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目標感情を定めて思考を調整

 欲しい感情をイメージすると、思考は調整できるのでは、という不思議な記事です。こちらは、オーストラリアのCenter for Clinical Interventionsの資料を基に作成しました。

https://www.cci.health.wa.gov.au/-/media/CCI/Consumer-Modules/Back-from-The-Bluez/Back-from-the-Bluez---03---The-Thinking-Feeling-Connection.pdf


感情は自然に湧き出てくるものではない

 例えば、職場でくたくたになって帰ってきたところで、台所が家族によって散らかされているのが目に入った。「本当にイライラする!」という感情は自然に湧き上がってくると思います。ただ、もし仮に、同じ状況で、「あー、クヨクヨする・・・」と感じる人がいると聞いたら、どう思いますか?

 感情は自然に湧き上がるものではなく、その感情を生み出す元になる思考があるからである、という立場に立った考え方ですと、次のように説明できます。

  • イライラの感情:「せっかく出勤前に片づけたのに、こんな事をしでかすなんて、信じられない!」と思考している。

  • クヨクヨの感情:「こんな簡単なことも、家族にしてもらえる状況を創り出せない自分は、なんて調整能力が低いんだろう」と思考している。

 要するに、感情が産み出された背景には、何か出来事を目の前にして思考をしているから、ということです。

普段はそういった思考を意識しないのはなぜ?

 一方で、普段の日常生活の中で、そういった感情の裏にある思考を意識することはほとんどありません。ただし、私たちが日常の中で、無数の思考を繰り返していることは確かです。それを意識する機会が少ないだけです。

 例えば、以下のような思考は誰でも瞬時に持ちますが、それをありありと意識している人の割合は少ないと思います。

  • 明日の朝食の準備をスーパーで買って帰らなきゃ。

  • この件は何とか上手くできそうかな。

  • この件になかなか集中できない。自分は劣っているのだろうか。

 このような、状況に対応して非常にすばやく、自分の意志とは関係なく自動的に湧き出る思考を「自動思考」と呼びます。

欲しい感情を手に入れるために思考を変える?

 この考え方に立つと、今の感情を生み出しているが、瞬時に出てきており意識をできていない「自動思考」をあぶり出し、欲しい感情に向けて思考を変えることで、感情のコントロールができることになります。

 例えば、あなたが大学生で、クラスメートと同居をしているとします。ある日、大学から帰宅をすると、クラスメートは書き置きを残して退去をしていました。残った家賃は何とかしてほしい、と手紙には書いてあります。

 おそらく、多くの人は「悲しい」「傷ついた」という感情を抱くでしょう。その背景には、例えば、以下のような思考があると思います。

  • 悲しい:友人が出て行って、今日から一人で暮らさなければいけない。

  • 傷ついた:長年の友情を踏みにじられた。せめて、一言、声をかけてくればよかったのに。

 上のような感情をしっかりと味わったうえで、あなたは生活を立て直さなければいけません。あなたに強い意志があって、この感情を「安心」や「ワクワク」に変えていこうとすると、どういった思考になるでしょう。

  • 安心:これまでは同居生活なりの不便さがあったが、これからは一人で気兼ねなく暮らせるかもしれない。

  • ワクワク:この部屋は一人では広すぎるし、家賃も大変なので、自分の本当は住みたかった地域で、手ごろな部屋を探す良いチャンスだ。

まとめ:自動思考と感情を分離しよう

 もちろん、上の例のように、すべての欲しい感情をスムーズに手に入れられるとは限りません。元の感情と、欲しい感情を、行ったり来たりして日々を過ごしながら、自分を立て直していくことになりそうです。

 覚えておきたい重要なこととしては、「感情の背景には自動思考があること」。ネガティブな感情を感じた時には、その背景にある自動思考をあぶり出すことで、自分の思わぬ信念や価値観を見つけることができます。

 また、思考を修正することで、自分の欲しい感情の方向に軌道修正ができる可能性も出てきます。

※感情が思考よりも先にくるという考えもあります

 詳細はこちらでは書きませんが、リンク先の記事をご参照ください。自動思考は意識にすら残らないので、実用的には感情→思考の順番で考えたら、という記事で、日常生活の中では、こちらの方が実感に近いと私も思います。


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