最初から構造線を3ピース分つないでしまうとジョイント部分についてしまうセルロースセメントが邪魔で仕方なくなります。
では・・・?と考えた結果ですが、「その(2)」で写真にお示ししたように、「各パーツは個別である程度のところまで作ってしまう」「ジョイント部分には、本来インジェクションルアーで使うことの多いエイトワイヤーをかましておき、もう片方のエイトワイヤーの穴をタングステン棒で貫通させる」「タングステン棒はパーツの内部を串刺しにするように埋め込んで、更に後続側の構造線もこれを通す」これで解決しています。
言葉にすると難しいのですが、ジョイントパーツをタングステン棒でつなぎとめる構造をとっている、とでもご理解ください。
この構造は2ピースジョイントの自作品では既に導入しており、湿原河川での実戦でも特に問題なく機能してくれているので、今回の試作品でもこれを導入しています。

2ピース目、3ピース目左の構造線2発の部分にタングステン棒を刺し、1ピース目、2ピース目後端のエイトワイヤーもタングステン棒に通すことでジョイントする構造です。

唯一心配なのは、エイトワイヤーの直径が0.8mmであること。
100mm程度と比較的大きなルアーだということもあって、構造線は1mm径、ジョイント部分の片方だけがやや細い形になってしまうのですが、0.8mm径のワイヤーを使って作った小型ジョイントミノーで釣った魚では、ファイト後にルアーがおかしなことになったことはないので、大丈夫だと信じることにします。
セルロースセメントを使ったディッピング前の重量は6本分いずれも約7g、セルロースに塗料、トップコート、フック、リップ等の重量をあわせると完成品の重量はおそらく10g程度ではないかと思います(狙い通り)。

そんな内部構造線ですが、基本的に一度作ったものをバルサに押し当てて軽く型をつけてからハンドルーター(1mm径のダイヤモンドビット)で掘っていき、線を挟んでもぴったりとバルサ同士がフィットすることを確認してからボディを貼り合わせています。
内部にボールウエイトを入れる時はこの時に別の球形ビットで所定位置まで穴を開けて、ウエイトボールを入れて、ということも併せて行います。
ここはビルダーの皆さん同じだと思います。

外からタングステン棒を埋めた図。40mmは潔く?ワンフックなのでミッドシップ的な配置。

私のルアー、特にヘビシンミノーではボディの安定性とロール性能を上げるために、ボディを先に貼り付けた後、ボディ外部からルーターを使ってタングステン棒を埋める穴を掘り込み、(これが大変面倒)切削砥石でカットしたタングステンのウエイトを埋め、瞬間接着剤で固着させています。
今回の製作品の中ではジョイント試作品のフロントパーツと、小場所用の45mm、40mmがこの構造です。
面のガタガタはタミヤのエポキシパテで整形。

あまりよく見えないかもですが、貼り合わせ位置やタングステンの埋まっているところはパテ整形+研磨で整えた後の写真。この後エラ部分の下塗りとセルロースディッピングに入ります。

リップレス状のものも本来はこの構造を取っていたのですが、ピンスポットでトゥイッチ等を仕掛けると大変よいアクションが出て、狂ったように魚が出るものの、普通にただ巻きすると殆ど泳がない(!)i字系か?という問題児だったので、今回はウエイト支点をボディ中央付近に固め、ボールウエイトのみでバランスをとってみました。
これが終わったら改めてサンドペーパーで研磨し、もう1番手細かいペーパー掛けをしてからエラの部分のマーキングをポスカでして、これが乾いた後にセルロースセメントのディッピングへ。

ここから先は、予告編

今週からはセルロースディッピングが主体の、ぱっと見には余り面白くない?工程が続きます。
ディッピングは皆さん行われているのと同じく、ボディ前部からディップして乾かしたら次はボディ後部からディップ、これの繰り返しでやっています。
原液を5往復(10回)もするとアルミ張りの前に十分な強度が保てます。
よりきれいな仕上がりを求める場合、最初に薄めに希釈したセルロースセメントへディッピングしてやると、多少中まで溶媒が染みてくれるので後から気泡が出てくることが少なくなるかと(フローティングの場合、比重にも影響するので要検証ですが)。

これが済んだら、背中と腹の下地塗装を終わらせてからウロコ貼り。
ウロコはルアーのウロコ模様を作ることしか能のない片目やすりである「北岡やすり」で型を作っています。
今回はモチーフがドジョウなのでウロコは細かい物・・・ですが、(あばらが少し浮き出た?)ちょっと瘦身のドジョウを目指し、お腹の側はもう1種類の目を重ねて模様をつけてみました(40、45mm、リップレスは普通のワカサギカラー)。

ベースは細かいヤスリの二度掛けでウロコを表現しておいて、もう1段粗いヤスリで片面がけするとこんな感じでアバラチックな表現ができたりします。

実際の塗装はアルミ貼りのうえ、更にセルロースセメントで5~6層ディッピングした後の実施となりますので、こちらはまた工程が進んだときに。
ドジョウのカラーパターンとテンプレートをどう作ろうか・・・目下の悩みはこれだったりします。