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エコロジーチェックはお早めに!

 コーチングをしていると、目標設定やアクションプランをクライアントが考えていく際に、聞いていて、「あれあれ、このままで大丈夫かな・・・」と感じることがあります。そんなときに、エコロジー・チェックが役立ちます。


エコロジー・チェックとは

 エコロジー・チェックとは、目標や実行計画が自分の周辺(エコロジー)に対して、どのように影響するかを確認することを指します。

 例えば、私がダイエットをしたい、と思っているとします。ダイエットをすることで、外見が磨かれ、また、健康診断の数値も改善してくるでしょう。そうすると、周囲からはポジティブな評価を受けることもあるかもしれません。

 一方で、ダイエットをするという事は、食生活を節制するという事ですので、飲み会などへの参加率は減るかもしれません。その結果、飲み仲間からは、「あいつは変わった」などと言われ、友人関係にヒビが入る可能性もあります。

 このように、一つの目的を達成することは、必ずしも良いことばかりではなく、周囲へのネガティブな影響も含んだ一面も持ち合わせているのです。

 ですので、クライアントを中心に据えてコーチングを進めつつ、クライアントと周辺との関係にも目を向けておくことは、コーチング後にクライアント自身が実行段階に入る際の満足度を高めるために、重要になります。

どの段階でチェックを入れるか

 コーチングの時間はあっと言う間に過ぎることが多く、エコロジー・チェックをできないままに、セッションが終わってしまうことも珍しくありません。ですので、出来るだけ早い適切な段階でエコロジー・チェックを入れるようにします。

① クライアントが課題を語っている局面

 クライアントが課題を語っていて、なおかつ、自分自身にベクトルが向いている状態のときに、「その課題は、周囲にどのような影響を与えていますか?」「あなたの課題を、周囲はどう考えていますか?」などの質問で、周囲との関係性にベクトルを向けます。

 そうすることで、クライアントは、「これは、思っていたよりも厄介な(もしくは、重たくない)課題だったんだな」ですとか、「周辺との関係性を考えると、この課題よりも、別のあの課題に取り組んだ方が良いな」などの気づきを得ることができます。

② 目標の設定が一段落した段階

 目標の設定が一段落した時点で、「この目標は周囲にどんな影響を与えますか?」「この目標を家族や同僚が聞いたら、どんなアドバイスをしてくれそうですか?」などの形で、目標の達成が、クライアントとその周辺への影響も含めて、トータルでプラスになるかどうかを確認します。

 そうすると、「自分は幸せになれるが、周辺には悪いことになってしまうな」ですとか、「周辺にも良い形で進めるためには、目標を変えた方が良いな」という感想が出てきて、目標の設定に深みが出てきます。

③ 行動プランを立てているとき

 行動プランを立てる場面で、「この行動を取ったら、周りはどのようにサポートしてくれそうですか?」「行動を取る際に、誰か了解を得ておいた方が良い人はいますか?」など、周囲からの追い風・向かい風の有無を確認します。

 そうすることで、行動が思ったよりも取りやすいことにクライアントが気づき、勇気づけられるかもしれません。逆の場合は、少し慎重な行動プランに修正をするかもしれません。

せっかく前向きになっているところに、水を差してしまわないか

 エコロジー・チェックをする際に、特に人間関係に慎重な人にとっては、周囲への影響を聞くとブレーキになってしまう場合もあります。できるだけ、そういったリスクを避けられるような質問を考えてみました。

「この課題について、これまでに周りからはどんなフィードバックがありましたか」

「この目標にアドバイスをくれる人がいるとすれば、誰になるでしょうか」

「その行動をする事で、誰が一番、反応をしそうですか」

 いずれも、ニュートラルな(良し悪しを想起させない)形になるように考えてみました。こう問いかける事で、ポジティブもしくはネガティブな回答が返ってくるかどうかを一旦見ながら、次の展開を考える事ができます。

 無理に前向きに、もしくは、内省を促すように対話を誘導されるのをクライアントは嫌がりますので、こういった質問を使いながら、バランスよく考えられるように自然と展開をしていきます。

まとめ エコロジー・チェック実施はエチケット

 コーチングは特殊な対話形態で、とかく、自分自身にベクトルが向きがちです。コーチングが終われば、いつも通りに人間関係のしがらみの中で生きていくことになりますので、適度にエコロジー・チェックを挟む事は、コーチにとってエチケットだと思います。

 一方で、あまりにも「周りが」と言い続けるとクライアントも制限ばかりで発想を考えにくくなりますので、エコロジー・チェックは早めに、と言いながらも、ニュートラルな問いかけでバランスを取る事を考えています。

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