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実験計画の立て方 GROWモデルで考えてみた

 「実験計画って、どうやって立てたらいいんですか」難易度の高い質問をたまに職場で頂きます。

 質問者の抱えている状況や、その人の考え方がある程度分かっていれば、そこに対してアドバイスができるのですが、一般的な説明が作れないものかどうかを考えてみました。コーチングのGROWモデルを使っていますが、コーチング知らない人でも流れに沿って考えて頂けるように作りました。


「どう考えたら良いか」より「どの順番で考えたら良いか」

 質問者は一定の知識や経験を持っており、時間をかければ一定の発想も出てくるという前提に立ちます。大学などで一定の実験経験があれば、全くゼロということはないはずですので。

 一方で、その点が圧倒的に不足しているということであれば、指導者が実験計画を一緒に考えながら立てて、背景となる知識を解説するティーチング型が有効だとは思います。

 次節以降の文章は、そこはクリアできており、思考の流れをステップに分けることで、本人が一人でも考えやすくなる、という形での補助を想定しています。

Goal:実験の目的は?

 これまでのケースでは、何を目的にして実験をしているのか自体の理解があやふやなことが多かったですので、このステップはやはり重要なのだと思います。以下の質問に答えることで、視界がクリアになるようであれば、目的について、まだ考えを深める余地があったことを示しています。

  • この実験で検証をしたい前提や仮説は?

  • この実験でどんな結果が得られたら成功と言える?

  • そういった結果が得られたら、その次の行動は?

 特に3項目目について、「次の次」が具体的にイメージできているかが一つのポイントになりそうです。企業であれば、プロジェクトベースや組織目標に沿って業務をしていると思いますので、そういった大目標に対して、どのように紐づけられるかを聞いてみると良いと思います。

Resource:その実験をするための資源は?

 次に多いのは、「これだけの数を頑張ってやろうという意志は素晴らしいけど、ちょっと根をあげちゃうかも」「せっかく筋は良いのだから、もう少し実験数稼いでほしい」という状況です。

 前者の頑張り過ぎの場合、実験機器や本人のスループット、試薬などの制限が考慮されていないケースが。後者のもうちょっとの場合、期間生産性の概念が薄いケースが多いのだと思います。

 こういった質問を通じて、本人が考えを進めるきっかけになればと思います。

  • この実験をやるにあたり、一回の処理で何サンプルくらい処理できる?

  • 試薬やサンプルはどれくらいありそう?失敗分のバックアップは?

  • おおよそ何日くらいでできる?スケジュールは引けそう?

  • 準備・計画にかける時間と実作業時間のバランスはとれていそう?

Option:どう工夫しながら取り組めそう?

 次に、実験を進めるうえでの工夫について話を進めます。実験の効率アップのために、逐次、指導者が現場に立ち会って指導をする必要もあるにはありますが、可能であれば、自分自身でも考えていけるようにしていきたいですよね。

  • これって、いつもはどう手を動かしている?他の人はどうやっていそう?

  • 前日に準備をするとすれば、どんなことができそう?

  • トラブルは予想できそう?もし起きたらどんな対応ができそう?

 自分のやり方に職人的なこだわりを持っているケースも多々ありますので、質問も、そこに素手で触ることのないようなマイルドな形にしています。要は、普段は実験者自身が考えていないかもしれない思考枠の外側に、チョイと触れるような形が程良いのかもしれません。

Will:さて、今からどう進めていく?

 ここまで考えを進めることができれば、あともう一押しをして、「昨日までとはちょっと違った行動パターンを取り始めている自分」を体感して欲しいですよね。

 以下のような質問を通じて、対話から行動開始までのスパンを極力短くします。可能であれば、対話直後から何かを始められているのがベストだと思います。

  • 他に何か確認をしておいた方がいいことはありそう?

  • いつから始めたい?そのためにお互いにできそうなことは?

  • 次に何か出たら教えてくれると嬉しい。いつごろがいい?

 ここで、準備状況や経過報告を私も詰めがちなのですが、ふんわり、本人がやりたい雰囲気を出していることを前提にした問いかけにしました。「次の報連相はいつにする?」という問いかけよりは、本人意思で動けるような形の質問にしたつもりです。

まとめ

 「実験計画って、どうやって立てたらいいんですか」の質問の背景には雑多な思いがありそうですが、ひとまず、自分の発想力や思考力の範囲で、どの順番で物事を考えていけばバランスが取れてきそうなのか、一つの指針があれば自信につながるのではないでしょうか。

 身の回りの若手を見ていると、GROWのうち、GRをあまり考えずにOWを気にしている傾向がありますので、そこは、指導者がある程度の補助をしながら考えてあげると、次回以降も本人が考えやすくなると思います。

他にどんな記事があるんだろう、と思っていただいた方に。


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