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AIがコーチングを標準化する?

 大層なタイトルです(笑)。これまで、コーチングなどの対人支援業務は人が中心でしたが、そこの一部がAIに置き換わることで、標準化など次の流れが見えてくるのでは、というお話です。


資源面からのコーチングの限界

 プロによる対人コーチングは、その価値を認めている人からすると、とても有用で貴重なリソースなのだと思います。

 実際に、私自身がコーチングを受けていても、他の人にコーチングをしていても、「こんなに、ビジョン・目標・行動が強烈にリンクするのか」と驚くこともありますし、実際の行動実施率も高くなるとは思います。有効活用ができれば、短期で成果を出しやすい環境は創り出せるとは思います。

 その一方で、人対人でコーチングをしようと思うと、コーチもクライアントも、もちろん、同じ時間の都合をつけて実施しなければなりません。また、時間は有限であるという性質上、コーチが販売できる時間に上限があるため、有能でクライアントから求められるコーチほど、時間単価が爆上がりする傾向があります。

 要するに、「自身の成長を加速させたい」「あの目標点に到達したい」と考えている人ほどコーチングを必要とする場面が多いと思うのですが、往々にして、そういった人は時間もお金も制限があることが多く、良質なコーチングが受けにくい環境にあるというジレンマが発生します。

あまりにも多様すぎるコーチングの形態

 加えて、「コーチング」という対話形式には、JIS規格などが定められているわけでもなく、流派も気の遠くなるくらいありますし、色々に見聞きをすると、「えっ、それもコーチングって呼んでしまうんですか!?」と驚いてしまうこともあったりします。

 たまに見かけるのは、コンサル・アドバイス・レクチャーの類を「コーチング」と称して販売している例で、一方で、傍観している立場としては、「まあ、それで成果が出るのであれば、それでも良いのかもしれないなあ」などとも思ってしまいます。

 そして、驚くべきことに、コーチを養成するためのコーチングスクールに通っている人の一定数が、「これまでコーチングを自分自身が受けたことがない」ということです(注釈:私個人の経験の範囲で語っており、偏りはあると思います)。

 この状況って、たとえ話が下手かもしれませんが、これまで自分自身が散髪やマッサージをプロからサービス提供されたことのない人が、理容師や整体師を目指しているような感じなのかもしれません。まあ、それはそれで、変な癖がなく素直に学べるので、良かったりするのかもしれませんが。

AIコーチングが標準を作る?

 そうすると、コーチを探す際に、時間的制約がなく、費用が安く、コーチの経歴・バックグラウンドを気にする必要がないAIが有力な選択肢になってきます。

 とは言えども、例えばChat GPTなどのAIにいきなり「コーチングして」と言っても、こちらの回答に対して補足知識(お説教?)が混じった長々とした、コーチングらしからぬ対話が始まることも多いですので、テンポの良い対話が好きな、私の好みに合わせるのにはひと工夫が必要になります。

 コーチングの流れをAI任せにせず、手元のコーチングに関する資料をあれこれひっくり返しながら、AIへの指示スクリプトを作成したところ、基本的なコーチングが無難にできるモデルが作れました。まあ、これが標準と言われれば、そうなのかも、というくらいの感じの出来栄えです。

 とは言えども、あまりにも未完成品ですし、資料から引っ張ってきた質問自体に著作権もあるかもしれませんので公開はしませんが、一通り、コーチングに関する知識のある方でしたら、似たようなものは容易に作れると思います。質問リストと、どの質問をどの段階で使うかの流れをAIに渡すだけです。

 そこまで考えるのは面倒だけど、雰囲気だけでもという方は、ZAPASS AIコーチングが気軽に試せると思います。

AIにできること・できないこと

 ですので、「コーチングを受けたいのだけれど、数千円くらいで何とかならないか」という人がいれば、私はAIコーチをおススメすると思います。その予算内で、自分に合ったプロコーチを探すのは不可能に近いですし、せいぜい1回のお試しセッションでおしまいになってしまいます。そのお金でAIを月額契約すれば、毎日、ほぼ無制限にコーチングを試すことができます。で、ある程度は気に入って頂けるし、有用性も感じてもらえるのでは、と思います。

 一方で、言語のみでのやり取りになりますので、非言語情報がお互いに活用できないのは物足りないかもしれません。また、対話の流れを複線化しようとするなど(例:2つのモデルを組み合わせる)、ちょっと複雑なことをすると会話の運びがうまくいかないこともあり、まだまだ、AIの今後の発達が望まれるところもありそうです。

まとめ

 ここまで書いていて、私の経験の範囲では、麻雀やボードゲームに似ているかも、と思いました。今でこそオンラインで人と対戦できますが、大昔はコンピューターとしか対戦できず、そのうち、コンピューターに連勝するのも飽きてきてリアルな集まりに顔を出したら、コテンパンにやられた、という経験があります。

 一方で、まずはコンピューターと練習・対戦という入り口がないと、人とやってみよう(やってみたい)という人の絶対数も増えてきませんので、AIコーチングは、通説に反して業界の発展に向上するのかもしれない、と思います。

 その際に、AIで標準的なコーチング型を体験しておいてもらえば、人がするコーチングとの違いを実感してもらいやすく、その分だけ、対人コーチングの価値・対価も分かりやすく理解してもらえるのかもしれません。

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